ないかく‐かいぞう〔‐カイザウ〕【内閣改造】
内閣改造(ないかくかいぞう)
内閣総理大臣(首相)が任期の途中で、内閣を構成する閣僚(国務大臣)を替えることを指す。国務大臣の任命権者である首相の権限として、内閣の人事異動が行われる。
内閣総辞職または総選挙のあとに行われる通常の組閣とは異なり、国会による首班指名選挙はない。首相の任期がそのまま維持されるためである。
また、内閣改造については、制度上の明文規定はなく、任意に実施することができる。形式的には、首相がすべての国務大臣から辞表を受け取り、そして新たに国務大臣を任命することで効果が現れる。憲法第68条に規定する任命権に基づくものだと説明されている。
実際には、与党の役員人事などと連動する形で、内閣を改造する。自民党の政権下では、党の総裁選などに伴う人事異動により、大臣のポストを(派閥に応じて)分け与える。そのほか、連立政権の組み替えのときにも、実施することがある。
内閣改造の時期ともなると、大臣のイスにどうしても座ったいという国会議員にとっては、ポストを得るための絶好のチャンスである。先日の加藤政局の際には、大臣のイスをちらつかされた反主流派が切り崩され、失敗に終わったとも見られている。
逆に言うと、だいたい年に1回のペースで実施される内閣改造人事で、党としての結束を図るという効果もあるようである。
(2000.11.27更新)
内閣改造(ないかくかいぞう)(cabinet reshuffle)
内閣総理大臣(首相)は代わることなく、内閣を構成する国務大臣(閣僚)の全部または一部を入れ替えることをいう。任期の途中で内閣人事の刷新を図る。
総選挙または内閣総辞職のあとに行われる通常の組閣の場合とは異なり、首相の任期がそのまま続くため、国会で首班指名選挙をするわけではない。形式的には、すべての閣僚から辞表を取りまとめた首相が新たに閣僚を任命するという手続きとなっている。このとき、留任した閣僚の辞表は失効させるようだ。
内閣改造については制度上の明文規定がなく、政権与党の役員人事などと連動する形で慣習的に実施されてきた。首相には、閣僚を任命したり辞めさせたりする権限が与えられているので、内閣改造の時期や内容などで自由な裁量の発揮が可能だ。
なお、新しい閣僚の認証式などは、通常の組閣の場合と同様に行われる。
小泉純一郎首相は、30日の内閣改造で一部の閣僚を入れ替え、構造改革に向けて結束を固めたいようだ。今回の内閣改造は、小泉内閣としては組閣以来初めてのこと。
▲小泉内閣閣僚名簿(首相官邸)
▲内閣改造(Yahoo!ニュース)
(2002.09.30更新)
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