ニーア オートマタ 設定

ニーア オートマタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/20 05:14 UTC 版)

設定

施設・土地

バンカー
宇宙空間に浮かぶ、ヨルハ部隊の基地。イヴの撃破後、論理ウィルスによってオペレーターや司令官に加えてバンカー自体のシステムも汚染され、崩壊してしまう。
レジスタンスキャンプ
アネモネがリーダーを務めるレジスタンス部隊が生活するキャンプ地。武器屋や道具屋などを利用できる。イヴの起こした暴走によって機械生命体たちに襲われ、壊滅的な打撃を受けることとなる。
廃墟都市
レジスタンスキャンプなどがある土地。かつては巨大な都市だったようだが、人類絶滅後は草木の生い茂る廃墟と化している。超大型兵器との戦闘後、中央部分の地盤が崩落し、大きく陥没することとなる。
砂漠地帯
砂に覆われた土地。かつて人類が暮らした「マンモス団地」や、オアシス、油田などがある。
遊園地廃墟
ピエロに扮した機械生命体たちがパレードのようなものを繰り広げる廃墟。劇場や「絶叫マシン」などがある。「塔」の出現後は機械生命体たちがゾンビと化し、廃墟内を徘徊するようになる。
パスカルの村
平和的な機械生命体たちが生活する村で、パスカルが村長を務めている。大木の周りに足場や建物が築かれている。
物語の終盤、村人たちの突然の暴走によってパスカル以外の村人は全滅させられてしまう。
エイリアンシップ
廃墟都市の地下にある、エイリアンたちの宇宙船。中にはエイリアンたちの死体が残されている。
森林地帯
草木に覆われた土地。機械生命体たちによって「森の国」が作られており、その機械生命体たちが「森の王」を守るため、よそ者を排除しようと襲いかかってくる。森林の奥に「森の城」がある。
水没都市
海岸の土地で、建物の残骸が海に沈んでいる様子が見て取れる。沿岸防衛用のミサイルがある。
複製された街
廃墟都市の地下にある、アダムによって作られた白一色の街。
工場廃墟
廃墟都市の近くにある、かつての人類の兵器工場の跡地で、『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』に登場するP-33なども製造されていたという。人類絶滅後は機械生命体の工場となっている。

勢力・組織

エイリアン軍
西暦5012年に突如地球へ襲来し、機械生命体とともに地上を占領したエイリアンの勢力。その目的は地球へと移住することであった[30]
月面人類会議
月面からアンドロイド達へ命令を下す機関。しかしその実態は人類軍司令部が立案した「ヨルハ計画」の一部でしかなく、月に設置されているのは偽装情報を発信するための通信サーバーと、人体の情報を保管する人類サーバー、そしてサーバーを管理するために配置された極少数の保守要員だけで、命令を下す人類などは存在していない。
人類軍司令部
エイリアンから地球を奪還すべく結成されたアンドロイドによる軍隊。スローガンは「人類に栄光あれ」("For the Glory of Mankind")。
ヨルハ部隊
新型アンドロイド兵士「ヨルハ機体」から成る部隊。月面人類会議と同じく「ヨルハ計画」の一部である。衛星軌道上に設置された基地群の一つ「バンカー」を拠点としており、戦闘部隊とそれを補佐するオペレーター部隊に分かれて活動している。戦闘員は黒服と目元を覆う戦闘用のゴーグルが特徴。オペレーターも黒い服を纏っているが、銀髪で、目元ではなく口元を覆っている。
所属するアンドロイド兵士は規則で感情を持つことを禁じられているが、あまり強制力は無いらしく、個々の言動には感情の起伏や個性が見られるままである。そういったパーソナルデータを含む各個体のデータは定期的にバンカーへとバックアップを取るように義務付けられており、仮に死亡したとしてもそのデータを新しい素体へ入れることでほぼ同一の個体として蘇ることができる。また、隊員は固有の名前を持たず、型名の略称が通称名として用いられている。
作中で確認されている型はB(Battler)、S(Scanner)、O(Operator)、A(Attacker)、D(Defender)、G(Gunner)、H(Healer)、E(Executioner)の8種類。このうちO型のみ地上への降下が禁止されている。また、これらの型は固定されているわけでは無く、申請が通れば後から変更することもできる。
その中でもE(Executioner)型は特殊で、主にヨルハ計画にとって都合の悪い状況となったアンドロイドを処分することが任務であり、公にはされておらず自分自身も自覚しないまま任務を遂行していく。
レジスタンス部隊
ヨルハ部隊より先に地上へ降下して奮戦を続けていたアンドロイドたちによる部隊。アネモネがリーダーを務めている。
一部の友好的な機械生命体との交流も行っており、少なくともアネモネ個人は「機械生命体であれば全て殲滅すべき」という考えではない。しかし組織としては一枚岩ではなく、機械生命体に害意を持って接している一派も存在している。そういった一派は密かに建設された「コロシアム」と呼ばれる地下闘技場で、戦いで仲間を失ったことへの報復とばかりに捕えてきた機械生命体へと残虐な行為を行っている。

兵器

飛行ユニット(Ho229)
ヨルハ部隊が使用する可変戦闘機。機体の基本色は黒だが、隊長権限を持つ兵士が搭乗した場合は白へと変わる。通常はバンカーの格納庫に収容されており、作中では「運用コストが高い」とされているためか、地上への降下、及び敵大型兵器との戦闘でしか使用されていない。
飛行形態と機動形態があり、飛行形態は実在する同名の戦闘機Ho229をモチーフとしている[31]
飛行形態では搭乗した兵士が完全に内部に収納されるため乗り降りができず、基本的には機動形態の状態で脚をそのまま着陸脚として接地し、乗り降りを行う。

用語

アンドロイド
人類によって作られた人型の自律機械兵士。自我や感情に等しい思考回路を持ち、その性格には個体差がある。外見は人間に酷似しているが身体能力は遥かに高く、また、中身は機械であるため見た目に反して非常に重量がある[注釈 11]。このほか、機械であるが故にハッキングEMPコンピューターウィルスといった電子攻撃に弱いという一面も持つ。
エイリアン
外宇宙から地球へと襲来した異星人。その外観をエミールは「タコのよう」と評していた[33]。アダムが言うには「植物のような単純な構造の生き物」であり、進化を続けた機械生命体の手によって数百年前に絶滅させられたという[注釈 12]
機械生命体
エイリアンが製造した自律型兵器。どの機体にも共通して存在する球体状の頭部が特徴。その体はユニット構造になっており、土地や能力により様々なバリエーションが存在する。また、その中には衣服や化粧(と思われる行為)で自身を装飾している個体や、アンドロイドに酷似した人型の個体、その他にも「家族」や「親・兄弟」という意識を持ち合う個体や、コミュニティを形成している個体なども確認されている。中には自然の中に暮らす民族や宗教団体のような特殊なコミュニティを形成しているものも存在する。
各個体の情報はネットワークでつながっており、これを切り離さない限りはアンドロイドと同様にほぼ同一の個体としてよみがえる事ができ、絶え間なく量産される機体と合わせて不死に等しい状態にある。しかしその自我データは機体内部に格納されている「コア」と呼ばれるユニットによって形成されており、これが破壊されると同一の個体としての復活はできない。また、中枢ネットワークユニットにトラブルがあった場合、同ネットワークに接続している機体全体に大きな影響が出てしまう。なお、このネットワークは機械生命体やエイリアンが自ら構築したものではなく、元々存在していた量子ネットワークを元にしている。
概念人格
機械生命体が「敵を倒す」ためには「倒す敵が必要」なので「敵を全て倒してはならない」という矛盾を解決するために意図的に生じさせたネットワーク上の欠損、それが周囲の情報を取り込みながら自己修復していく過程で生まれた自我、または概念的存在のこと。再構築の際に旧型量子サーバーに保存されていた人物の記憶情報を核として取り込んだ形跡がある。
旧世界(旧時代)
人もしくはレプリカントが地上で活動していた時代(西暦4200年以前)を指して使われている単語。
ゲシュタルト計画
かつて謎の奇病が蔓延し、絶滅の危機に瀕した人類が生き延びるために立案、実行した計画。人間の魂を肉体から分離させて「ゲシュタルト」と呼ばれる状態にして保存し、肉体のコピーには疑似人格を持たせて「レプリカント」と呼ばれる状態で活動させる。このレプリカントとアンドロイドによって奇病の根絶を目指し、成功した暁にはレプリカント体とゲシュタルト体を統合、再び人間として蘇るという内容だったが、『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』にて起きた事件で統合のトリガーとなる重要な要素[注釈 13]を喪失。このため計画は完全に失敗に終わり、人類は絶滅した。
天使文字
旧時代に使われていたとされる特殊な文字。作中では「資源回収ユニット」に使われていたほか、ポッド・プログラムの使用時にも現れる。
前作『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』や関連作『ドラッグオンドラグーン』シリーズにも登場していた文字であり、こちらでは「魔素」もしくは「魔法」と呼ばれるものに関わる力を発動すると出現していた。なお、魔素の運用はすでに過去の物とのこと。
「塔」
機械生命体らが建造した巨大な発射台。「資源回収ユニット」にて収集した物資や情報が最終的に集約される施設でもある。月にある人類サーバーの破壊を目的として作られたが、最終的にはその目的を変え、砲弾ではなく「方舟」を打ち上げる。
資源回収ユニット
人類、またはアンドロイドに関する情報を収集するために建造された巨大構造物。最上部では「認証キー」が入手でき、これが揃っていないと「塔」へとアクセスすることはできない。
方舟
機械生命体たちのデータを載せた構造物。未来の可能性を求めて宇宙へと打ち上げられた。
ゲーム中の選択肢によっては9Sのデータも載せ、一緒に打ち上げられる。
ヨルハ機体
人類側が製造した新型のアンドロイド兵士。「ブラックボックス」と呼ばれる独自の駆動システムを搭載しており、非常に高い戦闘力と処理能力を有している。基本的にはヨルハ部隊に所属して活動しているが、中には部隊から脱走して独自に活動している個体も存在する。ただしそういった個体は司令部から指名手配され、廃棄の対象として追われることになってしまう。
ブラックボックス
ヨルハ機体に搭載されている核融合駆動システムの名称。名前のとおり、黒い立方体の形状をしている。機体の動力源であり、これが起動している限りは生存並びに位置情報を外部から把握できる。また、緊急時には2個以上のブラックボックスを直接触れ合わせることで高威力の自爆攻撃が可能となっている。
機械生命体のコアを流用して製造されているが、これはヨルハ機体が最終的には全て破棄することを前提として製造されていることから、通常のアンドロイドと同様のAIを採用するのは人道的に問題があるとされたため。
バーサーカーモード(Bモード)
A2に搭載されている機能。核融合ユニットのリミッターを解除して出力を増大、攻撃力を上げるというものだが、同時に防御力の低下とメンテナンスコストの増大という欠点も持ち、最新のヨルハ機体では削除されている。
ヨルハ計画
ゲシュタルト計画」の失敗によって人類が絶滅したことで、守るべき者を失ったことによるアンドロイドたちの戦意低下を憂慮した人類軍司令部が立案した計画。「人類は滅亡している」という情報を隠蔽し、「月面にて人類は生存している」という虚偽情報を事実だと認識させて戦意を高揚させることが目的である。
ヨルハ部隊の設立・運用も計画のひとつであり、ヨルハ機体によって次世代機の開発へ必要な戦闘データが収集でき次第、機械生命体側をも利用してヨルハ計画に関連した施設やヨルハ機体などの全て破棄する予定であった。
人類サーバー
月面に設置されているサーバー。ゲシュタルトの遺伝子情報、並びにレプリカントの構成情報が保管されている。
真珠湾降下作戦
過去にヨルハ部隊によって行われた作戦。オアフ島カアラ山にある敵サーバーの破壊を目的とし、A2を含む十数機のヨルハ実験機体が投入された。多数の被害を出したものの、現地でアネモネを含むレジスタンス部隊と合流・協力することによって目標の破壊には成功する。
同作戦は実験機体を過酷な状況に置くことで次世代のヨルハ機体開発に活かす各種データを収集することが本当の目的であり、サーバーの破壊や実験機体の生死は重視されていなかった。そのため、事実を知ったA2はこれが原因で司令部と袂を分かち、証拠隠滅の為脱走兵として狙われることとなる。
論理ウィルス
機械生命体が用いる、アンドロイドへの有効兵器であるコンピューターウィルス。これに侵されたアンドロイドは目が赤く発光し、仲間を襲って被害を拡大させていく。これに対してアンドロイド側もワクチンを開発するなどの対策を講じているが、ウィルスも機械生命体の手により改良・進化を続けており、未だ克服には至っていない。そのため、最悪の場合は感染者を殺すことで対処している。

  1. ^ 最初は完全なオープンワールドではなく、ストーリー進行に合わせて行動できる範囲が広がっていく[11]
  2. ^ 前述したファストトラベル機能もこのアクセスポイントを使用して行う。
  3. ^ 主題歌「Weight of the World」が流れるのはこれらのエンディングのみである。
  4. ^ パッケージ版封入の「人類防衛新聞」には「ヨルハ部隊ホワイト司令官」と記載されている。また、バンカー崩壊後にジャッカスに話しかけると、彼女が「ホワイト」の名を口にする。
  5. ^ 『小説 NieR:Automata 長イ話』では、「自分たちを生み出しただけで、導くことはしてくれなかった創造主」に対しての憎悪であると書かれている[25]
  6. ^ 川渕は2BとA2のモーションアクターも兼任している[27]
  7. ^ 『PAX East 2017』にて、ディレクターのヨコオが「欧米版と日本版では、あるキャラクターの名前が著作権に抵触したために異なっている」と述べている[29]
  8. ^ ゲーム内アーカイブ「機械生命体研究報告書」では「N2」、エンドロールでは「Terminal α / Terminal β」と書かれている。
  9. ^ ゲーム内に収録されている個体データ「赤い少女」より。
  10. ^ 『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』に登場したデボルとポポル
  11. ^ 2Bを例に取ると、全高(ヒール含む)168cm に対し、体重は148.8kgとなっている[32]
  12. ^ 『NieR:Automata Strategy Guide ニーア オートマタ 攻略設定資料集 ≪第243次降下作戦指令書≫』記載の年表にて「西暦11306年に絶滅」と明言された[34]
  13. ^ 「オリジナル・ゲシュタルト」のこと。詳細は『ニーア ゲシュタルト/レプリカント』の記事を参照。
  14. ^ EDクレジットでは「Masato Shindo」と表記されている。「進藤雅人」の名前は本作の公式ブログにおける2016年06月27日の記事で確認できるが[58]、同記事がプラチナゲームズの公式ブログに転載された際、「進藤美咲」の名前に訂正されている[59]
  15. ^ 2019年2月時点では配信が終了している。





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ニーア オートマタ」の関連用語

ニーア オートマタのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ニーア オートマタのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのニーア オートマタ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS