デペイズマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/18 05:52 UTC 版)
デペイズマン (仏: Dépaysement) とは、「異なった環境に置くこと」を意味するフランス語で、シュルレアリスムの手法の1つ[1]。日常から切り離した意外な組み合わせを行うことによって、受け手に強い衝撃を与えるもので[1]、文学や絵画で用いられる。「デペイズマン」の語は、1921年にパリで開かれたマックス・エルンストのコラージュ展の序文の中で、アンドレ・ブルトンによって動詞「仏: dépayser」として用いられ、さらに1929年にエルンストのコラージュ小説『百頭女(仏: La femme 100 têtes)』の序文で初めて名詞として用いられた[2]。
- 1 デペイズマンとは
- 2 デペイズマンの概要
- 3 参考文献
デペイズマン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 20:55 UTC 版)
シュルレアリストによって発掘されたロートレアモンの『マルドロールの歌(英語版)』(1868年)の一節「解剖台上のミシンとこうもり傘の偶然の出会い(のように美しい)」は、デペイズマン(異なった環境で生じる違和感、不安感、驚異)の例として挙げられることが多く、シュルレアリスムではデ・キリコ、マグリット、エルンストの作品の特徴とされる。一方で、ロシア・フォルマリズムのシクロフスキーによって提唱された異化に近い概念でもあり、ブルトンはこれを「客観的偶然(フランス語版)」の概念として提唱した。すなわち、偶然による2つのものの接近・出会いによって「現実の中に潜む超現実が露呈し、不可思議(驚異)が現出する」瞬間である。
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