ケスラーの計画の特色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/31 02:25 UTC 版)
「ジョージ・ケスラー」の記事における「ケスラーの計画の特色」の解説
ケスラーの計画は、地形、水系等の自然条件を生かすことを基本とし、工業地帯と住宅地を分離し、前者は、ミズーリ川沿いの低地、後者はその後背地の台地上とし、貯水池のある台地上の地域、景勝地等は、公園及び保存地に、これらの緑地を広幅員街路により結び、良好な市街地開発の計画的誘導を図るものとした。 主要なブールバール、パセオ(友好都市メキシコ・シティのPaceoにちなんでつけられた)の計画後(1914年)からカンザス・シティ、パークシステムの本質が市街地開発事業にあり、ブールバールは住宅地の幹線街路として標準幅員は100フィート(約30m)にしている。このうち、車道が12m、両側に9mの緑地帯を設け、合計で6列の並木により構成していた。なおパークウェイは、谷間の水系にそって景観道路として計画され、幅員構成が30ないし300mと変化にとんでおり、雨水排水系としての機能をも有していた。 また、ケスラーはディテールに至るまで緻密な設計を行った。パセオの交差点には矩形の中央分離帯を設け、それぞれに噴水広場、沈床花壇、パーゴラ等を配置した。当時は1893年のシカゴ博覧会の影響を受け、古典主義が復興しており、ヨーロッパにおいて伝統的な造園教育を受けたケスラーの力量が発揮されたことになる。
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