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誉 (エンジン)

(ハ45 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/10 09:37 UTC 版)

(ほまれ、当時の表記は)は、中島飛行機日本海軍航空技術廠発動機部が開発した航空機用空冷レシプロエンジンである[1]第二次世界大戦後期の日本軍偵察機戦闘機爆撃機のエンジンとして採用された。


注釈

  1. ^ この上の水準を達成したエンジンとして、スリーブバルブを採用してエンジン回転数を極限まで高めた水平対向エンジンネイピア・セイバー(80 hp/L台)などがある。
  2. ^ ダイキャスト方式と類似した製造法で、低圧押湯式鋳造法ともいう。金型の特に奥まった位置(製品では突出する)に減圧室に繋がる穴を開け、湯を注いだのちに減圧することで湯をいきわたらせる方式。
  3. ^ 空技廠製鋼部長等を勤めた川村宏矣は「植え込み法によってひれの厚さ0.8 mm、間隔2 mm、深さ48 mmのものまでが出来、冷却効果は油砂鋳型製の約6倍」と書き残している(油砂鋳型製のひれの厚さ・間隔・深さの記述はない)[4]
  4. ^ ただし、零式艦上戦闘機に搭載されたも実用試験中は全力空中戦闘をするとシリンダーが過熱し焼きつくおそれがあったため、解消されるまで制限運転を課されていた。
  5. ^ 水メタノール噴射装置に起因する不具合は、これを搭載する他の発動機においても報告されている。
  6. ^ 目安として、海軍で言えばマリアナ沖海戦の頃、陸軍で言えば四式戦闘機の生産が開始された頃。
  7. ^ 刈谷は陸軍より技能抜群と認められ、1945年4月26日に全四式戦闘機保有部隊の整備隊長らを集めた成増基地における整備教育で、隊長らに直接指導を行っている。
  8. ^ ただし、芙蓉部隊の話には続きがあり、指導によって液冷型彗星の整備能力は向上したものの、機体およびエンジン自体の構造的な複雑さに起因する整備性の悪さがあり、前線での機体ごとの戦列復帰は迅速にできたとは言えなかった。実際、天候が回復して出撃日和となったのにも拘わらず、終日機体整備に費やさざるを得なくなったケースも存在している。そのため、芙蓉部隊の個々の機体に対する整備能力は他より高かった評価されている反面、稼働率のほうは常に良好であったとは言えず、この点では評価が分かれている。

出典

  1. ^ 大木主計編集「丸メカニックNo.15 艦上偵察機彩雲」1979、潮書房 p.46、pp.62 - 65
  2. ^ a b c d e f g 中川良一・水谷総太郎『中島飛行機エンジン史 若い技術者集団の活躍』(酣灯社、1987年増補新装版) ISBN 4-87357-011-5
  3. ^ a b c A.T.I.G. REPORT No.45 1945年 - サイト『WWII Aircraft Performance』内よりリンク。
  4. ^ 坂上茂樹 2013, p. 414.
  5. ^ 決戦戦闘機「疾風」(潮書房、2011年08月号) pp.104-109 ASIN B0058VAJ4I
  6. ^ a b 世界の傑作機 No.124 強風、紫電、紫電改』(文林堂、2008年) ISBN 978-4-89319-158-8 胃袋豊彦「薄幸の名機「誉」エンジン概説」 pp.86 - 89
  7. ^ 『保存版 銀河/一式陸攻 軍用機メカ・シリーズ13』「知られざる銀河部隊の戦跡」,雑誌「丸」編集部,光人社,1994年,P121
  8. ^ 坂上茂樹 2013, pp. 442–449.
  9. ^ 大木主計編集「丸メカニックNo.8 四式戦闘機疾風」1980潮書房「丸メカニックNo.33 四式戦闘機疾風」1982 潮書房、「丸メカニックNo.15 艦上偵察機彩雲」1979、潮書房
  10. ^ 「零戦」エンジンの希少な取扱説明書を完全復刻 性能めぐる議論決着の糸口に(2/2ページ) - 産経新聞
  11. ^ 堀越二郎・奥宮正武『零戦 日本海軍航空小史』(朝日ソノラマ、1997年) ISBN 4-257-79028-8 第4部 名機にも強敵続出 第3章 あとを継ぐもの 3 零戦の再来・烈風 pp.447 - 448、pp.460 - 464
  12. ^ 野沢正 編著『日本航空機総集 第1巻 三菱篇』(出版協同社、1981年改訂新版) pp.210 - 216
  13. ^ 大木主計編集「丸メカニックNo.8」(丸メカニックNo.33 p75 転載再掲)」潮書房1982
  14. ^ 静岡航空資料館
  15. ^ 河口湖自動車博物館 飛行舘 OfficialWebSite
  16. ^ 南レクへようこそ!
  17. ^ 紫電改エンジン「誉」見つかる 呉の海軍航空廠跡 大和ミュージアムで公開”. 中国新聞デジタル (2020年5月28日). 2021年4月24日閲覧。
  18. ^ 呉の大和ミュージアム、3カ月ぶりに再開 戦闘機エンジン「誉」初公開”. 中国新聞デジタル (2020年6月30日). 2021年4月24日閲覧。


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