クラップ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/31 15:19 UTC 版)
リーンホース
リーンホース Reinforce | |
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分類 | 宇宙巡洋艦 |
艦級 | スペース・アーク級またはクラップ級 アレキサンドリア級(小説版) |
所属 | 地球連邦軍及びリガ・ミリティア |
全長 | 249m[29] |
全幅 | 68m[29] |
武装 | 2連装メガ粒子砲×4 ミサイルランチャー×4 3連装対空機銃×8 |
艦長 | ロベルト・ゴメス |
テレビアニメ『機動戦士Vガンダム』に登場。リガ・ミリティアに協力した連邦軍軍艦の1つで、開戦初期にアイルランドのロンドンデリー駐屯地よりリガ・ミリティアに派遣され、カミオン隊に合流している(小説版ではアレキサンドリア級)。
ある程度の近代化改修が施されているが、劇中ではビームシールドは使用しておらず、装備については不明。原型艦であるクラップ級の進宙から60年が経過しているため、ザンスカール戦争時には旧式艦とされていた(劇中では「旧式戦艦」というテロップが表示された)。老朽化していたが、リガ・ミリティアの戦力の中核として各地を転戦した。カイラスギリー攻防戦では攻撃部隊の中核となって奮戦し、カイラスギリーに接舷するも大破した。カイラスギリー戦後には大改修が行われ、リーンホースJr.となった。
カタパルトが増設されており、船体前後に1基ずつ配備されている。格納庫は全通式に変わっており、MSは対面5機ずつ計10機が搭載・運用された。
艦長は連邦軍所属のロベルト・ゴメス大尉。
リーンホースJr.
リーンホースJr. Reinforce Jr. | |
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分類 | 宇宙戦艦 |
所属 | 地球連邦軍およびリガ・ミリティア |
全長 | 502m[30] |
全幅 | 148m[30] |
武装 | 2連装メガ粒子砲×6 3連装対空機銃×16 ビームシールド(ビームラム兼用) |
艦長 | ロベルト・ゴメス |
テレビアニメ『機動戦士Vガンダム』に登場。カイラスギリー攻略戦で損傷したリーンホースとガウンランドを鹵獲したスクイード1の主艦体に載せるような形で大改修されたもので、ドック艦であるラビアンローズIVにて竣工した。改修の結果、単独でも大気圏突入・離脱を行うことができるという、最新艦艇と比較しても遜色のない高性能を誇る機動戦艦となった。
主な兵装は2連装メガ粒子砲6基(旧リーンホースもしくはガウンランドのものが両舷上下に各1基、旧スクイード1のものが艦底に2基)、MSカタパルト5基(旧リーンホース艦首部に1基〈艦尾には着艦専用デッキ〉、旧スクイード1のものが艦底左右に各2基ずつ[注 8])、本体舷側部左右に装備された3連装対空機銃、艦首ビームシールドを前方に収束展開して突撃するビームラムがある[注 9]。武装面での強化のほか、スクイードをベースとしていることから機動力が強化されてMS収容数も増大し、単艦で1個中隊以上の戦力を保持可能となったことで、総合的な戦闘力はリーンホースから大幅に向上した。
- 劇中での活躍
- ザンスカール本国への奇襲作戦より任務に就いた。艦長は引き続きゴメス大尉が務めている。本国奇襲後に寄港したマケドニアで拿捕されたがビーム・ラムで隔壁を破って脱出し、月へ向かう。月面で補給受けつつネオカルタヘナにてベスパの地球浄化作戦のために建造されたモトラッド艦隊の地球降下阻止を計ったが失敗し、艦隊を追ってそのまま地上に降下する。
- ベスパの地球浄化作戦の開始を阻止するべく行動を起こし、アンダーフックやメキシコを転戦するが、ザンスカールと連邦政府との間で停戦協定が結ばれたため、武装解除されたベスパの基地であるラゲーンから再び宇宙へ上がる。その後、ザンスカールのエンジェル・ハイロゥ作戦をキャッチし、これを阻止すべく奔走する。宇宙に上がってからはリガ・ミリティアに同調した地球連邦宇宙軍のムバラク艦隊と合流して連合艦隊を形成し、その主軸を担って各地を転戦する。
- エンジェル・ハイロゥ攻防戦の終盤において、激戦の中でリグ・コンティオの襲撃を受けエンジンに被弾し中破する。左舷エンジンを切り離した後、若いクルーを退艦させたうえで老人たちが若者に未来を託して敵戦艦アドラステアにビームラムで特攻をしかけ、それを阻止しようとしたMS部隊の猛攻撃によって艦橋を破壊されながらも敵艦へ激突し、轟沈する。両艦を巻き込んだ大爆発は付近に展開していたモトラッド艦隊を巻き込み、艦隊を全滅させた。
- 漫画版では、エンジェル・ハイロゥ攻防戦まで運用されるものの、特攻シーンは描かれていない。
注釈
- ^ "clop"とは馬が歩く時の擬音語である。
- ^ 劇場パンフレットでは「巨大なレーダー」とされていた[1]。
- ^ 「ラー・カイザー」という艦名が記載された資料もあるが[10]、ラー・チャターやラー・キエムとともに紹介されており、ラー・ザイムの誤りである可能性が高い。
- ^ 『ガンダムNT』劇中のブリッジのモニター表示より。
- ^ 劇場公開当時に発行された書籍では、老朽化した巡洋艦を練習艦として運用したものとされていた[24][25]。
- ^ 小説版では、艦長をはじめ正規の将校や下士官も逃げ出したのだろうとシーブックが推測し、メカニックのナント・ルースが何も言えなくなる場面がある[22]。また、正規の軍人は逃亡したと断定する資料もある[26]。アニメ劇中では、正規の艦長については語られない。
- ^ 『SDガンダム GGENERATION GENESIS』のプロフィールモードでは、クラップ級に似ているが関連は不明とされた。
- ^ スクイード同様、内側のカタパルトも使っている。
- ^ ゲーム「スーパーロボット大戦シリーズ」では、ハイパー・メガ粒子砲が搭載されている。
出典
- ^ a b 逆襲のシャアパンフ 1988.
- ^ 別冊アニメディア逆襲のシャア 1988, p. 90.
- ^ a b c d NT100%逆襲のシャア 1988, p. 63.
- ^ a b c EBアクシズ戦争編 1989, p. 34.
- ^ a b 逆襲のシャア公式サイト 2011.
- ^ a b c d e f g ガンダムエース08 2018, p. 136.
- ^ a b 艦船&航空機大全集 2010, p. 23.
- ^ EBメカニック大図鑑 1991.
- ^ 逆襲のシャア戦闘記録集 1999, p. 89.
- ^ a b c 艦船&航空機大全集 2010, p. 104.
- ^ a b c d e ファクトファイル39 2005, p. 7-8.
- ^ a b 小説UC2 2007, p. 24.
- ^ a b アニメディア付録逆襲のシャア録音台本 1988, p. 23.
- ^ ファクトファイル346 2005, p. 32.
- ^ UCバンデシネ2 2010, p. 118.
- ^ 小説UC8 2009, p. 10-22.
- ^ a b UCバンデシネ12 2014, p. 126-144.
- ^ ガンダムNTパンフ 2018, p. 11.
- ^ a b c d e f g h ファクトファイル36 2005, p. 7-8.
- ^ ファクトファイル148 2007, p. 5-6.
- ^ 艦船&航空機大全集 2010, p. 25.
- ^ a b c 小説F91下 1991, p. 133.
- ^ DC F91 1998.
- ^ EB CV建国戦争編 1991, p. 26.
- ^ a b ラポートDX F91 1991, p. 28.
- ^ a b F91オフィシャルエディション 1991, p. 85.
- ^ 小説F91下 1991, p. 136.
- ^ a b ときた洸一Twitter 2019.
- ^ a b “リーンホース”. 『機動戦士Vガンダム』公式サイト. 創通・サンライズ. 2019年7月27日閲覧。
- ^ a b “リーンホースJr.”. 『機動戦士Vガンダム』公式サイト. 創通・サンライズ. 2019年7月27日閲覧。
- 1 クラップとは
- 2 クラップの概要
- 3 スペース・アーク
- 4 リーンホース
- 5 脚注
- クラップのページへのリンク