カウボーイ & エイリアン (映画)
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製作
企画とキャスティング
『カウボーイ & エイリアン』はジョン・ファヴローが監督し、スコット・ミッチェル・ローゼンバーグによる同名のコミックに基づいている。プロジェクトは1997年にユニバーサル・ピクチャーズとドリームワークスがマリブ・コミックスの社長であったローゼンバーグのコンセプトの映画化権を買い取ったことから始まった。脚本家及び監督として、『ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々』を終える計画であったスティーヴ・オーデカークが雇われた。またローゼンバーグは『カウボーイ & エイリアン』やその他のマリブ・コミックス作品を映画化、テレビ番組化するためにプラチナム・スタジオズを立ち上げ、本作にはプロデューサーとして参加することとなった[3]。1998年までにはオーデカークは『秘密兵器リンペット』をジム・キャリーと共にリメイクするために本プロジェクトから離脱した[4]。2004年までにはコロンビア映画が映画化権を買い取ったが、同社は企画を始動させなかった[5]。
2006年、ローゼンバーグは『カウボーイ & エイリアン』をグラフィック・ノベルとして出版し、その翌年にはユニバーサルとドリームワークスが映画化に再着手した[6]。2008年6月、ロバート・ダウニーJrを元北軍銃兵役で出演させるための交渉に入った[7]。ダウニー・Jrは『アイアンマン2』を製作している際、監督のジョン・ファヴローに『カウボーイ & エイリアン』の話を持ちかけた。ファブローはプロジェクトに興味を持ち[8]、そして2009年9月に監督として参加した[9]。2010年1月、ダウニー・Jrは『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』への出演のために本作を降板し[10]、代わりにダニエル・クレイグが主演することが決まった[11]。ファヴローはジェームズ・ボンドとしてのクレイグの演技が「特別な妙技を持っている」と述べた[12]。また彼は、クレイグを「彼はこのジェイソン・ボーンタイプであるが、その一方で人間味と弱さがある」と説明した[13]。
2010年4月、クレイグの競演にハリソン・フォードが決定した[14]。ファヴローはキャラクターにはややコメディチックな要素があるアクションアドベンチャーの役に最適な俳優だったのでクレイグとフォードをキャスティングした。監督は俳優とその役を「歴史の感覚」を持つとして特にフォードとジョン・ウェインを比較した[12]。『カウボーイ & エイリアン』以前にフォードの唯一の西部劇映画は1979年の『フリスコ・キッド』のみであった[15]。
オリヴィア・ワイルドが主役の一人として抜擢され、そしてファヴローはワイルドのキャラクターが映画のカギだと発言した[8]。また、サム・ロックウェルは助演のドク役にキャスティングされた。そのキャラクターは元のスクリプトでは豪放なメキシコ人と設定されていたが[16]、ファヴローと脚本家がロックウェルの映画に対する関心について知ると、彼らはそれを再創造して役割を拡大させた[17]。ファヴローは自分の映画に出演することで知られるが、『カウボーイ & エイリアン』でそれをやると映画のトーンに影響を及ぼすと考え、今回はカメオ出演をしないことにした[8]。
エグゼクティブプロデューサーの一人であるスティーヴン・スピルバーグはスクリプトとアートワークを見るために監督と脚本家たちを訪ねた。彼はファヴローにクラシック西部劇映画を提供した[13]。またスピルバーグは、数作の西部劇映画の私上映会に監督と脚本家を招待し、適切なものの作り方のライブ解説をした[18]。その映画は『駅馬車』、『荒野の決闘』、『砂塵』である[15]。
脚本執筆
映画は10年のあいだにいくつかのスタジオの下でプロジェクトが開発され、オーデカークをはじめとする複数の脚本家が異なる脚本を執筆した。ほかの脚本家はデヴィッド・ヘイター、トーマス・ディーン・ドネリー、ジョシュア・オッペンハイマー、ジェフリー・ボーム、トンプソン・エヴァンス、クリス・ホーティである[7]。ユニバーサルとドリームワークスが再度手を組んだ2007年、ホーク・オストビーとマーク・ファーガスが雇われた[6]。2009年、オストビーとファーガスの後任にアレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー、デイモン・リンデロフが選ばれた[19]。カーツマンとオーチは『捜索者』などのアメリカの西部劇映画を鑑賞し、研究した。オーチは、「最初の草稿は多彩なジョークがあり愉快で大雑把で、そして次稿では非常にシリアスになった。あなたはSF映画と西部劇映画が自然に交わるポイントを見つけるまで、両極端とトーンの間で少し揺れ動きます。」と述べた[16]。
撮影
主要撮影は2010年6月30日にニューメキシコ州アルバカーキで始まった[20][21]。ロケ地の一つとして、『ミッシング』、『3時10分、決断のとき』、『シティ・スリッカーズ』、『ヤングガン』、『ローン・レンジャー』などの西部劇映画で「The White Place」として知られるブラザ・ブランカで撮影された[18]。撮影は9月30日に完了した[22]。
クレイグ演じるキャラクターが馬から宇宙船に飛び移る場面は、アメリカの西部劇映画で多く見られるカウボーイが列車に飛び移る場面を参考にして撮られた。ファヴローは場面が1981年の映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のトラック追う場面を参照してると述べ、さらに同様の場面が1939年の映画『駅馬車』にも存在したことに注意し、「私たちは絶えずルーツを遡って参照している」と発言した[12]。
デザインと効果
オーチとカーツマンが製作した『スター・トレック』での仕事に基づき、スコット・チェンブリスが美術監督として雇われた[23]。視覚効果はインダストリアル・ライト&マジックが作り上げ、ロジャー・ガイエットが視覚効果スーパーバイザーを務めた[24]。
本作は3Dでは公開されない。ドリームワークスが3D化を持ちかけたが、ファヴローは西部劇はフィルムだけで撮るべきであると述べ、興味を持たなかった[25]。「それは白黒で撮影し、着色するようなものだろう」と彼は結論付けた[26]。
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