テイルズ オブ アライズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/21 00:49 UTC 版)
舞台設定
ダナ
- 双世界の内、今作の主な舞台となる惑星。自然豊かな世界で、レナによって〈カラグリア〉〈シスロディア〉〈メナンシア〉〈ミハグサール〉〈ガナスハロス〉の五つの領国に区分され、各領に領将が配置、統治を行っている。物資輸送など一部の例外を除いて、他領との往来や交流は基本的に無い。各領で得られる星霊力の属性が異常に偏っているのは、300年前の大侵攻以来、レナ人が大規模な機械でダナに影響を及ぼした為。
- オルブス・カラグリア
- 「劫火と灰渦巻く国」を意味する、火の星霊力が豊富なダナ五領の一つ。領将ビエゾが支配している。岩と砂が広がる荒涼の地で、農耕には適さない痩せた土地で、地表面に露出した燃料が辺り一帯で燃焼している。鉱石や燃料が豊富に採掘でき、ダナ人が採掘したそれらを貨物列車で運搬している。酷暑と重労働に苦しめられ、力尽きるダナ人は後を絶たない。
- シスロディア
- 「輝き宿る国」を意味する、光の星霊力が豊富なダナ五領の一つ。領将ガナベルトが支配している。雪と針葉樹に覆われた寒冷の山地。首府シスロデンで光の星霊力を集めている影響で、全土で光が欠如、時間帯を問わず空には常闇が広がっている。ガナベルトの方針で密告を奨励した社会が形成されており、ダナ人同士で疑心暗鬼に陥り、閉塞感に満ちている。
- エリデ・メナンシア
- 「緑に覆われし豊穣の国」を意味する、地の星霊力が豊富なダナ五領の一つ。領将テュオハリムが支配している。穏やかな気候と豊かな自然に恵まれ、その生産力の高さ故に五領の中で輩出した〈王〉の数は最多。かつては他領と同じく厳しい支配が敷かれていたが、テュオハリム着任後はダナ・レナの共存社会が営まれ、和やかな雰囲気に満ちている。しかしその裏で不満を抱くレナ人も存在し、さる陰謀が進行しつつある。
- ミハグサール
- 「四方の風集う谷」を意味する、風の星霊力が豊富なダナ五領の一つ。領将アウメドラが支配していたが、デダイム率いる抵抗組織〈漆黒の翼〉による革命が成功、アルフェン一行が到着した時には既に解放されていた。絶えず吹き荒れる風と過酷な支配により、荒涼とした丘陵地帯が広がっている。首府ニズの外には〈漆黒の翼〉によって爆破された家屋や、ダナの星霊力を捻じ曲げる為に、レナが300年前に持ち込んだ大型機械の名残が見られる。
- ガナスハロス
- 「水沫の城塞」を意味する、水の星霊力が豊富なダナ五領の一つ。領将ヴォルラーンが支配している。豊かな水源により樹木が生い茂り、海や瀑布、鍾乳洞、湿原といった地形が見られる。ヴォルラーン就任後から統治体制が一変、他領との交流や往来が完全遮断された。首府ペレギオンとデル=ウァリス城の威容は他領を大きく上回るが、同地ではヴォルラーンのみを絶対的上位者としており、それ以外の者はダナ・レナの区別無く、暴力と恐怖に基盤を置いた過剰な精神的抑圧を受け続けていた。その結果、人々は自発的思考を喪失、自己の安全にさえ無頓着となってヴォルラーンの命令に盲従するという、過去に類を見ない異常な統治が生まれた。
ダナ人
ダナの先住民。300年前にレナが侵攻して以来、その支配下に置かれて隷属を余儀無くされている。レナの占領政策の一環として、全てのダナ人は姓を持たない。ダナ人とレナ人に外見上の差は無いが、レナ人が先天的に星霊術を使えるのに対し、ダナ人は魔法使いの一族を除いて、星霊術が使えないという特徴がある。ほぼ全てのダナ人は奴隷身分であり、手の甲に星霊力吸収機能を持つ霊石を埋め込まれている事から、レナ人からは〈石付き〉の蔑称で呼ばれる事もある。300年続く支配により、多くのダナ人奴隷は自由の概念や反抗の意志さえ忘れ、唯々諾々と労苦に苛まれている。中には自由を求めて抵抗組織に加わり、手の霊石を抉り出してレナと戦う者も少数ながらいるが、レナとの歴然たる力の差故に、結成と崩壊の歴史を繰り返している。
- 魔法使い
- 星霊術を扱えるダナ人の呼称。レナの大侵攻より前、星霊術を扱える為に迫害された人々。現在ではその言葉すら忘れ去られている。本編開始の数年前、アウメドラによってシスロディアに隠れ潜んでいた一族が抹殺され、現在ではその生き残りであるリンウェルのみがこれに該当する。
- ダナに魔法使いの数が極端に少なかったのは、大昔にレナからダナに降りたヘルガイムキルが、彼らを拉致していった為。リンウェルの一族はからくもその難を逃れた稀有な例で、この出来事がきっかけで魔法使い一族は潜伏するようになった模様。
ダナフクロウ
ダナの各地に住んでいるフクロウの総称で、住んでいる地域の気候などによって色が変わる。ゲーム内では、各地にいるフクロウを見つけるやり込み要素として存在しており、見つけたフクロウはフクロウの杜に集まる。ダナの古い言葉で言うとファルナイツ。
レナ
ダナと隣り合うように存在する、双世界のもう一方の惑星。レナ人達の本国で、レネギス以上に高度な技術を持つ文明社会と言われるが、その実態は謎に包まれており、ダナにもレネギスにも実際の様子を知る者や、往来の経験を持つ者は皆無。レナへの渡航が許されるのは、領戦王争に勝利して〈王〉に選ばれた者のみ。
その実態は、惑星全体の星霊力が完全枯渇して、全土が〈虚水〉の海に覆われた死の世界。ダナとレネギスの位置からは球形に見えていたが、実際の形状は、歪に割れた卵の殻、或いは芯だけが残った林檎に似ている。転移装置や上下反転技術など優れた技術の遺産や建造物が残っているが、人間は一人として住んでおらず、棲息しているのはヘルガイムキルとズーグルのみ。
レネギス
レナとダナの中間に位置する人工天体。機械の大都市が築かれており、レナ人達の居住地にして領戦王争に於ける基幹拠点。星霊術の強さを重視した、実力主義の序列社会が営まれており、下層身分の者が許可無く上層身分の区画に出入りする事は好ましい事ではない。その規模に反して人口は多いとは言えず、ズーグルと機械で社会機能の大部分を賄っている。基部整備用通路の先に、〈王〉のみが進入を許される「禁領」と呼ばれる機密区画があり、各種実験を行う研究棟区画の他、〈招霊の儀〉を行う祭壇の間、部屋全体が〈巫女〉と同じく〈王〉の力の安定化を行う最高機密区画が設けられている。なお、領将を含めた三等権限以下の者が禁領に立ち入った場合、即時処刑される。
その真の姿と機能は、超巨大な星霊力変換器。属性組成の異なるダナの星霊力をレナ用に変換、中継してレナへ送り出す目的でヘルガイムキルが建造した。星霊力を通す大導管を軸に、機密区画である禁領と、整備要員(レナ人)居住区画、それを取り巻く防御外殻で構成されており、起動すると外殻部が展開して大導管が開放されるが、その場合は居住区の地形も変化する為、都市や住民に甚大な被害が及んでしまう。
- レナ人
- レナに属する人類。その人口はダナ人より遥かに少ない。300年前にダナへ侵攻して以来、ダナ人を支配し続けている。全てのレナ人は星霊術を使え、発動の際に瞳が輝く事から、ダナ人からは恐怖と怒りを込めて〈光り眼〉と呼ばれる事もある。使える星霊術の程度は個人によって異なり、領将やその候補など、強力な星霊術使いを多く輩出する家系は名門とされ、逆にフィアリエのように弱い星霊術しか使えない為に下級階層扱いされ、ダナ行きが認められない者もいるが、総じてダナへの優越感は強い。
- 一般のレナ人は老若男女問わず「チュニカ・レネ」というオーソドックスな白服を着用している。戦闘員は身体能力を高めるパワードアーマーを装着している事から「装甲兵」と呼ばれ、その戦闘力はダナ人戦士を凌駕する。剣、槍、盾、銃などで武装、星霊術でも攻撃してくる。他にも、監察局執行隊〈蛇の目〉のように比較的軽装なレナ兵や、真紅の甲冑を纏った兵長、青紫の装甲を着用したヴォルラーン親衛隊などが存在するが、装着すればダナ人でも同様の効果を得られる。
- ダナ侵攻が始まる遥か以前、星霊術を使えるダナ人(魔法使い)を拉致、ヘルガイムキル達が作り替えてレネギスに住まわせたのが彼らのルーツで、実際には「レナ人」ではなく「レネギス人」とでも呼ぶべき存在。
- ズーグル
- 本作における魔物の総称。鳥獣や虫、植物など既存の生物をレナ人が改良して霊石を埋め込む事で制御、使役している。中には人間を素体に用いたと推測される個体も存在。ダナ侵攻に伴って多くのズーグルがダナに持ち込まれ、現在ではレナの管理下から外れて繁殖、野生化した「はぐれ」がダナ全土に棲息、生態系に食い込んでおり、レナにとっても脅威となっている(作中に登場するズーグルの大半がはぐれ個体)。
- ^ 『2022 ゲーム産業白書』メディアクリエイト、2022年。ISBN 978-4909977199。
- ^ テイルズ オブ アライズ 【Official】/status/1519662830009856005 テイルズ オブ アライズ 【Official】のツイート(1519662830009856005)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n "『テイルズ オブ アライズ』富澤祐介Pインタビュー。今、このブランドに必要なものとは?". 電撃オンライン. 10 July 2019. 2019年9月15日閲覧。
- ^ "『テイルズ オブ アライズ』9月9日発売決定&PS5、XSX/S版も発売。新キャラ、新PV、バトルシステムなどを公開!". ファミ通.com. 21 April 2021. 2021年4月22日閲覧。
- ^ a b c "『テイルズ オブ アライズ』大型DLC『ビヨンド ザ ドーン』について富澤Pにインタビュー。反響を受けてDLC制作を決意。新キャラクターのナザミルに迫る!". ファミ通.com. 20 September 2023. 2023年9月24日閲覧。
- ^ a b c "「テイルズ オブ アライズ」主人公&ヒロインの情報が公開。痛みを失った青年アルフェンを佐藤拓也さん,痛みをもたらす少女シオンを下地紫野さんが演じる". 4Gamer.net. 15 June 2019. 2019年9月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o "『Tales of ARISE (テイルズ オブ アライズ)』最速インタビュー。シリーズの継承と進化、ワケありな主人公とヒロインについて富澤Pに訊く【E3 2019】". 13 June 2019. 2019年9月15日閲覧。
- ^ 絆を深めることで、隠し奥義を解放することができる。隠し奥義は各キャラに一つずつ存在しており、アルフェンのみストーリー中で解放される。
- ^ a b 過去に使用されていたシリーズの分類名。テイルズ オブ シリーズ#ゲームタイトル一覧を参照。
- ^ a b “Tales of Arise for PC Reviews” (英語). www.metacritic.com. 2024年2月21日閲覧。
- ^ a b “Tales of Arise for PlayStation 4 Reviews” (英語). www.metacritic.com. 2024年2月21日閲覧。
- ^ a b “Tales of Arise for PlayStation 5 Reviews” (英語). www.metacritic.com. 2024年2月21日閲覧。
- ^ a b “Tales of Arise for Xbox Series X Reviews” (英語). www.metacritic.com. 2024年2月21日閲覧。
- ^ Allen, Jen (2021年9月16日). “'Tales of Arise' becomes fastest-selling game in the Tales franchise” (英語). NME. 2024年2月21日閲覧。
- ^ Yokoyama, Keiichi (2024年2月21日). “『テイルズ オブ アライズ』販売本数300万本突破。発売から約2年半でシリーズ最大級の売上に”. AUTOMATON. 2024年2月21日閲覧。
- ^ ""The Game Awards 2021"発表&受賞まとめ。『エルデンリング』新映像や『Among Us VR』などが発表。GOTYは『It Takes Two』に!". ファミ通.com. 9 December 2021. 2021年12月11日閲覧。
- ^ a b "『テイルズ オブ アライズ』主人公・アルフェンは佐藤拓也さん、ヒロイン・シオンは下地紫野さんが担当". 電撃オンライン. 15 June 2019. 2019年6月15日閲覧。
- テイルズ オブ アライズのページへのリンク