伝奇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/07 21:49 UTC 版)
大体において戯文と同じであるが、整備された大型長編の戯曲として展開したものをいう。曲調も豊富で北曲の一部も兼用された。筋も細かく分けられ、歌唱担当の俳優も複数化し、各本、4、50齣(シュツ)の長さに及んだ。明の嘉靖時代から清の乾隆時代において盛行した当時、流行した崑曲や弋陽腔・青陽腔などで伝奇の脚本を用いて唱歌した。脚本は2600本あまりあったとされ、現存するものは600本あまりである。
最初期の作には臥薪嘗胆の故事をもとにした梁辰魚『浣紗記』がある。著名な作家には湯顕祖・李開先・孔尚任・朱素臣・李玉・洪昇などがおり、著名な作品には明の万暦年間の『牡丹亭』、清初の『桃花扇』『長生殿』などが挙げられる。その後はより通俗的な戯曲が出現し、伝奇は衰退していった。
関連項目
- 1 伝奇とは
- 2 伝奇の概要
- >> 「伝奇」を含む用語の索引
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