P (計算複雑性理論)とは? わかりやすく解説

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P (計算複雑性理論)

(P (計算量理論) から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/30 05:42 UTC 版)

計算量理論におけるPとは、多項式時間(polynomial time)で解ける判定問題の集合である。

定義

判定問題のうち、ある決定性チューリング機械によって多項式時間で解かれるものの全体をPで表す。

意義

Pはしばしば、「効率的に解ける」問題のクラスとして扱われる。しかしながら、RPBPPといった乱択で解けるクラスも、Pより大きいかもしれないが「効率的に解ける」と考えることもできる。逆にPに属しても実際には扱うことが困難である問題もある。例えば、入力のサイズnに対してn1000000の時間を必要とする問題も、定義からはPに属する。

Pに属する問題のうち対数領域還元に関して最大なものはP完全であるという。

他の問題クラスとの関係

非決定性チューリング機械によって多項式時間で解かれる判定問題のクラスをNPという。PがNPに含まれることは自明である。多くの研究者がPはNPの真部分集合であると信じているが、証明されていない(P≠NP予想)。

対数領域の決定性チューリング機械で判定可能な問題のクラスであるLPに含まれるが、L = Pかどうかは未解決である。対数領域の交替性チューリング機械によって解ける問題のクラスALOGSPACEはPに等しい。PPSPACEの部分集合であるが、P = PSPACEであるかどうかは未解決である。まとめると次のような関係がある:

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