ライスボートの戦い 戦闘

ライスボートの戦い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/31 04:37 UTC 版)

戦闘

3月1日、スカボロータマーチェロキーヒンチンブルックがサバンナ川を遡ってファイブ・ファソム・ホールに向かい、グラントが指揮する200ないし300名の兵士を乗せた輸送船を伴っていった。ヒンチンブルックと輸送船の1隻がさらにバック川を遡った。この輸送船は港湾地域の対岸に停泊し、一方ヒンチンブルックは町の上流に位置取りしようとしている時に川の砂州に座礁した。ジョセフ・ハーバーシャムの民兵隊が放った砲弾がヒンチンブルックの甲板を直撃したが、ハーバーシャムには適当な船が無かったので、この艦を乗っ取ることができなかった。ヒンチンブルックは次の高潮のときに脱出した[11]。3月2日夜遅く、グラント隊がハッチンソン島に上陸した。この部隊は島を横切り、3月3日午前4時に島の近くに停泊していた多くのコメ輸送船を捕獲した。この行動は静寂の中で行われ、おそらくは船長たちの結託もあり、サバンナ市に警報が発せられたのは午前9時になってからだった[10]。3月1日に艦船が到着していたことで、安全委員会は町と船舶の防衛を要求する伝言を発しており、翌日にはサウスカロライナの安全委員会にも援助の要請が伝えられた[12]

警報が発せられると、マッキントッシュ大佐が300名の民兵を率い、ヤマクロウブラフに4ポンド砲3門を据え付けた。続いてダニエル・ロバーツ中尉とレイモンド・ディメレ少佐に和平交渉の旗を持たせ、捕獲された船舶に派遣したが、この二人は即座に逮捕された。この二人と船舶を解放するために、2番目にさらに大勢の和平交渉団が到着したとき、交渉団の指導者だったロジャーズ大尉が侮辱され、事態はさらに悪化した。ロジャーズ大尉が捕獲された船上の誰かに向かって発砲すると、イギリス側もこれに対抗し、一人に傷を負わせ、交渉団が乗ってきた船を危うく沈ませてしまうところだった[10]。この船が退却すると、マッキントッシュは崖の上の大砲を発砲させ、それに続いた砲撃戦が1時間も続いた[13]

ラクラン・マッキントッシュ大佐、

この事態を討議するために招集された安全委員会は、補給船を燃やすべきだと決断し、民兵1個中隊がこの任務を果たすために集められた。補給船のインバネスに火が付けられ、捕獲された船舶の方に漂っていくように仕向けられた。イギリス兵は火のついた船が近づいて来るのを前にして、急遽捕獲していた船舶を放棄することになった。この混乱の中で愛国者民兵と砲台が活動し、マスケット銃とブドウ弾銃で動き回るイギリス乗組員を掃射した。捕獲された船舶のうち2隻は何とか下流に脱出し、他に2隻は火の付いた船をかわして上流に逃げたが、港に入ることを強制され、その乗組員は捕虜になった。3隻の船に延焼し、夜の間に燃え続けた。この間に、先に要請に応えて派遣されていたサウスカロライナの民兵500名が折よく到着して植民地部隊を救援できた[13]


  1. ^ a b c Russell, p. 74
  2. ^ Jones, pp. 194–210
  3. ^ Jones, p. 180
  4. ^ Johnson, p. 129
  5. ^ a b Johnson, p. 128
  6. ^ Russell, p. 73
  7. ^ Jones, p. 212
  8. ^ Jones, pp. 215–217
  9. ^ Jones, p. 188
  10. ^ a b c Russell, p. 75
  11. ^ Jones, pp. 225–226
  12. ^ Jones, pp. 221–223
  13. ^ a b Jones, p. 227
  14. ^ Jones, p. 228
  15. ^ Clark, vol 4, pp. 279,494
  16. ^ Clark, vol 4, p. 444
  17. ^ Clark, vol 4, p. 327
  18. ^ Jones, p. 229
  19. ^ Clark, vol 4, p. 602
  20. ^ Clark, vol 4, pp. 815,1114
  21. ^ Clark, vol 5, p. 118
  22. ^ Cashin





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