一様極限
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/12 23:01 UTC 版)
例えば、ある開円板上の連続函数 f に一様収束する正則函数の列 f1, f2, ... を考える。コーシーの積分定理より、すべての n と円板内の任意の閉曲線 C に対して ∮ C f n ( z ) d z = 0 {\displaystyle \oint _{C}f_{n}(z)\,dz=0} が成立する。このとき一様収束であることは、任意の閉曲線 C に対して ∮ C f ( z ) d z = ∮ C lim n → ∞ f n ( z ) d z = lim n → ∞ ∮ C f n ( z ) d z = 0 {\displaystyle \oint _{C}f(z)\,dz=\oint _{C}\lim _{n\to \infty }f_{n}(z)\,dz=\lim _{n\to \infty }\oint _{C}f_{n}(z)\,dz=0} が成立することを意味し、したがってモレラの定理より f は正則となる。この事実から、任意の開集合 Ω ⊆ C に対し、すべての有界かつ解析的な函数 u: Ω → C の集合 A(Ω) は、上限ノルムに関してバナッハ空間となることが従う。
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