ラッシュアジャスターの交換
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/05/31 02:37 UTC 版)
「ラッシュアジャスター」の記事における「ラッシュアジャスターの交換」の解説
ラッシュアジャスターは原則としてメンテナンスが不要なデバイスとはされているが、内部のオイルを密封する機構に不具合が発生すると動作不良を起こすため、大規模な分解整備の際には個々のラッシュアジャスターの動作テストを行う必要がある。特に内部にオイルを満たして圧縮した際にオイルがピストン合わせ面から漏れたり、チェックボールが作動せずに漏れてしまうような個体、或いはチェックボールを作動させてオイルを抜いたのちに、プランジャースプリングによる圧縮伸長作用が働かない個体は不良品として交換しなければならない。 スプリング機構やシーリングに問題の無い個体であっても、分解可能であれば分解を行って内部のスラッジを洗浄する事が重要であるが、近年の物は非分解式で、軽油などの洗浄油に漬け込みながら、チェックボールを押し下げる工程を繰り返すことを洗浄作業としているものも多い。また、同時にシリンダーヘッドやロッカーアームピボットなどのオイル供給穴も、十分なスラッジ類の清掃を行う事が望ましい。 こうした作業の最後にはラッシュアジャスター内部のエア抜きが必須となる。この作業は洗浄工程と同じくオイルや洗浄油に漬けた状態で、気泡が出なくなるまでチェックボールを何度も作動させる。この作業を怠りラッシュアジャスターにエアが噛んだ状態で組み付けてしまうと、バルブトレーンが動作する際にエアが先に圧縮されて、カムに押されているときだけバルブクリアランスが広がり、バルブリフトが低下する不具合を起こしてしまう。
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