いちようらいふくとは? わかりやすく解説

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一陽来復

読み方:いちようらいふく

一陽来復とは、一陽来復の意味

一陽来復とは、「冬が終わって春が来ること」、転じて悪いことがしばらく続いた後に良いことが起こるということ」を意味する語。もともとは、陰暦10月または冬至の別名。

「春」は春季季節の春)を指す場合もあれば新春新年)を指す場合もある。

一陽来復が陰暦10月または冬至を指すのは、易において陰暦10月陰気最高潮達して陽気に転じる転換点考えられたためである。

一陽来復の語の由来・語源

「一陽来復」は易(陰陽思想)に由来する語である。「一陽来復」の「一陽」は易における「陽の気」のことであり、「来復」は「(去ったものが)再び帰ってくる」ことを意味する

易ではあらゆるものが陰陽の2要素からなる考える。物体概念時間の流れも陰と陽の移り変わりによって表現される。そして1年のうち最も陰の気が強くなる時期冬至のころとされている。この時期を過ぎると再び陽の気が強くなっていく。そのため、冬至指して一陽来復と呼ぶわけである。

冬至を過ぎると「寒さ厳しさを増す」傾向から「徐々に暖かくなる傾向転じることになる。その意味で「辛い時期去り良い方向転じる」ことを喩えて一陽来復という。

一陽来復の語の使い方(用法)、例文

一陽来復の語の類語と使い分け

一陽来復(悪い時期去り良い方へ向かうという意味)の類語としては、「捲土重来けんどちょうらい)」などが挙げられる捲土重来は、一度失敗をした人が巻き返し勢い取り戻すことである。ただし、どちらかといえば捲土重来」は「自力勢力盛り返す」という意味合い強く、「一陽来復」には「時間の流れの中で自然に良い方向に向かう」という意味合いが強いといえる

苦尽甘来(くじんかんらい)」も、「苦しい時が過ぎ去って楽になる」という意味の語であり、意味は「一陽来復」のほぼ同義語といえる苦尽甘来味覚お茶飲んだ時の味わいなど)に喩え表現解釈でき、事が好転するまでの期間が短いニュ明日伴いやすい。一陽来復は年間通じた寒暖移ろい喩え表現であるから長いあいだ辛抱するニュアンス伴いやすい。

一陽来復の英語

「一陽来復」を英語で表現する場合、「春がまた来る」という意味では return of spring のような表現で、「捲土重来」の類義語としては rallying one's forces のような表現当てはまる。

いちよう‐らいふく〔イチヤウ‐〕【一陽来復】

読み方:いちようらいふく

《易(えき)で、陰暦10月に陰がきわまって11月冬至に陽が初め生じることから》陰暦11月。または、冬至。《 冬》

冬が去り春が来ること。新年が来ること。「—の春」

悪いこと続いたあと、ようやく物事がよい方に向かうこと。「—を願う」

「一陽来復」に似た言葉


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