レッド・デッド・リデンプションIIの開発
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音楽制作
RDRと『グランド・セフト・オートV』でロックスターと制作を行ったWoody Jacksonは本作のオリジナルサウンドトラックを作曲するため再度起用された[4]。最終的にすべての曲が採用されたわけではないが、およそ60時間の音楽を作曲した[39]。本作にはミッションで流れるサウンドトラックが192曲ある[4]。音楽と音響のディレクターのIvan Pavlovichは、本作を最初から最後まで標準的な遊び方をする場合、プレイヤーはすべての音楽のうちおよそ3分の1しか聞くことがないと推定した[40]。本作には、物語、状況、環境の3種類の曲がある。物語の曲はミッション中に流れ、状況の曲はプレイヤーがオープンワールドやマルチプレイで歩き回っているときの曲であり、環境の曲はキャンプファイヤーの歌やキャラクターが演奏する音楽である。プレイヤーの決定によって、音楽は頻繁に反応し[39]、ゲームの雰囲気やプレイヤーの選択に一致する[40]。環境音楽に対するJacksonの目標は音の設計と同行することであり、音楽でプレイヤーの気を散らさないことであった。Jacksonは本作をドラマのシリーズと比較し、ゲームのミッションは単独のストーリーアークを示し、複数のミッションにわたってテーマを維持するため、ゲームのミッションをドラマのエピソードのようなものであると考えた[41]。
制作した楽曲が本作で確実に効力を発揮するように、Jacksonはゲーム内の時代の銃を使って、標的を撃つ間に楽曲を聴いた。Jacksonはデニス・バディマーの1898年製のMartin 1–28(ガット弦)やトミー・テデスコのHerminio Salinas e Hijos(ガット弦)など、古典的西部劇の映画で使用されたレッキング・クルーの楽器を複数購入した[39]。Jacksonは『ブリット』(1968年)で使用された1920年代のギブソンのマンドバスを入手した。このマンドバスは「不吉な」ベルの音を再現した。また、『明日に向って撃て!(1969年)のウクレレと『許されざる者』(1992年)で使用されたナイロン弦ギターを入手した[42]。RDRでは人気のあるマカロニ・ウェスタンのサウンドトラックを模倣したが、本作ではより独自のサウンドトラックにすることを目指した[43]。Jacksonは開発中、楽曲を非常に実験的なものから古典的な西部劇のものまで4回ほど変更し、最終的には混ぜ合わせて、それまでと「違うもの」を作った[44]。Jacksonはエンニオ・モリコーネの楽曲、特に『ドル箱三部作』の楽曲は当時の典型的なウエスタン・ミュージックからすでに逸脱しており、その代わり「サイケデリックなギターで、音がたくさんある」ような当時人気のあった音楽になっていることに気づいた。そのため、本作においてもそのように自由に創造してもかまわないと考えた[41]。同様に、黒澤明の映画『用心棒』(1961年)における佐藤勝の楽曲に影響された。『用心棒』の楽曲はこの映画の舞台になっている日本の封建時代の音楽を再現しようとするよりも、感情に焦点を合わせているとJacksonは考えた[44]。
全体で110人を超える音楽家が本作の音楽の制作に取り組んだ。ゲーム業界とその技術になじみがないため、サウンドトラック制作の依頼を断った音楽家も何人かいた[43]。Pavlovichはオリジナルのボーカルトラックを制作するため、ダニエル・ラノワを引き入れ、一貫性のある「スルーライン」をJacksonの楽曲に補完したいと考えた[40]。ラノワはディアンジェロ、ウィリー・ネルソン、Rhiannon Giddens、ジョシュ・オムなどのアーティストと連携して制作を行った[39]。本作の景色が多様であるため、音楽をより多様なものにすることができるとPavlovichは考え[40]、楽曲制作のため、サックス奏者のColin Stetson、実験音楽のバンドのSenyawa、音楽家のアルカを引き入れた[43]。ラノワと共同制作を行ったRocco DeLucaは、パラマハンサ・ヨガナンダの格言「壊れゆく世界の崩壊の只中で揺るがずに立っていなければならない(You must stand unshaken amidst the crash of breaking worlds.)」を基にして、ニューオーリンズで楽曲「Unshaken」と「Crash of Worlds」のチャントを思いついた[45][46]。ラノワはこの言葉が物語を通して本作のキャラクターの決意にあてはまると感じた[45]。
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