『うつほ物語』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/08 07:36 UTC 版)
『うつほ物語』は、20ほどの巻から構成される『源氏物語』よりも先に成立した前期王朝物語の一つであるにもかかわらず、首巻「としかげ」だけの写本でも最も古いもので室町時代後期のものしか確認されておらず、物語全巻にわたる写本になると最古のものでも江戸時代に入ってからの写本しか確認されていない。この『うつほ物語』の巻序には『源氏物語』と同様に「並びの巻」という術語を使用した巻序と使用しない巻序が存在する。この『うつほ物語』の巻序や巻名は伝本によって大きく異なっていることがしばしばあり、「並びの巻」とされるものについても「春日詣」を「忠こそ」の並び、「祭の使」を「嵯峨院」の並び、「菊の宴」を「吹上」の並びとするなど多くの諸伝本に共通する「並びの巻」も多いものの、伝本によって異なっている「並びの巻」も多い。
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