シチェドリン版『カルメン組曲』
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「カルメン (オペラ)」の記事における「シチェドリン版『カルメン組曲』」の解説
旧ソビエト連邦の作曲家シチェドリンが1967年に編曲した、13曲で構成されるバレエ組曲。大規模な弦楽オーケストラと、ラテンパーカッションなども含む大量の打楽器を使う異色の編曲である(楽器編成参照)。ビゼーのほかの作品(『アルルの女』の「ファランドール」など)が挿入されているほか、「アルカラの竜騎兵」が3拍子に変更されている、「闘牛士の歌」の「サビ」がなかなか出てこないなど、さまざまな仕掛けがなされている。 曲の始まり(序奏)は、弦楽器のppの持続音の上に、チューブラーベルズ(チャイム)が「ハバネラ」の旋律の断片を暗示するというもので、「編曲」というよりは、ビゼーの『カルメン』の素材を借りたシチェドリンの創作に近い。この印象的な序奏は組曲の最後にも登場し、曲全体はチューブラーベルズの余韻と、弦楽器のpppによる変ニ長調の和音で終わる。
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