ジエゴ・ダ・シウヴァ・コスタ クラブ経歴

ジエゴ・ダ・シウヴァ・コスタ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/09 07:44 UTC 版)

クラブ経歴

プロ入り前

16歳までストリートサッカーをしていたが、2004年、サンパウロにあるバルセロナ・SP英語版の下部組織に入団した[1]。バルセロナECではプロデビューすることなく、2006年2月1日、ポルトガル・スーペル・リーガブラガに移籍し、数か月間をリザーブチームで過ごした後に自身初のプロ契約を交わした[2]。2006年夏、半年間の契約でリーガ・デ・オンラ(2部)のペナフィエルにレンタル移籍した。

アトレティコ・マドリード

2007年1月、リーガ・エスパニョーラアトレティコ・マドリードに完全移籍した。アトレティコは150万ユーロを支払って保有権の50%を獲得している[3]。2006-07シーズンの後半戦は古巣のブラガにレンタル移籍し、UEFAカップパルマ戦 (1-0) でブラガでの初得点を挙げた。2007-08シーズンはセグンダ・ディビシオン(2部)のセルタに、2008-09シーズンはセグンダ・ディビシオンのアルバセテ・バロンピエにレンタル移籍し、それぞれのクラブでレギュラーとしてプレーした。

レアル・バリャドリード

2009年7月8日、セルヒオ・アセンホプラス金銭とのトレードという形でバリャドリードに完全移籍した。ただし、2009-10シーズン終了後にアトレティコに復帰できる買戻しオプションがつけられた[4]。序盤戦は調子がよく、出場した12試合で6得点を挙げたが、中盤戦から終盤戦にかけての期間は1点しか奪えず、チームはセグンダ・ディビシオン降格という結果に終わった。

アトレティコ・マドリード復帰

2010年6月、買戻しオプションを行使されて、移籍金100万ユーロでアトレティコ・マドリードに復帰した。2010年8月30日、スポルティング・ヒホン戦 (4-0) でラ・リーガデビューし、当初はセルヒオ・アグエロディエゴ・フォルランの控えだったが、9月26日のレアル・サラゴサ戦 (1-0) ではアグエロの負傷欠場のために先発出場の機会を得ると、ホームの観客の前で決勝点となる移籍後初得点を挙げ[5]、その試合からリーグ戦3試合連続得点を記録した。キケ・サンチェス・フローレス監督は調子の上がらないフォルランを控えに降格させ、ジエゴ・コスタの出場機会が増加した。2011年4月3日、CAオサスナ戦 (3-2) ではチームの全得点となるハットトリックを達成した[6]。2011年7月下旬、プレシーズン中に膝に重傷を負い、2011-12シーズンの大半を欠場することになった[7]

2012年2月、ラージョ・バジェカーノでプレーするコスタ。

2012年1月、ラージョ・バジェカーノに6月までの期限付き移籍した[8]。移籍後最初の3試合で4得点を記録し、2月20日、レバンテ戦では2得点を記録した[9]。最終的に16試合に出場し、10得点を記録した。

2012–13シーズン、アトレティコに復帰し、コパ・デル・レイではヘタフェ戦 (3-0) で2得点を記録し、レアル・ベティス戦でも得点を記録し、準決勝進出に貢献した。準決勝第1戦のセビージャ(2-1) 戦では2本のPKで得点を記録[10]、第2戦では自身の得点に加え、ラダメル・ファルカオの得点をアシストした[11]。決勝戦のレアル・マドリード戦では同点ゴールを記録し、チームの優勝に貢献した[12]コパ・デル・レイで8得点を記録し、クリスティアーノ・ロナウドを抑えて得点王を獲得した[13]

2013–14シーズン、リーグ戦初戦のセビージャ戦で2得点を記録し[14]レアル・マドリードとのマドリードダービーでは唯一の得点を記録し勝利に貢献した[15]。2013年10月22日、チャンピオンズリーグアウストリア・ウィーン戦でチャンピオンズリーグデビューし、2得点を記録した[16]。2月19日、ACミラン戦1stレグでガビのコーナーキックから得点[17]。2ndレグでも2得点し、17年ぶりに準々決勝に導いた[18]

アトレティコでのコスタ(2013年)

2014年4月30日、チャンピオンズリーグ準決勝2ndレグチェルシー (3-1) 戦ではPKから得点し、1974年以来の決勝進出を果たした[19]。リーグ戦では27得点を記録し、 クリスティアーノ・ロナウドリオネル・メッシに次ぐ得点ランク3位に入った[20]。また1996年以来、18年ぶりにリーグ優勝を達成した[21]

チェルシーFC

チェルシーでのコスタ(2015年)

2014年7月1日、イングランドのチェルシーに移籍することで合意に達した。違約金は4000万ユーロ(約56億円)とされている[22][23][24]。15日、5年契約での移籍が完了した[25][26]。7月27日のプレシーズンマッチで初出場を果たし、同じく新加入のセスク・ファブレガスのアシストから初得点を記録。8月18日に行われたプレミアリーグ第1節バーンリー戦で公式戦初得点を記録すると[27]、その後のリーグ戦2試合でも得点を挙げ、8月のリーグ月間最優秀選手に選出された[28]。9月13日に行われたリーグ第4節のスウォンジー・シティ戦においてハットトリックを達成した[29]

2017年9月、アントニオ・コンテ監督との確執が表面化し、昨季チームの得点王ながらダヴィド・ルイスとともに戦力外通告を受ける。2017年夏に新しく入ってきたアルバロ・モラタがチームに定着すると、ベンチ入りすらも許されなかった[要出典]

彼は『僕はチームを離れる。コンテが僕をこれ以上必要としていないと言ったんだ』って送ってきた。僕が『どういう意味?』って返すと、『コンテは僕にテキストメッセージでチームにこれ以上必要なく、チームに戻って来なくてもいいって送ってきた』とジエゴは教えてくれた。ジエゴ・コスタのような選手を失ってしまっては、全てが困難になってしまう — ウィリアン、2018年8月[30]

アトレティコ・マドリード再復帰

9月21日にアトレティコ・マドリードとチェルシーFCがクラブ間合意したことが発表され[31]、9月26日にアトレティコ加入が正式に決定した[32]。アトレティコは夏の移籍市場における補強が禁止されているために加入は2018年1月になる。1月3日の国王杯、リェイダ・エスポルティウ戦で復帰し復帰後初ゴールを決めた。6日のリーガ、ヘタフェ戦では復帰後リーグ初ゴールを決めるが、直後のゴールセレブレーションが理由で2枚目のイエローで退場となった[33]ヨーロッパリーグ準決勝アーセナル戦2ndレグでは決勝ゴールを決め、決勝進出を助けた。2018年のUEFAスーパーカップでは2ゴールを決め、ライバルレアル・マドリードを下しての勝利を助けた。2019年7月27日、プレシーズンにニュージャージー州で行われたICC 2019でのレアル・マドリードとのダービーでは、4得点を決め、7-3での大勝に大きく貢献するも、63分にダニエル・カルバハルと乱闘になり、レッドカードで退場した[34]

個人的な理由で自らクラブに契約解除を求め、 2020年12月29日にクラブと契約解除で合意した[35]

アトレティコには2006年に17歳で加入以降、公式戦215試合出場し、83ゴール、36アシストを記録した[36]。また、ラ・リーガ(2013-14)、コパ・デル・レイ(2013)、ヨーロッパ・リーグ(2018)、2度のヨーロッパスーパーカップ(2010、2018)の5つのタイトルを獲得した[36]

アトレチコ・ミネイロ

2021年8月14日、アトレチコ・ミネイロへの加入が発表された[37][38]。プロサッカー選手になってから初めてのブラジルでのプレーとなる。しかしわずか5ヶ月後の2022年1月16日、双方合意の元で契約が解除された[39]

ウルヴァーハンプトン

アトレチコ・ミネイロ退団後は再び無所属の期間が続いていたが、9月12日にサーシャ・カライジッチの長期離脱によりFWの補強が急務であったウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFCへの加入が発表された[40]。契約期間は1年。リーグ第31節でブレントフォード戦で加入後初得点を挙げた。プレミアリーグでのゴールは2168日振りのゴールとなった[41]

ボタフォゴ

2023年6月の契約満了に伴いウルブスを退団したコスタは、8月にボタフォゴFRと年内までの契約で加入した[42]。8月27日、ECバイーアとの試合で2ゴールを決めてこの試合の最優秀選手に選ばれた[43]

グレミオ

2024年2月8日、退団したルイス・スアレスに代わるフォワードの補強を望んでいたグレミオFBPAと2024年末までの契約を結んだ[44]


  1. ^ A Primera desde la calle”. El País language=Spanish (2010年1月23日). 2010年7月25日閲覧。
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  3. ^ Sporting Clube de Braga - Annual report and financial statements for 2006/2007” (Portuguese). CMVM (2008年8月15日). 2010年11月10日閲覧。
  4. ^ Asenjo ya es el nuevo portero del Atlético AS、2009年7月8日 (スペイン語)
  5. ^ Atletico edge past rock-bottom Zaragoza”. ESPN Soccernet (2010年9月26日). 2011年4月13日閲覧。
  6. ^ Diego Costa treble seals Atletico triumph”. ESPN Soccernet (2011年4月3日). 2011年4月13日閲覧。
  7. ^ Atletico Madrid's Diego Costa to miss six months with cruciate ligament injury”. Goal.com (2011年7月28日). 2011年9月3日閲覧。
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  9. ^ Bangoura and Costa inspire Rayo”. ESPN Soccernet (2012年2月19日). 2012年2月20日閲覧。
  10. ^ Once metros más cerca de la final” [Eleven meters closer to the final] (Spanish). Marca (2013年1月31日). 2013年2月28日閲覧。
  11. ^ El Atlético acepta el reto” [Atlético accepts challenge] (Spanish). Marca (2013年2月27日). 2013年2月28日閲覧。
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  16. ^ Imperious Atlético cruise to victory in Vienna”. UEFA.com (2013年10月22日). 2013年10月23日閲覧。
  17. ^ Atlético hit Milan with late sucker punch”. UEFA.com (2014年2月19日). 2014年2月22日閲覧。
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  19. ^ “Chelsea 1–3 Atlético Madrid”. BBC Sport. (2014年4月30日). http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/27210847 2014年4月30日閲覧。 
  20. ^ Los 27 empujones de Diego Costa” [Diego Costa's 27 shoves] (Spanish). Faro de Vigo (2014年5月18日). 2014年6月6日閲覧。
  21. ^ Rose, Gary (2014年5月17日). “Barcelona 1–1 Atlético Madrid”. BBC Sport. http://www.bbc.co.uk/sport/0/football/27422328 2014年5月25日閲覧。 
  22. ^ Orr, James (2014年7月1日). “Diego Costa joins Chelsea: Blues confirm they have reached agreement to sign the Atletico Madrid striker”. The Independent. http://www.independent.co.uk/sport/football/transfers/diego-costa-joins-chelsea-blues-confirm-they-have-reached-agreement-to-sign-the-atletico-madrid-striker-9577026.html 2014年7月7日閲覧。 
  23. ^ “Diego Costa completes £32m Chelsea move from Atlético Madrid”. The Guardian. (2014年7月1日). http://www.theguardian.com/football/2014/jul/01/diego-costa-completes-chelsea-move-atletico-madrid 2014年7月7日閲覧。 
  24. ^ “Chelsea complete Costa signing”. ESPN. (2014年7月2日). http://www.espn.co.uk/football/sport/story/320721.html 2014年7月7日閲覧。 
  25. ^ “Costa deal completed”. Chelsea.com. (2014年7月15日). http://www.chelseafc.com/news/latest-news/2014/07/costa-deal-completed.html 2014年7月15日閲覧。 
  26. ^ “Official: Chelsea sign Diego Costa”. Goal.com. (2014年7月15日). http://www.goal.com/en/news/11/transfer-zone/2014/07/15/4961159/official-chelsea-sign-diego-costa?ICID=SP_HN_HP_RI_0_3 2014年7月15日閲覧。 
  27. ^ チェルシー、新戦力活躍で鮮やかに逆転勝ち Goal.com 2014年8月19日
  28. ^ プレミア、8月の月間最優秀賞はD・コスタとモンク Goal.com 2014年9月12日
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  33. ^ “まさに“D・コスタ劇場”!リーガ復帰戦でゴール&喜びすぎて退場…アトレティコはヘタフェに快勝/リーガ第18節”. Goal.com. (2018年1月6日). https://www.goal.com/jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9/%E3%81%BE%E3%81%95%E3%81%ABd%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E5%8A%87%E5%A0%B4%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AC%E5%BE%A9%E5%B8%B0%E6%88%A6%E3%81%A7%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%96%9C%E3%81%B3%E3%81%99%E3%81%8E%E3%81%A6%E9%80%80%E5%A0%B4%E3%82%A2%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B3%E3%81%AF%E3%83%98%E3%82%BF%E3%83%95%E3%82%A7%E3%81%AB%E5%BF%AB%E5%8B%9D%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AC%E7%AC%AC18%E7%AF%80/f62ntb7w9gyk1rjdf65kanx2n 2018年4月14日閲覧。 
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  44. ^ Grêmio fecha acordo com Diego Costa”. Gremio (2024年2月8日). 2024年2月9日閲覧。
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  49. ^ ジエゴ・コスタがついに覚醒。長く続いたスペイン代表のCF議論に終止符。(森田泰史) - Yahoo!ニュース”. Yahoo!ニュース 個人. 2020年10月10日閲覧。
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