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グリーン・ブラッド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/17 21:57 UTC 版)

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オクト=ブランク社が開発・販売している「亜人間」(アンドロイド)であり、「擬似生命体」である。見た目は「人間」と変わらず、知力・体力は人間と同等以上の能力を持つが、生殖能力を持たない一代限りの生命である(作中では子馬を産む能力を持つ「GBの馬」が登場しており、これは技術的な制約ではなく意図的な制限であると見られる)。オクト=ブランク社以外にもGBメーカーは複数存在し、そのうち第七惑星「アルカ」にあるタイレル社は生殖可能で、強力なESP能力を持つペガサスのGBを作り上げた。

使用目的によりいくつかのタイプがあり、肉体能力(寒暖に耐える力など)が仕様により違う。惑星ゼラは酷暑の惑星なので、ゼラ仕様のGBは気温70度程度までは耐えることができる。また携わる業務に必要な知識はあらかじめ埋め込まれているようである。さらに「本能」として「人間を畏れ敬い従う」ように動機づけられており、人間には決して逆らったり傷つけたりすることはできない(ただしイフェがレイプされそうになった時のレパや、ピグ=マーチスソンの研究所のGB達のように、激しい怒りが頂点に達した時、その制限が解除されることもある)。

人間との外見上の違いは緑の皮膚と血であり、彼らの血は人間にとって猛毒かつ化学的に危険な液体であり、人間や動物はそれを浴びるだけで激しい火傷を負い死んでしまう。

前述のピグ博士が施すような特殊な生体改造を受けることで「人間」になることは可能であり、その触媒として「ベリル」と呼ばれるGBの体内にまれに発生する結石が多量に必要である。

製造メーカー名、タイプ、シリアルナンバー等は右腕上膊部に消せない烙印で記されている。人間に偽装してもこの烙印と生体電流の微細な違いを判別する装置により見破られることがある。人工皮膚を使うことで偽装することは可能だが網膜の血管を検査する装置にかかれば見破られてしまう。

人間

22世紀終盤、人間は宇宙殖民時代を迎えているが、モラル・技術力とも下降の一途を辿っており、工業力は一部の殖民星で細々と維持されている有様となっている。そして彼らの社会を支えているのは「労働」を一手に押し付けられている奴隷であるが故に「業務」や「技術」に精通したGB達であり、人間はGB無しではもはや産業も文明も維持できないが、それゆえに人間はGBを疎み憎むようになっている。その結果、人間に取って代わられる危険を感じた一部の過激派はMASSと呼ばれるGB排斥団体を作りGBを虐殺したりGBを使う工場などに爆弾テロをしかけたりもしており、穏健な市民や無関係な人間を巻き込むやり方を嫌うもの達から疎まれつつある。

各殖民星では人間は数世代を経てそれぞれの星に順応しており、例えば惑星ゼラの住人は目が惑星に順応することで、元の地球人とは異なる爬虫類のような顔つきになっているが、元の「普通の人間」が持っていた姿への憧憬は残っており、人工皮膚や遺伝子治療などの措置で「美しい人間」であろうとする者は少なくない。 しかし、その反動として外観も内面も「人間らしい」GBへの憤懣と反発は根強いものと推察される。

舞台となる惑星

惑星ゼラは地球人が殖民している17惑星のうちの1つであり、国土の大半は不毛の砂漠である。最大の都市はソルバス。特産物はシグナイトとビード酒。作中では他に「トレーファス」「アルカ」という惑星の存在が示されており、移住した人間達が星の自然環境に適応した事で気質が分化し結果、科学分野の得意不得意も分かれたらしく、「トレーファス」は重工業関係、「アルカ」は生命工学関係で昔の技術が残る星とされている。

アイテム

シグナイト
惑星ゼラで産出する鉱物。GB達の「原料」となる。彼らは「仲間を掘り出すために働いていた」ことになる。ゼラには「H.S.パルマノーバ社」を始め、シグナイト生成を業とする企業が複数存在する。
MMD
グリーンブラッドの「毒の血」を中和する物質。GBの「女」を慰み者にする無法者の間で非合法で流通している。
ベリル
まれにGBの体内に発生する一種の結石。精力増強や若返りに卓効があり宝石以上の価格で取引されている。多量につかえばGBを人間に改造することもできる。ただし結石を発生させたGBは精気を吸い取られ死んでしまう。



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