一 廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スベシ
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「五箇条の御誓文」の記事における「一 廣ク會議ヲ興シ萬機公論ニ決スベシ」の解説
(現代表記)広く会議を興し、万機公論に決すべし。(由利案第五条)万機公論に決し私に論ずるなかれ (福岡案第一条)列侯会議を興し万機公論に決すべし この条文は、由利案では第五条であったが、福岡によって第一条に移された。その理由は「諸侯会議を以て第一着の事業と考え」たためと福岡自身が回顧している。(福岡孝弟『五箇条御誓文と政体書の由来に就いて』大正8年(1919年)に依る。以下、福岡の回顧は特に断らない限りこれに依る。) 前段の「広く会議を興し」については、由利案には「会議」に相当する語はなく、福岡の修正案で「列侯会議」の語があらわれ、これが最終段階で「広く会議」と修正された。福岡は後年「この時平民までも此議会に与らしめる御つもりであったか」と問われ、「それは後から考えればそうも解釈されるが、御恥ずかしい話ですが当時私はまだその考えはなかったです」「広くとは人々の意見を広く集めて会議するというのではなく府藩県にわたりて広く何処にも会議を興すという義です」と答えた。 後段の「万機」は「あらゆる重要事項」の意味。「公論」は公議と同義、または公議輿論の略語であり、「みんなの意見」または「公開された議論」といったような意味である。由利の草稿では、初めは「万機公議」と書き、後で「万機公論」と改めている。
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