シャルトワ伯爵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 03:44 UTC 版)
ジャンとメアリーの父で、幾多の戦場から武勲を立て、ダンジェルソン伯から覚えもめでたい家柄の出身。サンソン家の当代候補をムッシュー・ド・パリにする選定の支持者として重要な役割をもつ一人。 夏至の日、サン・ジャンの火祭りの祝宴では例年、処刑人の腕前披露として行われる動物の骸の試し斬りを物足りなく感じ、アフリカからライオンを取り寄せ水も食事も与えずに死に体にした上でジャン・バチスト父子に斬らせる段取りをした。シャルルは倒れた父に代わって、フランス王から授けられた王の正義の剣であり罪人のために使う、サンソン家の処刑用ロングソードを罪なきライオンに振るうのを拒んだ。権威を傷つけられ激怒、シャルルを叱咤するも、シャルルの言葉に感銘をうけたダンジェルソン伯爵に拍手されてしまう。 イギリスの娼婦との間に生まれた美貌の兄妹ジャンとメアリーを引き取っているが、実の子ではない可能性を強く疑い、むしろ利用価値のためと思われる。自身が政敵から罠にかけられた際、ジャンを身代りとして無実の罪をきせ、裁判で余計な事を話さないよう結婚間近のメアリーの破談をほのめかした。その後ジャンは斬首刑と公開処刑される。その後のシャルルはライオンの試し斬りを拒否したため、彼の唯一の友でありファーストキスの相手であったジャンを公共の場での初の処刑執行の形となり、人殺し同然の一心不乱して新たな友を理不尽な方法で失い、より苦しむことになる。
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