ホワッツ・ニュー (曲) ホワッツ・ニュー (曲)の概要

ホワッツ・ニュー (曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/30 08:09 UTC 版)

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翌年、音楽出版社の注文を受けたジョニー・バークが、この曲に歌詞を載せた。バークによるこのトーチソングの語り方がユニークなのは、かつて恋人であったふたりが再会した場面での取り留めもない会話の片方、女性の側の言葉だけを繋げているところにある。女性が「What's New ?(最近何かあった?)」と問いかけることから始まる歌詞が3連続けられ、その後に置かれた「Adieu(アデュー=フランス語の<さよなら>)」で始まるで未練の思いを語る。

こうしてこの楽曲は、歌い出しの歌詞から「ホワッツ・ニュー」と改題された。ボブ・クロスビー楽団は、ボーカリストにテディ・グレイス英語版を起用して、新しい曲名で1939年にこの歌を録音した。この歌は、チャートで最高10位まで上昇した[1]

ビング・クロスビーは、ジョン・スコット・トロッター英語版と彼の楽団とともに、1939年6月30日にこの曲を録音し[2]、このバージョンはこの曲最大のヒットとなって10週間チャートにとどまり、最高2位まで上昇した[3]。その他、1939年のうちに発表された「ホワッツ・ニュー」で人気があったものには、ボーカリストにナン・ウィン英語版を迎えたハル・ケンプ英語版と彼の楽団のチャートで最高11位となっバージョンや、ボーカリストにルイーズ・トービン英語版を迎えたベニー・グッドマンと彼の楽団の最高7位となっバージョンなどがあった。デクスター・ゴードンは、1950年代から1960年代にかけて、この曲を定番のレパートリーとしていた。

1990年代には、ハガート作曲の「My Inspiration」にも歌詞を載せたキャサリン・オブライエン (Catherine O'Brien) によって、この曲は「アイム・フリー」として新たな歌詞が載せられた。オブライエンのバージョンは、1996年に、元々のタイトルである「アイム・フリー」として発表された。

「ホワッツ・ニュー」は、リンダ・ロンシュタットネルソン・リドル英語版と彼の楽団と組んで制作した3枚のアルバムの一つで、トリプル・プラチナとなった1983年のアルバムホワッツ・ニュー』のタイトル曲となった。彼女の熱のこもったバージョンは、アルバムからの最初のシングルとしてリリースされ、『キャッシュボックス』誌のチャートのトップ40に入り、『ビルボード』誌のBillboard Hot 100 では最高53位まで上昇した。アダルト・コンテンポラリーのラジオでは、さらに強く支持され、数週間にわたってトップ5に入っていた。

おもな録音

この曲をタイトル曲とするおもなアルバム


  1. ^ Whitburn, Joel (1986). Joel Whitburn's Pop Memories 1890–1954. Wisconsin, USA: Record Research Inc. p. 605. ISBN 0-89820-083-0. https://archive.org/details/joelwpopmemories00whit/page/605 
  2. ^ A Bing Crosby Discography”. BING magazine. International Club Crosby. 2017年8月14日閲覧。
  3. ^ Whitburn, Joel (1986). Joel Whitburn's Pop Memories 1890–1954. Wisconsin, USA: Record Research Inc. p. 605. ISBN 0-89820-083-0. https://archive.org/details/joelwpopmemories00whit/page/605 
  4. ^ a b c d e Gioia, Ted (2012). The Jazz Standards: A Guide to the Repertoire. New York City: Oxford University Press. pp. 456–457. ISBN 978-0-19-993739-4 
  5. ^ Cedars of Avalon”. AllMusic. 2018年11月7日閲覧。


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