コーリー・フックス反応 コーリー・フックス反応の概要

コーリー・フックス反応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/10/08 18:55 UTC 版)

第一段階のジブロモオレフィン合成は、アルデヒドに対して氷温〜室温で四臭化炭素トリフェニルホスフィンを作用させることで行われる。ウィッティヒ反応と類似の機構で進行すると考えられる。最低四臭化炭素1当量、トリフェニルホスフィン2当量が必要だが、実際にはさらに過剰量使うことが多い。

ジブロモオレフィンを低温下過剰量(2当量以上必要)のブチルリチウムで処理することによって脱離反応が起こり、リチウムアセチリド (R-C≡CLi) が生じる。これを水で処理すれば末端アルキンが得られる。また生じたアセチリドに求電子剤を作用させれば、ワンポットで2置換アルキンを得ることもできる。求電子剤としてアルデヒドやケトンを用いればプロパルギルアルコール誘導体が、クロロギ酸エステル類を用いればアセチレンカルボン酸エステルが得られることになる。

この反応の中間体となっているジブロモオレフィンに DMSO 中で DBU を反応させると脱HBr化により ω-ブロモアルキンが得られる[2]

参考文献


  1. ^ Corey, E. J.; Fuchs, P. L. Tetrahedron Lett. 1972, 13, 3769-3772. DOI: 10.1016/S0040-4039(01)94157-7
  2. ^ Ratovelomanana, V.; Rollin, Y.; Gébéhenne, C.; Gosmini, C.; Périchon, J. Tetrahedron Lett. 1994, 35, 4777-4780. DOI: 10.1016/S0040-4039(00)76965-6


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