仮設2「徳(知識)は善いもの(善)/有益」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 06:08 UTC 版)
「メノン (対話篇)」の記事における「仮設2「徳(知識)は善いもの(善)/有益」」の解説
ソクラテスは、それでは次に「徳は「知識」か否か」を考えなければならないと指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、「徳」は「善いもの(善)」と仮設し、「「知識」とは別の「善」があれば、「徳」は「知識」ではないし、全ての「善」が「知識」に包括されるなら、「徳」は「知識」である」と推定できると指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、「善い人間」は「徳」ゆえにそうであるし、また同時に、「善い人間」は「有益」な人間でもあるので、「徳」は「有益」だと指摘。メノンも、同意する。 24. ソクラテスは、「有益」の例として、健康、強さ、美しさ、富などを挙げる。メノンも、同意する。ソクラテスは、しかしこれらは時には「有害」でもあると指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、それではそれらは「正しい使用」である場合には「有益」になり、そうでない場合は「有害」になるのではないかと指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、続いて「魂」における「有益」の例として、「節制」「正義」「勇気」「物分かりの良さ」「記憶力」「度量の大きさ」等を挙げ、これらも「知識」「知性」を伴う場合には「有益」となり、そうでない場合は「有害」になると指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、したがって「徳」が「有益」なものであるならば、「徳」は「知」でなければならないと指摘。メノンも、同意する。 25. ソクラテスは、更に先に挙げた「富」の類も、「知」に導かれた魂よって「有益」になるし、そうでなければ「有害」ともなると指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、したがって人間にとっての一切の「善いもの」は「魂」に、そしてその「知」に依存するのであり、「徳は「知」」ということになると指摘。メノンも、同意する。ソクラテスは、したがって「優れた人物」というのも、「生まれつきではない」ということになると指摘。メノンも、同意する。
※この「仮設2「徳(知識)は善いもの(善)/有益」」の解説は、「メノン (対話篇)」の解説の一部です。
「仮設2「徳(知識)は善いもの(善)/有益」」を含む「メノン (対話篇)」の記事については、「メノン (対話篇)」の概要を参照ください。
- 仮設2「徳は善いもの/有益」のページへのリンク