ひぐらしのなく頃にの登場人物 皆殺し編以降に登場する人物

ひぐらしのなく頃にの登場人物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/08 14:44 UTC 版)

皆殺し編以降に登場する人物

小此木 鉄郎(おこのぎ てつろう)[21]
声 - 小杉十郎太(ドラマCD・アニメ・ひぐらしの哭く頃に雀) / 成田剣(祭・羞晒し編ドラマCD・デイブレイクポータブルME・絆・粋)
誕生日 - 12月1日 / 血液型 - A型[1]
鷹野が指揮している「山狗」のリーダー。階級は二尉。コールサインは「鳳1」。
「東京」の人間であるが、雛見沢村に溶け込むために表向きは「小此木造園」の社長を務め、似非雛見沢訛りをしている。
昭和53年にて犬飼寿樹をさらった実行犯の一人であり、漫画版の「暇潰し編」にも彼らしき人物が登場している。
目的のためなら手段を選ばない冷酷な性格であるが、自分が認めた人間に対しては敬意を表し、自分の楽しみという面も含んで正々堂々素手で勝負をするという軍人的な性格を見せる場面もある。戦略で魅音に完膚無きまでに敗北したことで魅音に一対一の大将戦を挑むもこれまた敗北。戦技、戦略全てにおいて敗北を認めて潔く撤退した。
鷹野からの買収は最終的には裏切る形になるが、本来であれば戦闘職としては経験できない諜報部隊としての時間もそれなりに楽しめたということで鷹野にも一応恩義は感じている。終末作戦失敗のスケープゴートとして命を求められていた鷹野は本来であればその場で命を奪われるしかなかった。しかし「祭囃し編」では彼が鷹野に対してわざと威嚇射撃を実行し鷹野を単独逃亡させたことで、最終的に富竹が鷹野を救えることになる。「澪尽し偏」では鷹野の八つ当たりに近い悪足掻きに最後まで付き従い部活メンバーを山頂まで追いつめるもそこで沙都子のトラップによる粉塵爆発に巻き込まれ、そのままフェードアウトした。
ひぐらしデイブレイクMEでは、鷹野の愚痴を言ったことが願となり、田無美代子を現代に呼び出している。美代子を鷹野と同一人物であることを気付いておらず、ただの迷子として美代子を家まで送ろうと必死で戦うなど原作とは違う彼の姿が見られる。彼に対してほとんどの人間は小此木造園の植木屋さんとして見られているが、事情を知っている人間や裏社会の人間からは少し警戒されている。
竜騎士07原作のサウンドノベルうみねこのなく頃に」によく似た風貌の小此木鉄郎という人物が登場しており[22]、それ以外にも彼がシナリオを担当した「Key」の作品『Rewrite』でも小此木伶人なる本人なのではないかと思ってしまうくらい、風貌はもちろん出自、仕事の内容までよく似ている人物も登場している。
高野 一二三(たかの ひふみ)
声 - 田中和実(アニメ〈解〉・祭) / 西川幾雄(ドラマCD) / 清川元夢(アニメ〈業〉)
雛見沢症候群の研究の第一人者であり、発見者。
戦時中は中国(満州)で活動しており、前線で雛見沢出身の兵士の多くが精神異常を起こした数を不可解に考え、雛見沢症候群という風土病を見出した。田無美代子(鷹野三四)の育ての親。田無美代子の父にとっては恩師に当たり、彼が息を引き取る際に一二三を頼るよう美代子に告げたことが二人をつなぐきっかけとなる。
施設から虐待を受け脱出を試みた美代子が電話ボックスから一二三に電話した際はほとんど美代子に関する情報を伝えられなかったものの、後日施設を探し出し美代子を引き取りに現れた。施設でのトラウマに苦しむ美代子を暖かく迎え、田無美代子にとって本当の親同然の存在となる。雛見沢症候群の研究に全てをかけていたが、一二三の研究で盧溝橋の真実が明らかになると考えた政府などからの圧力により「非現実的」という半ば不当な評価を受けたままこの世を去り、彼の研究は後に三四へと受け継がれる。研究に没頭しすぎたため本来の家族とは別居中。晩年は不当な評価に甘んじる屈辱に加え老衰による記憶力の低下などに苦しみ、研究者として耐えることができないストレスを抱えることになる。さらに急性の認知症にかかってしまいもはや自分が研究を続けられない状態になってしまったことを悲観する身となってしまう。自分の頭がまだ聡明であるうちに死を選びたいと述べ、最期は病院で自ら命を絶ってしまう。
実の家族は彼の死後になって財産取得のために現れるが、鷹野が相続権を放棄したために争いはおきなかった(ただし書斎のものだけは鷹野に引き継がれる。本来の家族にとっては薄気味悪い研究材料としか映らず鷹野が引き取ってくれてありがたいほどだった)。小泉死後の東京の政変や終末作戦の失敗などに伴い、本来であれば雛見沢症候群と共に高野一二三の研究成果も歴史から無かったことにされるはずであった。しかしながら、後に入江が発表した論文の引用元には高野と鷹野の名がしっかりと刻まれたことで、誰かを犠牲にするという形ではなく後進の研究者によって再評価されるという一二三や鷹野が実現したくてもできなかった最良の形で一二三の研究成果が活かされることになる。
賽殺し編における歴史では一二三の研究結果は世間から認められスポンサーも無事に確保でき高野クリニックを開き研究と診療を両立するという幸せな生活を送っているとされている。
「業」では古いアルバムに、三四宛ての自身が書いた手紙をこっそり隠し三四に研究をあきらめるようにと記した手紙を遺していたことが判明した[23]
小泉(こいずみ)
声 - 塩屋翼(アニメ) / 広瀬正志(ドラマCD)
「東京」の幹部。
高野一二三と親交があり、一二三の死後、養子の鷹野三四に多大な援助を行い、雛見沢症候群の研究を全面的にサポートしていたが、研究が佳境に入ったころに、急性心筋梗塞によりこの世を去る。
アニメで一二三から大佐と呼ばれていたことから、元軍人で一二三と同じ部隊に所属していたらしい。
盧溝橋事件時、軍の中で雛見沢出身の兵士が紛れており、発砲事件に関わった可能性が高かったために、症候群が世間に露見し歴史論争が勃発することを嫌って政治的圧力を掛け一二三の研究を頓挫させた。
子供たちを含め家族関係はあまりうまくいっていない様子。ただし小泉自身が年老いても多くの若い女性たちと性的関係をもっている節があるため彼自身にも責任はあると言える。10億円もの金額を鷹野に渡しているが、この大金は鷹野による山狗買収に使われ結果的に終末作戦の実行につながってしまう。
「絆」では、賄賂により危険性のある薬物を認可させ、それがもとで起こった「ローウェル疑獄事件」に関与している疑惑があり、そのパイプを利用して財閥並みの資産を蓄えたということになっている。ローウェル疑獄事件においては、高野の研究や雛見沢症候群についての情報を知りつつも外国企業ローウェル社により日本が人体実験の場とされることを許した黒幕的存在。それどころかローウェル社が多くの未認可製剤の人体実験を日本で行い海外本社にそのデータを送ることまで黙認し、最終的には多額の賄賂にものをいわせて向精神薬として認可までこぎつけている(後に精神疾患の入院患者が異常行動の末に命を絶ったことでローウェル社は日本での薬剤販売を禁止され、厚生省・製薬会社・薬事審査会のほとんどが辞職するという前代未聞の事態となる)。
アルファベットプロジェクトの設立者でもある。
入江機関の設立や莫大な予算配分などは彼の絶大な権力に皆が配慮しての結果であり、高野の研究や鷹野の努力が要人たちに評価されてのものではなかった。このため彼の死後は入江機関をはじめ鷹野がこれまで築き上げてきたもの全てに逆風が吹き荒れることにある。
鷹野にとっては高野と自分にとっての良き理解者としては描かれているが、雛見沢症候群の解明と治療を目指した高野と違い核兵器に変わる細菌兵器としての軍事利用にまで思いを巡らしており、解明はともかく治療についてはそれほど興味をもっていた節はない。また圧力があったとはいえ高野をあっさりと裏切っただけでなく、戦争で敗北する前の日本の地位を取り戻すと言いつつ外国企業のために日本人を犠牲にする政策に関わるなど、国を憂える権力者とは言えない。彼が関わったとされるローウェル疑獄事件をはじめ、数多くの悪事に関わっており善人とはほど遠い存在。
  • 名前の由来は当時、自民党で多大な影響力を持っていた小泉純一郎からである。
野村(のむら)
声 - 田中理恵
「東京」の人間で鷹野に終末作戦の実行を唆した張本人。
鷹野には「野村」と名乗っているが、これは偽名であると思われ、本名は不明(「東京」内部の同じ派閥(小説版では親中派とみられる派閥)との会話で「タカギ(高城)」と名乗っていたり官房長官には舞沢と名乗っていたこともある)。コードネームは「郭公」。
この物語の真の黒幕とされるが、竜騎士07によると、特定の思想を持たずに複数の陣営とつながるダブルもしくはトリプルスパイであり、「鷹野を美化するために作った都合のいい悪役」にすぎないともいう。
園崎 三郎(そのざき さぶろう)
声 - 廣田行生(アニメ) / 宮澤正(ドラマCD)
園崎家の一員。鹿骨市の県議会議員で、大石によると「(警察への圧力は)恫喝タイプ」。
「綿流し編」では興宮署に圧力をかけに来るが、「皆殺し編」では沙都子救出に一役買い、「祭囃し編」でも偶然ながら山狗の妨害を阻止する。
大高(おおたか)
声 - 石井康嗣(アニメ) / 小野健一(ドラマCD)
県警本部のエリート刑事。
過去に大石に散々な目に遭わされただけでなく、自分よりもノンキャリアからの叩き上げの大石の方が警察内でも慕われていることもあり、大石のことを嫌っている。過去には剣道大会の賞状の用意を忘れ大石に泣きついて代筆を頼んだりしているが、他人に聞かれた際は大石がどうしてもやらせてほしいと言ってきたと答えるなど恩知らずな部分がある。
登場は「罪滅し編」からだが、アニメ版では「祭囃し編」のみの登場となる。
実は本人は気づいていないが警察内に存在する東京のスパイ(というより傀儡)で、鷹野の偽装殺人をロクな捜査をしなかったり、「祭囃し編」では梨花の死体を確かめるために興宮署に乗り込んだりもしている。
雲雀13
声 - 遊佐浩二(アニメ)
ゲーム版「祭囃し編」に登場。「山狗」部隊の隊員で終盤で裏山に逃げた部活メンバーを追跡するが、沙都子との心理戦でトラップに嵌められてしまう。
アニメ「業」の「猫騙し編」にも登場。「うみねこのなく頃に」に登場する天草十三とそっくりな容姿をしている。
古手 桜花(ふるで おうか)
声 - 田村ゆかり
古手家の先祖。かつて「鬼狩柳桜」を用いて羽入を封じたと言われている。羽入の実の娘。
「澪尽し編」・「言祝し編」では父親の名前は古手陸とされている。
「祭囃し編」では普通の親子として古手家で羽入と共に暮らしていたが、「澪尽し編」・「言祝し編」では共に暮らしておらず、羽入も自分が母親だとは告げていなかった。
「澪尽し編」・「言祝し編」で描かれた容姿は古手梨花と瓜二つだが髪型が若干違い、梨花の揉み上げが長いのに対し、桜花の揉み上げは短い。
「祭囃し編」・「澪尽し編」では夫と子供がいることが明かされており、「言祝し編」では夫が公由家から婿入りした正次(しょうじ)、娘が風花(ふうか)という名前であるとされている。

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 07th Expansion 『07th Expansion全キャラ設定資料集』、2013コミックマーケット85発行
  2. ^ a b ひぐらしのなく頃に奉 キャラクター紹介ページ
  3. ^ 戦後間もないころ、制服警官だった時に闇米を持っていた女性を捕まえようとしたところ、彼に殴られて説教を受けたことをきっかけで知り合って親しくなり、男の器量、義理、酒の飲み方、博打の打ち方などを教えてくれた人物となった。容貌が名古屋大空襲で亡くした父親と瓜二つであったこともあり、大石は彼を二人目の親父であり、兄貴であり、親友でもあったとしている。
  4. ^ 公式キャラ&アナライズ 2006, p. 18.
  5. ^ 「鬼隠し編」で前原圭一を、「目明し編」で園崎詩音を凶行に走らせるきっかけを作り、「罪滅し編」でも竜宮レナを凶行に走らせるのに一役買っている。
  6. ^ テレビアニメ「ひぐらしのなく頃に」公式ホームページ”. www.oyashirosama.com. 2020年10月24日閲覧。
  7. ^ 最高レートはデカリャンピン(1000点で2000円)だった
  8. ^ 公式キャラ&アナライズ 2006, p. 16.
  9. ^ ひぐらしのなく頃に 命【公式】 [@higurashi_mei] (2022年6月20日). "【誕生日記念ボーナス】本日「6月20日」は鷹野三四の誕生日です". X(旧Twitter)より2022年7月20日閲覧
  10. ^ 公式キャラ&アナライズ 2006, p. 17.
  11. ^ 実際、三年目の事件以外は雛見沢症候群の末期症状がそもそもの原因であり、五年目の袋小路を脱したとしても雛見沢症候群そのものを根絶しない限りはこれらと同様の事件が起こる可能性が極めて高い。
  12. ^ アニメ版や漫画版では梨花に似た容姿の女性として描かれている。一説ではフレデリカ・ベルンカステルではないかと言われているが正体は不明。
  13. ^ 鬼隠し編では、レナが「ある日急に素振りをはじめて…」から「ある日急にみんなと帰らなくなった」と語っている。
  14. ^ 公式キャラ&アナライズ 2006, p. 5.
  15. ^ 「綿流し編」のTIPSでも登場しているが、立ち絵は実装されていない
  16. ^ 首長ではなく雛見沢地区の連合町会長
  17. ^ 悪事の片棒を担ぐ北条鉄平が改心して手を引いたことが理由であることをほめのかす描写もあった
  18. ^ a b 公式キャラ&アナライズ 2006, p. 22.
  19. ^ もともとは同人活動ゆえに『月姫』の制作会社であるTYPE-MOONに無許可で出していたがTYPE-MOONとの対談の際にきちんと許可(同人活動という認識であり、公認ではなくあくまで黙認。またクギも刺されたとも竜騎士07は語っている)を得ている。なお、「祭」と「絆」およびアニメ(第2期以降)のスタッフロールには、TYPE-MOONの名前が「スペシャルサンクス」としてクレジットされている。
  20. ^ 公式キャラ&アナライズ 2006, p. 24.
  21. ^ 「鉄郎」の下の名前は公式ホームページの登場人物のプロフィール【http://07th-expansion.net/higu_hou/cha.htm】より
  22. ^ 公式ホームページの登場人物のプロフィール【http://07th-expansion.net/higu_hou/cha.htm】で下の名前も一致する事を確認
  23. ^ ただし受取人の三四が、目的を果たすまで一二三の形見には手を付けないと決心していたため、「業」以前の世界では手紙を読んでいない。
  24. ^ 初めて出会ったとき、沙都子のことを「フィーア」「ミツヨ」「特異脊髄標本LD3105号」と呼んだ。このうち「フィーア」は、キコニアのなく頃にの登場人物の名前である。






固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ひぐらしのなく頃にの登場人物」の関連用語

ひぐらしのなく頃にの登場人物のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ひぐらしのなく頃にの登場人物のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのひぐらしのなく頃にの登場人物 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS