New Space Order New Space Orderの内容について

New Space Order

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/13 16:40 UTC 版)

New Space Orderの内容について

設定

バンダイナムコゲームスの定める『UGSFシリーズ』作品の一つである。流れとしては『エースコンバット3』に登場した「ゼネラルリソース」や「ニューコム」がこちらでも登場する。またゲーム中では「ジオキャリバー(スターブレード・オペレーション・ブループラネット)」「ドラグーン(ギャラクシアン3)」「ゾルギア(ギャラクシアン3)」の設定を引き継いだユニットが登場し、公式ホームページ内のショートストーリーでは「ジオソード(スターブレード)」、「ソルバルウ(ゼビウス)」との関与も匂わせている。さらに後述のフラッシュノベル New Space Order -Link of Life- では一部の国家が「テイルズ オブ エターニア」のメルニクス語を会話言語として使用するなど、UGSFシリーズ以外にも多くのナムコゲーム世界を集約した作品となっている。

ゲーム中で使用可能な国家は、以下の4つ。

「民主連邦(UNITED GALAXY あるいはU.G.)」
地球からの移民で生息圏を拡大させた統治国家。民主連邦は政体をあらわした名で、正式国家名は「銀河連邦(ユナイテッド・ギャラクシー)」。設定はエースコンバット3→スターブレード以降の地球世界を継承している。初めに、軍事帝國と交戦状態に陥る。
政治に関しては、連邦はその肩書きを持つものの、実質的にはゼネラルリソースやニューコムなどの超巨大企業によって統治されている。保有する軍隊である「United Galaxy Space Force(U.G.S.F.)」も、超巨大企業群の融資によって運営されている。進出直後に第一の植民惑星で自治権獲得を目指す戦争が起こり、連邦側が勝利。その対応策の為、U.G.S.F.が作られた。 New Space Order -Link of Life- では、既に地球は政治の中心から遠く離れた辺境地区で、戦略的にも価値の低い地域のようである。
ナムコの制作したゲームに登場する外宇宙の敵勢力(『ボスコニアン』や『ギャラガ』など)と何度も交戦しているという設定もある。U.G.S.F.もナムコのゲームの一部で設定として使用されている。なお、これらの勢力はゲームストーリー後半での遭遇(地球が辺境地帯にあることに加え、ソルバルウに関しては戦争末期に運用艦が完成したことになっている)になっていたり、「準災害級敵対勢力」という扱いなので、当ゲームでは扱われない。(それでも特務部隊SATを艦隊規模の予算(裏金)を費やして運用している設定である。LoLでも、設定ではSAT艦隊のドラグーン母艦4隻[注釈 1]が極秘裏に地球に進撃中であり、当時は遭遇したばかりでUnknownであった神聖宗教国艦もろとも帝國軍を殲滅する予定だったという。)
ユニットはコストと性能のバランスに優れ扱いやすい。また、航宙機と呼ばれる宇宙戦闘機が全勢力最強に設定されている。
また、『スターブレード』に登場したジオソードの後継機ジオキャリバー2や、『プロジェクト・ドラグーン』に登場したドラグーンの後継量産型ドラグーンIDSなど、他UGSFシリーズ作品との関連性が最も強い。
「軍事帝國(Military Empire)」
意図は不明だが、軍事帝國は「帝国」ではなく「帝國」と表記される。これは言語解析で判明した政体からU.Gが命名した仮称といわれている。正式国家名は「オーラ・ガルセリック・ゾ・アウス」。
「総統」とよばれる一人の人物によって統治されている国家。国家は元々複数あったが、「統一戦争」と呼ばれる総統が起こした戦争を経て統一されている。なお、彼は新宇宙秩序戦争中、数百年もの間存命し続ける設定らしい。
第二次世界大戦のドイツおよび日本を髣髴とさせる軍事中心とした文化で、科学に関しても軍から発展している。また、デザインも第二次世界大戦の戦艦や空母をモデルにしている。内政・統治は安定している。外宇宙からの侵略などの脅威を予見し、それらを排除するため再軍備・外宇宙に進出の後、U.G.と交戦状態に陥る。
E.S.P能力を「ドークト」と呼び、軍事応用的な力と認識『させられて』使用している。テレパスなどの能力は使用できないが、代わりに人間の感覚をブーストでき、宇宙空間での測距を地球の第一次大戦よろしく目視のみで行え、艦長と砲術士官自身の演算のみで亜光速の砲撃戦を行えるほど。
そして『制限されている』とはいえ、4国家で唯一、全国民にE.S.P能力が発現しており、その使用も「疲れるが日常的に」で使えるほど難度が低い。そのため、兵の錬度や経験蓄積は他国の比ではなく、演算能力はU.Gの高性能コンピューターに匹敵する。そのせいか、兵器の殆どが個人の熟練に左右されるピーキーなものが多い。
ゼビウス』で使用された「ゼビ語」から発展した言語を使用している(ただし、ゼビ語自体に関しては、何らかの力によって別の知識を植えつけられている、とされる)。 New Space Order -Link of Life- のメカニックスにある軍事帝國関連の項目には、かなりの単語数が多用されている。言語設定的に、ゼビ語(古代汎銀河公用語)+古代ノルド語を組み合わせて作成されている。
ユニットは高コストかつ高性能の少数精鋭型である。また、イベントを経る事で実弾装備が多い兵器への転換がなされる。側面からの侵攻に強い戦艦も多い。
New Space Order -Link of Life- のメカニックスの項目に本艦の設定があるが、職人制手工業による製造らしい。
「神聖宗教国(Sacred Religious State)」
軍事帝國と同様、正式国家名は「セレスティア・ティアン・ファーウス」。神聖宗教国自体は科学力を持たず、代わりに太古より伝わる「聖典」という完成された技術を解読、それを再現する事によって成り立ってきた国家。遥か太古には、『テイルズ オブ エターニア』における並行世界のように、幾つもの惑星がスターラインに酷似した力で直接的に繋がっていた文明が栄えていたとされている。
兵器に関しては生物のようなもので、兵器群は元々自律行動を取れるものだったが、自律行動に必要な脳の解析・制作を失敗しているため、「操者」と呼ばれる超能力保有者を搭乗させ、テレパスで動かしている(U.G.における「E.S.P.」やコフィンシステムでの操縦と似る)。そのため、搭乗員の数は少ない(「 New Space Order -Link of Life- 」では、1隻に1~2人と設定されている。もしくは、一隻を稼動状態にしておく為の必要人員数を表している可能性もある)。「操者」は、10代前半の若い少女で構成されている(ただし、全てではない。なお、地上部隊は主に男性で構成されている。これらは生物である船にある性別と操者の性別の相性や、神聖宗教国人のE.S.Pの成長傾向によるものである)。操者は、生体の核に挿入されると時を止め、永遠の若さを保つ。これはE.S.P能力を安定的にするための調整とされている。
神聖宗教国の惑星殲滅兵器は、同社他製品である『ギャラクシアン3 アタック・オブ・ザ・ゾルギア』の敵であった超巨大生命兵器「ゾルギア」が使われているが、メカニックスで明らかにされた設定的には半分別物とされる。が、イル・ドークト装甲やエターニアの平行世界など、U.G.と並んで旧ナムコの過去ゲームの設定が流用されているのが多い。
文化面に関しては、中世と神秘性を思わせる。『テイルズ オブ エターニア』で使用されたメルニクス語を公用語として使用している。
封建王朝国とは後述の理由から長年敵対関係にあるが、U.G.とはLoL劇中での事件を経て、アイルヤのような遭難者の救助を介した友好的な繋がりを持つ。物理的な隔絶から交流は少ないものの、何名かの神聖宗教国人はU.G.に帰化しているらしく、戦中を通したトップエース(=E.S.P能力者)には神聖宗教国人とのハーフが含まれている。
ユニットは比較的高コストであるが、全勢力最速の機動力を誇り、敵を貫通するキルリアンビームや体当たりなどの特殊攻撃も持つ。
ちなみに、公式ページでのコラムでも描かれているが、本作のマスコット的存在である「ユッタ」の出身国でもある。
「封建王朝国(State of Feudal Dynasty)」
他の3国に比べ、最も高い科学力を有する国家。正式国家名は「ティェンチョウ・ゾ・レフウス」。設定を担当した夛湖は、この国家が『未来忍者』のさらに未来の世界であることをTwitterで明らかにしている。U.G.のそれより二世紀分も進み、ディアスタシオン=ドライブ(次元粒子操作技術。三次元を漕ぐ次元槽櫂として使用)も既に保有している。宇宙進出や宙域戦争も一番に経験している。公用語としては、広東語をベースとしている。文字通り、政体は封建国家で成り立っている。しかし、国民の大半は最新科学の存在すら知らない。
宇宙進出後に発生した「十二諸侯争乱」と呼ばれる戦争を経て「皇帝」と四侯によって統治されている。
王朝禁軍(皇帝唯一の軍で所謂プレイヤーの軍)の指揮官は武勇の優れた諸侯が多い為、強大な科学力を使用した反乱を抑えるため、伝統や様式といったさまざまな制約で縛り付けている。科学技術は王朝中枢でのみ伝えられ(神聖宗教国とは違い、独力研究による)、技術を与えられた技術者達は研究解明を禁じられ、違反者は抹消される。兵器群に関しても、伝統や様式を取り入れており、無駄な装飾が見られるのもこのためである。一部の庶民はそもそも宇宙進出ということ自体、理解していない模様。
神聖宗教国の生命船を見かけては交戦しており、操者入りの生体核は「玉」と名をつけて、諸侯が勲章として確保していたらしい。(メカニックでは二世皇帝の時代、公式プログでは三世皇帝の時代に禁止令が出された)。禁止令後の扱いは母国に返却ないし破壊されたようだが、アイルヤと同じように蘇生し、皇帝の側近として仕えた例もある。
ユニットは低コストかつ低性能の廉価量産型である。また、他の勢力に比べ、扱い方が異なる癖の強いユニットが多く、デザインも箱型船体にオールや、甲板上に巨大な女性像をあしらったりとかなり異質。

RTSとしてのNew Space Orderの位置づけ

New Space Orderは、いわゆる戦術・戦略級のリアルタイムストラテジー(RTS)ゲームという位置づけになる。

日本国内においてRTSは『エイジ オブ エンパイア シリーズ』或いは『エンパイア・アース』等に代表される文明級RTSが一般的であり、非常に珍しいケースである。これは、文明級RTSの難解さを回避しライトユーザーを取り込む手段とも見て取れる。

その意図の一環として、他のRTSに比べ操作説明を行ういわゆる「チュートリアル画面」等もパソコン初心者等を意識した作りにしたと言う事がディレクターの講演にてコメントされている。

ゲームルール

宇宙を舞台にしたいわゆる4xスタイルのストラテジーであり、広大な宇宙空間を探索し各惑星へ移住・占領を行う事で領土を拡大し、敵軍の母星と敵軍のユニット=敵戦艦を見つけ出しこれらを殲滅する事が第一条件となる。

ゲーム進行

ゲーム開始時、所有する自軍の首都(母星)を除く各惑星はもとより敵軍のユニット等はマップに表示されていない。 この為、母星から偵察ユニットを生産・出動させ任意の空間を探索する。

探索を行うとその空間に隠匿されていた惑星の位置が明らかとなり、これらに移住を行う事が出来る。 移住を行った星からはスターラインネットワークと呼ばれるラインが放たれ、隣接する自軍の惑星にリンクする。 このような状態で結ばれた惑星間ではその惑星から生産される資金・資源と、惑星から見える範囲の情報が共有される。これは特に「星系」と呼ばれる。

星系の規模が拡大するに従い、共有出来る資金・資源の量も増加する為、こうして蓄積された資金・資源を使い、自軍が所有する惑星に造船施設を建造、さらに自軍の戦闘艦を建造することが出来る。

自軍の戦闘艦にはそれぞれ

  • 敵の艦を長距離から砲撃出来る戦艦
  • 敵が既に所有している惑星を逆に占領できる惑星制圧艦
  • 宇宙戦闘機を搭載し、遠方の敵を空襲できる航宙機母艦
  • 異空間への潜宙により敵の砲撃を無効化出来る潜宙艦
  • 敵の空襲を防ぎ、潜宙艦を唯一攻撃できる護衛艦

等、様々な物があり、状況によって使い分けねばならない。また、共通して艦の側面、背後は受けるダメージが高くなるようになっているため、プレイヤーが直接指示を行う場合はこれを留意した戦術が要求される。

また、ユニットで艦隊を組んだときに旗艦を設定でき、旗艦の経験によって艦隊全体の能力が底上げされる設定が予定されている。

戦局が膠着した場合、最終局面で「敵領土である惑星そのものを一撃で破壊できる決戦艦」といわれるユニットが作れるようになり、これをめぐって膠着を打開する決戦が起こるよう意図されている。

最終的にこれらを駆使し、敵の母星を見つけ出し、占領・破壊する事が出来たプレイヤーが勝利となる。


  1. ^ 戦艦を元設計に、ギャラクシアンや対UIMS用のドラグーンDSを1機、さらに準惑星をも破壊する大型兵器を積み込み、航空艤装を取り付けた超大型戦闘空母。


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