アイヌの箸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 06:30 UTC 版)
神事に用いる箸のうち、イクパスイ(捧酒箸)・キケウㇱパスイ(削りかけつき捧酒箸)については「イクパスイ」を参照 アイヌの人々が日常使用している箸は「パスイ(pasuy)」あるいは「イペパスイ(ipe-pasuy)」と呼ばれ、和人のものと同様で、箸の周囲に彫刻や頭部に鎖を彫りつけたものもある。また死者にも新品を副葬品として持たせる。特に、オンコ(イチイ)から作った箸の頭部に小刀(マキリ)で鈴状の飾りを掘り出した箸は「トゥムシコヮパスイ」「ドムシコッパスイ」と呼ばれ、子どもが1歳になったときのお祝いに与えられる。使っているうちにこの箸を壊すことは元気に育っている証拠とされる。 この他に、酒を用いる神事でカムイ(神)に酒を捧げるために用いられるへら状の一本箸「イクパスイ(iku-pasuy:捧酒箸)」、これに削り装飾が施されイオマンテなど重要な儀礼で使用される「キケウㇱパスイ(kike-us-pasuy:削りかけつき捧酒箸)」や、神が食べるのに用いる削り装飾が施された二本箸である「カムイイペパスイ(kamuy ipe pasuy)」、「マラプトパスイ(marapto pasuy客人である神の箸)」などの神用箸がある。
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