宮沢明子

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/03/17 09:56 UTC 版)

影響

「その子どもの性格、精神の状態、果ては食事の仕方まで知らなくては本当に教えることにはならないと思う」「子どもを教えるのは本当に大変」と語り、日本においてもベルギーにおいても、基本的には個人でピアノの指導をしなかった^[31]。ただ、公開レッスンには情熱を注いでいた^[31]。また、子どもへの音楽教育に関しては「親の意思で早い時期から楽器を弾かせないで、本人がやりたいというまで徹底的に音楽を聴かせることが大切」と主張していた^[32]。指導した生徒に、作曲家・ピアニストの中村攝がいる^[33]。

「ピアニスター」のHIROSHIは、幼い頃ピアノ教室で『宮沢明子ピアノ教室ブルクミュラー25の練習曲』のレコードを聴いて感動し、後年スタッフとして働いていたテレビ番組に宮沢が出演した際には、レコードを持参してサインをもらった^[34]。宮沢は現物を自分で持っていなかったため、「よくぞとっといてくださったわ」と語り涙した^[34]。

また、1969年にオープンした「小劇場渋谷ジァン・ジァン(2000年閉店)」の名付け親にもなった^[35]。「フランスっぽい名前を」というリクエストに対し「ジァン」と応えたが、「もっとユニークなものを」と返されたので「お客がじゃんじゃん来るように」という意味を込めて「ジァンジァン」とした^[35]。

主なディスコグラフィ

モーツァルト: ピアノソナタ全集^[36]
ハイドン: ピアノソナタ全集 - 世界初の全集だった^[16]
中田喜直: ピアノソナタなど - 世界初の録音^[37]^[38]
ブルグミュラー: 25, 18の練習曲全集^[39]

著書

『ピアニストの休日』大和書房、1980年10月。 NCID BN02386902。
- 『ピアニストの休日』（改訂版）ショパン、2003年3月。ISBN 9784883641635。 NCID BA6196875X。
吹田靖治編編『ピアニストの自画像』大和書房、1992年12月。ISBN 9784479010685。 NCID BN08514652。

脚注

^ “ピアニストの語りに奥深さ痛感（ロータリー）”. 朝日新聞朝刊: 岡山面. (1999年2月9日)
^ “週間ガイド”. 朝日新聞朝刊: 茨城面. (1997年12月12日)
^ ^a ^b ^c ^d “「歳とるごとに、華を感じさせたい」ピアニスト宮沢明子、東京公演”. 朝日新聞夕刊: p. 18. (2004年3月8日)
^ “宮沢浩一さん死去”. 朝日新聞朝刊: p. 31. (2010年8月10日)
^ “宮沢八千代さん死去”. 朝日新聞朝刊: p. 39. (2000年3月14日)
^ ^a ^b ^c ^d “ピアニスト宮沢明子さん――両親の愛（レッスン室から）”. 日本経済新聞朝刊: p. 2. (1987年1月17日)
^ “宮沢八千代さん（中央大教授・宮沢浩一氏、ピアニスト・宮沢明子さんの母）死去”. 読売新聞東京夕刊: p. 19. (2000年3月13日)
^ “宮沢義衛氏”. 毎日新聞東京夕刊: p. 11. (1988年4月7日)
^ “宮沢明子デジタル版日本人名大辞典+Plusの解説”. コトバンク. 2020年3月8日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g “宮沢明子さん死去”. 朝日新聞朝刊: p. 38. (2019年5月31日)
^ “【立ち話...近況報告】宮沢明子息の長い音楽家でありたい”. 産経新聞東京朝刊: 音楽面. (2002年8月11日)
^ “【この学校】清泉女学院中学・高校（女子）世界に63の姉妹校”. 産経新聞東京夕刊: 1. (1996年12月4日)
^ “井口愛子さん（死去）”. 日本経済新聞朝刊: p. 23. (1984年12月2日)
^ “ドニース・トルコフスキーさん死去”. 中日新聞夕刊: p. 21. (1991年3月15日)
^ ^a ^b “ピアニスト宮沢明子さん欧米留学（レッスン室から）”. 日本経済新聞朝刊: p. 2. (1987年1月24日)
^ ^a ^b ^c ^d “【訃報】宮沢明子さん（ピアニスト）”. 産経新聞東京朝刊: p. 29. (2019年5月31日)
^ “聖イグナチオ教会の新聖堂造り助け、宮沢明子がピアノ演奏会”. 朝日新聞夕刊: p. 12. (1995年9月28日)
^ ^a ^b “宮沢明子リサイタル、日本での活動本格的に（がいどガイド）”. 日本経済新聞夕刊: p. 14. (2002年8月30日)
^ “ピアニスト宮沢明子さん――お金で買えないモノ（レッスン室から）”. 日本経済新聞: p. 2. (1987年1月31日)
^ “職人技継承を請われ、定年後も後輩指導へ　ピアノ調律師・細谷さん＝静岡”. 読売新聞東京朝刊: p. 35. (2006年3月19日)
^ “［キーボード］「天才」職人＝静岡”. 読売新聞東京朝刊: p. 35. (2006年4月9日)
^ “自動再演ピアノ大当り”. 毎日新聞東京朝刊: p. 8. (1987年6月19日)
^ “初夏に聞くパリの香り　シャンソンの大物続々来日”. 読売新聞東京夕刊: p. 13. (1987年5月13日)
^ “訃報: 宮沢明子さん 78歳=ピアニスト”. 毎日新聞東京朝刊: p. 22. (2019年5月13日)
^ “宮沢明子さん（ピアニスト）（死去）”. 日本経済新聞朝刊: p. 35. (2019年6月1日)
^ “宮沢明子さん死去　７８歳、国際的ピアニスト東京”. 日本経済新聞東京朝刊: p. 30. (2009年5月31日)
^ “【文化】最高齢ピアニストホルショフスキー氏逝く”. 産経新聞東京夕刊: 文化面. (1993年5月31日)
^ “（訃報）宮沢明子さん死去”. 東京新聞朝刊: p. 26. (2019年5月31日)
^ “【書評】宮沢明子ピアニストの肖像吹田靖治編”. 産経新聞東京夕刊: 読書2面. (1993年1月19日)
^ “【ショートプログラム】「ピアニストの自画像」出版”. 産経新聞東京朝刊: 音楽面. (1992年12月16日)
^ ^a ^b “純粋無垢な教え子――ピアニスト宮沢明子氏（交遊抄）”. 日本経済新聞: p. 32. (1986年5月31日)
^ “子どもと音楽の出合いと触れ合い（文化往来）”. 日本経済新聞朝刊: p. 32. (1987年7月15日)
^ “作曲家・ピアニスト中村攝氏――埋もれた“福音”後世に（創る）”. 日本経済新聞朝刊: p. 19. (1995年8月20日)
^ ^a ^b “HIROSHIさんピアノ練習曲（わたしの一品）”. 朝日新聞大阪夕刊: p. 3. (2003年3月6日)
^ ^a ^b “小劇場　渋谷ジァン・ジァン　30年の歴史に終止符　アンダーグラウンド文化の象徴的なライブハウス　もう、役割を果たした　新人の登竜門として井上陽水さんら輩出”. 東京新聞朝刊: p. 26. (1998年4月22日)
^ “[xrcd 宮沢明子/モーツァルト: ピアノ・ソナタ全集［XRCD］ - TOWER RECORDS ONLINE]”. tower.jp. 2020年3月4日閲覧。
^ “宮沢明子/Yoshinao Nakada: Suite for Piano "Time", "Light and Shadow", Sonata for Piano - TOWER RECORDS ONLINE”. tower.jp. 2020年3月4日閲覧。
^ “中田喜直作曲「ピアノ・ソナタ」初めて世に”. 日本経済新聞夕刊: p. 3. (2016年7月26日)
^ “アイテム検索 - TOWER RECORDS ONLINE”. tower.jp. 2020年3月4日閲覧。