シャイア イギリスのシャイア

シャイア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/13 04:51 UTC 版)

イギリスのシャイア

イングランドウェールズでは、“シャイア・カウンティ” (shire county) という語が都市カウンティでないカウンティレベルでの実体を指すのに使われる。この語は、名前の語尾が "shire" である伝統的カウンティだけを指す、より狭い意味でも使われる。これらのカウンティは(必ずというわけではないが)大抵は中心となるカウンティ・タウンの名にちなんでつけられている。

イングランドのシャイア

このうち、ハンティントンシャーとヨークシャー以外は行政カウンティでもある(ただし境界は異なる)。ハンティントンシャーは現在ではケンブリッジシャーの一ディストリクトとして運営されている。ヨークシャーはイースト・ライディング・オブ・ヨークシャー州ノース・ヨークシャー州サウス・ヨークシャー州ウェスト・ヨークシャー州に分割されている。

デヴォンドーセットラトランドサマセットの各カウンティは語尾に「シャー」をつけて呼ばれることがあるが、これは現在では古い用法だと考えられている。

ウェールズのシャイア

ウェールズでは、メリオネス (Merioneth) ならびにグラモーガン (Glamorgan) の両カウンティはしばしば語尾に「シャー」をつけて呼ばれる。「シャー」がついたことがないウェールズ伝統的カウンティはアングルジー (Anglesey) のみである。

カウンティでないシャイア

語尾の「シャー」は地域を指す用語として一般化され、カウンティと強く結び付いたのは後のことである(ただし、ヘクスハムシャー (Hexhamshire) とウィンチコムシャー (Winchcombeshire) はカウンティだと考えられていた)。ノースヨークシャーのリッチモンドシャー地域は今日では地方行政ディストリクトの一つである。このように、イングランドにカウンティができる以前の「シャイア」という語は、本来地域司法行政以上のものを意味していた。

それはさておき、「シャー」の語尾は多くのディストリクトに用いられている。

ダーラム州飛び地であり、1844年にはノーサンバーランドまたはヨークシャーに編入された。

「シャー」の語尾はまた、

といった多くのハンドレッド (hundred)、ワーペンテイク (en:wapentake) および特別行政区や、ハルシャー (Hullshire) といったカントリー・コーポレイト (counties corporate)、

といった他のディスクリクトにも用いられた。

スコットランドのシャイア

スコットランドにはカウンティでないシャイアが少なくない。キンロスシャー (Kinross-shire) およびクラックマナンシャー (Clackmannanshire) はおそらくそうしたディストリクトの生き残りであろう。スコットランドでは「シャイア・カウンティ」という語は使われておらず、シェリフ職やカウンティを指す「シャイア」の用法は断続的であり、おおむね19世紀以降に見られる。これはある種のアングロ化 (anglification) ないし類推 (analogy) の一例だろう。伝統的な名称は、特に困難がない限り「シャイア」という語尾を付けずに使われる。

スコットランドの4州は語尾がシャイアの別名を持つ。

サザランドは、サザランドという町がないにもかかわらず、今でもサザランドシャーと呼ばれることがある。同様に、アーギルシャイア (Argyllshire)、ビュートシャー (Buteshire)、ケイスネスシャー (Caithness-shire)、ファイフシャー (Fifeshire) などもまれに見られる。また、モレイシャーはかつてはエルギンシャーといわれていた。








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