ヤングアニマル 概要

ヤングアニマル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/18 03:26 UTC 版)

概要

前身は『月刊アニマルハウス』。その系譜は1981年に創刊された月刊少年漫画雑誌の『少年ジェッツ』まで遡り、1983年の休刊後に『月刊コミコミ』が創刊。次いで1989年には青年誌としてリニューアルされた『月刊アニマルハウス』を経て、1992年に隔週刊としてリニューアル創刊されている。単行本のレーベル名が「ジェッツコミックス」となっているのは、その当時の名残である。2016年6月よりレーベルを「ヤングアニマルコミックス」に変更、その第1弾として『ベルセルク』の新装版が刊行された[2][3]

1992年の創刊時には、前身の『月刊アニマルハウス』から、『あばよ白書』『砂の薔薇』『ベルセルク』などの作品を引き続き掲載する。1990年代には、本誌出身の作家として技来静也柴田ヨクサルももせたまみ二宮ひかる関崎俊三などが登場し、主力として誌面を牽引した。同時に、他社の雑誌で既に実績を挙げていた林崎文博あさりよしとお竹内桜などの作家も積極的に起用している。

2000年前後にはグラビア関係の記事にも力を入れ、2000年には「ミスヤングアニマル」がスタートしている。また、『ふたりエッチ』や『コイズミ学習ブック』などの性描写を中心とした作品の存在もあり、成年コミック出身の作家の起用も行われている(1990年代にも『ぶっとび!!CPU』などが人気を博している)。2000年には増刊の『ヤングアニマル嵐』が季刊としてスタート、2001年には隔月刊化した。同誌は過激な性描写で数々の有害図書指定を受けていたが、2018年6月に休刊した。

2000年代以降は数々のメディアミックスが行われている。既に1990年代に先述の『砂の薔薇』『ぶっとび!!CPU』などがOVA作品でアニメ化、また『ベルセルク』がTVアニメとして映像化されていたが、2000年代に入ってからは実写作品への進出が目立ち、2000年に『ふたりエッチ』、2004年に『ああ探偵事務所』、2005年に『ホーリーランド』が、それぞれTVドラマ化されている。また2006年には『ユリア100式』がオリジナルビデオ、2008年には『デトロイト・メタル・シティ』が実写映画として製作された。アニメに関しても、2002年・2003年に『藍より青し』がTVアニメ化、2002年 - 2004年に『ふたりエッチ』がOVA化される。2008年に『デトロイト・メタル・シティ』がOVA化され、同作品は2009年に衛星放送、2010年には衛星放送と地上波でそれぞれ放映されている。以降も『3月のライオン』『信長の忍び』『上野さんは不器用』『あそびあそばせ』など、人気連載の多くが映像化されている。

この他、映画・アニメ・ゲームの漫画化作品も少数ながら掲載されている。付録に不定期でDVDが付属していたこともある。

姉妹誌でもあった『ヤングアニマル嵐』とは、両誌での並行連載や連載作品の移籍、連載中の作品の番外編をもう一方の雑誌に掲載するなど、相互の交流が多かった。また、関連性を持つ雑誌に関しては、『MELODY』が挙げられる。

2017年11月2日、公式ウェブサイトをリニューアル。2018年には『ヤングアニマル嵐』が7号(6月1日発売)をもって休刊となったことに伴い[4]、同誌連載で継続中作品のほとんどが『ヤングアニマル』本誌へ移籍、2018年14号(7月13日発売)から連載が開始された[5]

2019年には週刊漫画雑誌以外で初の合併号が発行された。同年9月9日には新増刊号となる『ヤングアニマルZERO』を発刊。同号は隔月刊ペースで発売する[6]


注釈

  1. ^ 三浦の死去後のクレジットは「原作:三浦建太郎、漫画:スタジオ我画、監修:森恒二」[7]

出典

  1. ^ a b ヤングアニマル編集長 永島隆行”. 白泉社2020年度定期採用. 白泉社. 2024年4月12日閲覧。
  2. ^ コミックナタリー - ジェッツコミックスが名称変更!「ベルセルク」38巻発売&全巻リニューアル
  3. ^ コミックナタリー - 「ベルセルク」次号アニマルより連載再開!アニメの原作パート収録した付録も
  4. ^ ヤングアニマル嵐が休刊、9月に電子雑誌・年末に新青年誌を創刊 - コミックナタリー”. コミックナタリー. 2018年6月1日閲覧。
  5. ^ ただし、『実況!!泉くんの恋模様』は本誌の同年15号(7月27日発売)に最終回のみを掲載した。また、本誌から移籍された『マイぼーる!』と『拳奴死闘伝セスタス』の2作は本誌に戻らず、両作とも『マンガPark』に移籍した。
  6. ^ 白泉社の新増刊が9月に誕生!「うらみちお兄さん」の久世岳や押切蓮介ら参加(動画あり)”. コミックナタリー. 株式会社ナターシャ (2019年7月12日). 2019年11月6日閲覧。
  7. ^ “「ベルセルク」連載再開、「自分たちの中に根付いた『三浦建太郎』を真摯に紡ぎたい」”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年6月7日). https://natalie.mu/comic/news/480592 2022年6月7日閲覧。 
  8. ^ a b c 「CONTENTS」『ヤングアニマル』2024年No.6、白泉社、2024年3月8日。 目次より。
  9. ^ a b 「CONTENTS」『ヤングアニマル』2024年No.7、白泉社、2024年3月22日。 目次より。
  10. ^ “原発事故の被災者を取材したノンフィクション「チェルノブイリの祈り」マンガ化”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年7月14日). https://natalie.mu/comic/news/532899 2023年7月14日閲覧。 
  11. ^ 2014年9月12日の作者ブログにて、連載終了の告知。
  12. ^ “ヤングアニマル三浦建太郎メモリアル号発売、「ベルセルク」最新話に豪華小冊子”. コミックナタリー (ナターシャ). (2021年9月10日). https://natalie.mu/comic/news/444614 2022年1月28日閲覧。 
  13. ^ 『ヤングアニマル』2022年3号、白泉社、2022年1月28日、ASIN B09PP7XKC2 表紙より。
  14. ^ 「飯を喰らひて華と告ぐ 移転&月イチ営業開始!!」『ヤングアニマル』2023年24号、白泉社、2023年12月8日、169頁。 
  15. ^ 「めんへら侍 マンガPark 電撃移籍決定!」『ヤングアニマル』2022年23号、白泉社、2022年11月25日、317頁。 
  16. ^ a b c d e 社団法人日本雑誌協会JMPAマガジンデータによる該当期間中に発売された雑誌1号当たりの平均印刷部数。
  17. ^ 「ミスヤングアニマル2022」オーディション / 東京Lily - 株式会社らんくう
  18. ^ "『ミスヤングアニマル2022』グランプリはパピコに決定!準グランプリ 新井萌花、審査員特別賞 橘舞!【記者会見レポート】". VENUS PRESS. VENUS PRESS運営事務局. 2022年7月31日. 2022年7月31日閲覧
  19. ^ Re-solution (2023年7月24日). “GirlsNews| ミスヤングアニマル2023 グランプリに平岡明純さん「漫画の実写化でヒロインを演じたい」”. GirlsNews. 2023年7月25日閲覧。
  20. ^ (日本語) 【ミスヤングアニマル2023ファイナル】池田ゆうな【コメント動画】, https://www.youtube.com/watch?v=Zpj7jE7UBew 2023年8月12日閲覧。 
  21. ^ (日本語) 【ミスヤングアニマル2023ファイナル】須羽こころ【コメント動画】, https://www.youtube.com/watch?v=Qpf6bcZfLGU 2023年8月12日閲覧。 
  22. ^ “でんぱ組.inc最上もが、「ヤングアニマル」関東グラビア飾る”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2013年2月21日). https://natalie.mu/music/news/85310 2016年11月13日閲覧。 
  23. ^ “NEXTグラビアクイーンバトルで仙石みなみが優勝!”. ORICON STYLE (オリコン). (2014年1月28日). https://www.oricon.co.jp/news/2033453/full/ 2016年11月13日閲覧。 
  24. ^ 【ヤングアニマル×DMM.yell】YAグラ姫2017オーディション開幕!”. DMM.yell (2016年11月7日). 2016年11月7日閲覧。
  25. ^ 白泉社「ヤングアニマル」×DMM.yell企画「YAグラ姫2017」ファイナリスト発表!”. 時事ドットコム (2016年11月7日). 2016年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月7日閲覧。
  26. ^ “グループアイドルのメンバーが初々しいグラビア披露 『YAグラ姫 2017』受賞者お披露目”. deview (オリコン). (2014年1月28日). https://deview.co.jp/News?am_article_id=2085630&anc=033 2017年2月7日閲覧。 
  27. ^ 『YAグラ姫2018』グランプリはMIYU(CHERRSEE)が受賞し得意のダンスを披露<写真34枚>WWSチャンネル、2018年2月16日
  28. ^ 『YAグラ姫2018』準グランプリは北海道在住女子高生の池田優花(桃色革命)が受賞<写真20枚>WWSチャンネル、2018年2月16日
  29. ^ 【ヤングアニマル × .yell plus】YAグラ姫2019オーディション、グランプリ決定!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES (2019年1月25日). 2019年1月28日閲覧。
  30. ^ 2019YAグラ姫”. 白泉社. 2018年11月5日閲覧。
  31. ^ 【決勝】ヤングアニマル誌面グラビア争奪バトル”. LINE LIVE(ラインライブ)| 国内最大級のライブ配信サービス. 2019年11月6日閲覧。
  32. ^ 【WEEKDAYはグラドル日記(134)】「ヤングアニマル」のグラビア争奪バトル決勝で熱戦を展開中のななみ青”. SANSPO.COM(サンスポ) (2019年10月15日). 2019年11月6日閲覧。
  33. ^ a b c “ヤングアニマルWeb開設!オープン記念で「ふたりエッチ」「ベルセルク」など無料”. コミックナタリー (ナターシャ). (2023年3月10日). https://natalie.mu/comic/news/516057 2023年3月10日閲覧。 
  34. ^ a b c 「ベルセルク」や「ふたりエッチ」が無料で読める! Webマンガ雑誌「ヤングアニマルWeb」サービス開始”. Game Watch. インプレス (2023年3月10日). 2023年3月10日閲覧。
  35. ^ a b 『ベルセルク』『3月のライオン』『ふたりエッチ』から新連載までWebで発信!「ヤングアニマルWeb」スタート!システムに「コミチ+」導入”. PR TIMES (2023年3月10日). 2023年3月10日閲覧。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヤングアニマル」の関連用語

ヤングアニマルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヤングアニマルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヤングアニマル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS