箱ひげ図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/24 02:05 UTC 版)
定義
箱ひげ図は五数要約(five-number summary)と呼ばれる(頑健な)要約統計量
- Q0/4: 最小値(minimum)
- Q1/4: 第1四分位点(lower quartile)
- Q2/4: 中央値(第2四分位点、median)
- Q3/4: 第3四分位点(upper quartile)
- Q4/4: 最大値(maximum)
を表すグラフである。第1四分位点から第3四分位点までの高さに箱を描き、中央値で仕切りを描く。ただし、ひげや外れ値、箱の幅・形などの扱いにはいくつか変種がある。簡明なのは最大値と最小値をひげの端で表したものである。外れ値も扱うときには閉区間
箱ひげ図の具体例 このデータセット(値は図から読み取れる概略値とする)から、次のことが分かる。
- 最小値 = 0.5
- 第1四分位点 = 7
- 中央値(第2四分位点) 8.5
- 第3四分位点 = 9
- 最大値 = 10
- 四分位範囲(IQR) = 2
- 3.5という値は"軽度の"外れ値、つまりQ1/4よりも 1.5×IQR から 3×IQR だけ下にある
- 0.5という値は"極端な"外れ値、つまりQ1/4よりも 3×IQR 以上下にある
- 外れ値以外の最小値は5
- データは左に歪んでいる(負の歪度)
"軽度"および"極端"外れ値の境は、箱の長さの2倍の点である。なお、この図からデータの平均値は読み取れない。
- ^ 西岡康夫,数学チュートリアル やさしく語る 確率統計,1.6 箱ひげ図 p.13, オーム社, 2013, ISBN 9784274214073
- ^ Dekking et al. 2005, 16.4 The box-and-whisker plot.
- ^ R言語の
boxplot
もデフォルトではこのようにプロットする。
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