TOEFL テスト内容

TOEFL

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 06:52 UTC 版)

テスト内容

現在のテスト形式は、2005年より開始されたiBT(アイビーティー、Internet-Based Testing、TOEFL iBT)というComputer Based Testingである。

リーディング(Reading)、リスニング(Listening)、スピーキング(Speaking)、ライティング(Writing)の4部から構成されており、試験時間は約2時間である。リーディングかリスニングの何れかには「ダミー問題」と通称される、スコアには影響しない設問が追加されており、それにあわせて全体の試験所要時間も変化する。受験者には正規の問題とダミー問題との見分けは出来ない。

リーディング

合計20問。試験時間35分。2種類のトピックで700語ほどの学術文章(パッセージ)が提示される。それらは、多くの専門単語を含むアカデミックなものばかりであり、時事問題や物語文、対話文は扱われない。第1リーディング・第2リーディング各10問。4択問題が主となる。

  • 内容に沿った答えをクリックする問題。
  • 内容にそぐわない答えをクリックする問題。
  • ボキャブラリー問題(文章より抜粋されハイライトされる)。
  • 作者の意図、文章の隠れた意味を予想する問題。
  • 追加文章を複数の指定された場所に入れる埋め込み問題。
  • 文章全体の内容を把握するドラッグアンサー問題(6つの文章から3つを選択)。

リスニング

合計28問。試験時間は36分。第1リスニングは7問10分。講義形式3題(各6問)、対話形式2題(各5問)。4択問題が主である。

大学講義・大学キャンパス内を舞台とした内容となっており、学術的、及び実際英語圏の大学で使われる語彙が必要となる。一つのリスニング時間は3〜4分ほどであり、リスニング中にはノートを取ることができる。話者が2人以上いる場合は割り込み、言葉のオーバーラップなど、現実の会話に即した内容がみられる。

  • 大学教授が一方的に話すパターン(話者が一人)
  • 複数の学生が何か(テストや日常生活など)について会話しているパターン。
  • 大学の授業においてのディスカッション(教授と学生、学生と学生など)
  • キャンパス内(図書館、コピーセンター、オフィス)での学生とスタッフの会話のパターン。
  • 学生とチューター、アドバイザーなどとの会話のパターン。

スピーキング

全部で4問。試験時間16分。単純な質疑応答(Independent)1問。文章や会話の総合的な理解力を伴う問題(Integrated)3問。質問に対する解答をマイクで吹き込み、それが評価の対象となる。発音、ボキャブラリー、文法、スピード、質問内容との一致性などが評価される。各speakingの満点は4点で、4つのspeakingの平均点数を0点から30点に変換して体点される。

Choose a side

項目 説明
概要 二つの意見が提示されどちらを好むかを返答する問題。たとえ選択肢に自分の意見が該当しない場合でもどちらかを選ぶことが推奨される。
参考例題 一人で仕事をするのと、グループで仕事をするの、どちらが好きですか?など。
準備時間 15秒
最高回答時間 45秒
上記例の参考模範解答 どちらかを好きな方を選択(必須)⇒理由1⇒理由1に対する例⇒理由2⇒理由2に対する例

Reading and Listening about a University

項目 説明
概要 まず大学の掲示板、新聞などの100字程度の文章を45秒で読む⇒そのことに関して学生二人(まれに一人)が意見を述べる⇒リーディングとリスニングの内容を要約し返答。この問題においてリーディングの内容はさほど重要ではなく、リスニングで聞き取った内容が有効な回答手段となる。2人の学生が会話している場合、どちらか一方が意見を述べ、片方はそれを聞いていたり質問したりしている。主に意見を述べている学生の内容が問題として出題される。
参考例題 リーディング・掲示板「次の学期から全ての学生に体育を必須科目とする」⇒リスニング・学生A「どう思う?」学生B「反対だ。だってそれは大学のやることじゃないし、既に僕は地元のサッカーチームに所属しているから体育なんて必要ない」⇒「学生Bの意見を述べなさい」など
準備時間 30秒
最高回答時間 60秒
上記例の参考模範解答 リーディングのメインポイント⇒会話のメインポイント⇒一人の学生の意見(賛成・反対)の提示⇒彼(彼女)の意見1⇒意見2

Reading and Listening about a Lecture

項目 説明
概要 まず学術的な文章を45秒で読む⇒それと同じ内容の講義が教授によってされる(リスニング)⇒両者を要約し回答。第三問同様、リーディングの内容よりもリスニングの内容が重要
参考例題 リーディング・マーケットビジネスについて⇒リスニング「マーケットにはAとBの二つの種類があります」⇒教授の講義の概要を述べなさい、など
準備時間 30秒
最高回答時間 60秒
上記例の参考模範解答 リーディングのメインポイント⇒教授のメインポイント⇒マーケットAについて⇒マーケットBについて

Listening to a Lecture

項目 説明
概要 教授の講義を聴き、内容を要約するシンプルな問題。問題となる講義の時間こそ短いが、リスニングのレベルは本家リスニングセクションと同レベルであるため、一度逃してしまったら何も答えることが出来ず、また聞けたとしても多くの情報を正確に処理しなければならない。
参考例題 リスニング『環境問題は重要です。例えばA。それからB。最後にC』⇒教授の講義を要約しなさい
準備時間 20秒
最高回答時間 60秒
上記例の参考模範解答 教授のトピック(上記例は環境学)⇒教授のメインポイント(環境問題)⇒A⇒B⇒C

ライティング

全部で2問。Integrated Task1問20分。Academic Discussion Task1問10分。解答はタイピングによって入力する。各回答の満点は5点で、両回答の平均点数を0点から30点に変換して体点される。点数配分はIntegrated TaskとAcademic Discussion Taskともに1:1。

Integrated Task

学術的な200〜300語程度の文章を3分で読んだ後、教授による講義を聞く。リーディングに基づいた具体的な内容を講義されるため、リーディングとリスニング両方の理解が必要となる。主に2パターンあり、教授がリーディング文章に対しサポート意見を述べる場合と、反対意見(キャストダウト)を述べる場合がある。

  • サポート講義の例:リーディング「環境問題は重要。まずA、そしてB。」⇒リスニング「環境問題は重要です。AやBに加えCやDなども現在話題になっています」⇒「文章と講義の内容を互いに比べ要約しなさい」など。

模範解答としては「リーディングのメインポイント・リスニングのメインポイント。両者の具体的な例を記述(ABCD)」

  • キャストダウト講義の例:リーディング「一番重要な環境問題はAとBである」⇒リスニング「Aは問題どころかむしろ有益なものだし、Bは環境問題ではない」⇒「文章と講義の内容を互いに比べ要約しなさい」など。

Academic Discussion Task

オンラインディスカッションフォーラムを想定した問題で、教授のお題に対し2名の生徒のWriting回答を読んだ後、それらの意見も参考にしながら自分の意見を回答。環境科学, 教育, 経済, 経営, 社会, 公共政策、映画、人的資源管理など幅広い分野から出題される。 2023年7月26日に全体の試験時間が約3時間から約2時間に短縮された際に導入された新しい形式の出題タスク。







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