ウマに対する使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 04:52 UTC 版)
馬は口から呼吸することができず、鼻孔からしか呼吸できないため、鼻ストリップの着用は顕著に役立つと考えらている。馬の身体構造は人間と同様に、身体運動によって生じる陰圧によって鼻弁が崩壊するため、鼻ストリップはこれを防ぐのに役立てられる。鼻ストリップ着用にはパフォーマンスの向上させるよりも、運動誘発性肺出血(英語版)(EIPH)を防ぐことを主目的として使われる。 馬用の鼻ストリップは1990年代にジェームズ・チャペタとエドワード・ブラックの2人の獣医によって開発されたものである。彼らはトレッドミルで馬を観察し、運動中、ウマの鼻腔も人間同様に狭くなっているのを確認し、これの開発に取り掛かった。1997年に2人は人間用鼻ストリップのブランド「ブリーズライト」を製造した会社であるCNSとのライセンス契約を締結した。馬用の鼻ストリップは、1999年のブリーダーズカップと2000年夏季オリンピックで最初に公に使用された。その後2001年に2人はCNSと別れ、独自の会社であるFlairを設立している。 ネーザルストリップを着用して競走に臨んでいた馬で有名なものに、アメリカ合衆国の二冠馬カリフォルニアクロームがいる。2014年に同馬が来日することが検討されていたが、日本においては日本中央競馬会が2000年2月23日に「ネーザルストリップ(鼻ストリップ)の使用禁止」を発表しており、来日交渉の折にも日本中央競馬会がネーザルストリップの着用を許可しなかったために破談となっていた。
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