トゥールのグレゴリウス
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トゥールのグレゴリウス(羅: Gregorius Turonensis、538年頃11月30日 - 594年11月17日)は、ガロ・ローマ人の歴史家、聖職者、メロヴィング朝治下アウストラシアのトゥール司教。ガリア聖職者集団の主導的立場にあった。生まれたときにゲオルギウス・フロレンティウス(羅:Georgius Florentius)と名付けられたが、後に母方の曽祖父に敬意を表してグレゴリウスの名が加えられた[2]。後期の俗ラテン語で著述したが、自身の著作が多くの聴衆に届くようにという入念な策略であったとされる[3]。著作は後代の年代記作家により付けられた『フランク史』(羅:Historia Francorum)の名で知られる『歴史十巻』(羅:Decem Libri Historiarum)が有名で、また著書「聖人伝」もメロヴィング朝期ガリアの生活や信仰の貴重な史料である。
- ^ Jones, Terry. “Gregory of Tours”. Patron Saints Index. 2007年1月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年1月16日閲覧。
- ^ a b "St. Gregory of Tours". The Catholic Encyclopedia. Vol. 7. Robert Appleton Company; New Advent. 1910. 2007年1月16日閲覧。
- ^ Mitchell and Wood (2002)
- ^ Book I.i
- ^ 「彼(聖霊)のいない時があった」とは当時のアリウス主義異端の主導的な信念であった。
- ^ 「子からも」はニカエア公会議以降にカトリック教会によって設けられたが、当時の他の四つのキリスト教会によって否定されたことはフィリオクェ問題と呼ばれる
- ^ Gregory of Tours (539-594): History of the Franks: Books I-X "IN CHRIST'S NAME HERE BEGINS THE FIRST BOOK OF THE HISTORIES." Medieval Sourcebook
- ^ Thorpe, Lewis (1974). The History of the Franks. London: Penguin Books. pp. 30. ISBN 978-0-14-044295-3
- ^ Gregory of Tours, The History of the Franks. Harmondsworth: Penguin, 1974, p. 63.
- ^ Goffart (1988) and Mitchell and Wood (2002)
- ^ a b c 橋本龍幸 1994.
- 1 トゥールのグレゴリウスとは
- 2 トゥールのグレゴリウスの概要
- 3 参考文献
- 4 外部リンク
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