NBAカップ
(NBAインシーズン・トーナメント から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/06 12:03 UTC 版)
| NBAカップ | |
|---|---|
| 競技 | バスケットボール |
| 創立 | 2023 |
| 参加チーム | 30 |
| 公式サイト | https://www.nba.com/in-season-tournament/ |
NBAカップ(NBA Cup、スポンサー名義でエミレーツNBAカップ)は、北米プロバスケットボールリーグNBAにおいて2023-24シーズンから導入された、レギュラーシーズン中に開催されるトーナメントである。 当初は、NBAインシーズン・トーナメント(NBA in-season tournament)と呼ばれていた[1]。
歴史
NBAは11月から12月にかけてNFLに視聴者と関心を奪われていることへの対策を長期間にわたって練り、シーズン中のトーナメント大会を企画していた[2][3]。
2023年7月6日にESPNによって、同月11月3日から12月9日にかけてインシーズン・トーナメントが開催されることが発表された[4]。
7月8日にはフォーマットやグループに加え、セミファイナルとチャンピオンシップはラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催されることが発表された[5]。
12月12日にリーグは大会後に、MVPとNBAオールトーナメントチームを選出すると発表した。オールトーナメントは大会で「最も目立った5選手」が選ばれる。
2024年2月8日、NBAがエミレーツ航空とパートナーシップを締結したのを機に、大会の名称をNBAカップに変更することが発表された[1]。
フォーマット
トーナメントのフォーマットはヨーロッパのサッカーリーグをモデルとしている。
全チームの参加するグループステージと、勝ち抜いた8チームの参加するトーナメントで構成される。チャンピオンシップ以外の全ての試合はレギュラーシーズンの試合としてカウントされる。
グループステージ
- グループステージは6グループ(イースタン・カンファレンス、ウェスタン・カンファレンスでそれぞれ3グループ)で構成され、各グループは5チームが所属。
- 各カンファレンスでは、前レギュラーシーズンの成績のトップ3チームがランダムに3グループに所属させられ、次のトップ3チームがやはりランダムに所属させられ、同様にして全チームの所属が決まる。
- 11月の火曜日と金曜日には、各グループ内で試合が行われる(ホーム2試合、アウェー2試合)。
トーナメント
- トーナメントは1試合制で行われる。1回戦とセミファイナルは、各カンファレンス内で行われる。グループステージの成績に従い、グループ1位の3チームと、敗退した中で最も成績の良かったワイルドカード1チームの合計4チーム(両カンファレンスでは8チーム)がトーナメントに進む。
- トーナメント1回戦では、グループ1位の中で最も成績の良いチームがワイルドカードチームと対戦する。各試合は成績上位のチームのホームで開催される。1回戦の勝者2チームがセミファイナルに進む。
- セミファイナルの勝者はカンファレンス代表としてチャンピオンシップに進む。
- セミファイナルとチャンピオンシップの試合はラスベガスで開催される。
タイブレーカー
4試合のグループステージで勝敗数が同一となったチームの成績順は、以下のタイブレーカーで決定される。
- グループステージでの直接対決の結果
- グループステージでの得失点差
- グループステージでの総得点
- 前シーズンのレギュラーシーズンの成績
- くじ
賞金
グループステージを勝ち抜きトーナメントに参加したチームの選手全員にそれぞれ以下の賞金が与えられる[6]。
- トーナメントで優勝したチームには50万ドル
- 準優勝したチームには20万ドル
- セミファイナルで敗れた2チームには10万ドル
- 1回戦で敗れた4チームには5万ドル
ユニフォームとコート
トーナメントの期間中、ホームチームは「シティ・エディション・ユニフォーム」と呼ばれる特別なデザインのユニフォームを着用する[7]。また、コートのデザインは、中心部にトロフィーのイラストが描かれた特別なものが使用される[8]。
レギュラーシーズンへの影響
チャンピオンシップ以外の全試合がレギュラーシーズン試合としてカウントされるため、シーズン開始時には、各チーム80試合の予定のみが発表される。チャンピオンシップ進出2チーム以外は合計で82試合となるように、レギュラーシーズンの試合を増やして調整される。
- グループステージで敗退した22チームは、敗退チーム間でホーム1試合、アウェイ1試合を行う。これはトーナメント中の試合のない日に行われる。
- トーナメント1回戦で敗退した4チームは、各カンファレンス内で互いを相手として1試合を行う。これはチャンピオンシップの前日に行われる。
結果
| 年 | ウェスタン・カンファレンス | 結果 | イースタン・カンファレンス | MVP | 会場 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2023-24 | ロサンゼルス・レイカーズ | 123-109 | インディアナ・ペイサーズ | レブロン・ジェームズ | T-モバイル・アリーナ(ラスベガス) |
| 2024-25 | オクラホマシティ・サンダー | 81-97 | ミルウォーキー・バックス | ヤニス・アデトクンポ | T-モバイル・アリーナ(ラスベガス) |
統計
チーム別成績
| クラブ名 | 優 | 準 | 優勝年度 | 準優勝年度 |
|---|---|---|---|---|
| ロサンゼルス・レイカーズ | 1 | 0 | 2023 | |
| ミルウォーキー・バックス | 1 | 0 | 2024 | |
| インディアナ・ペイサーズ | 0 | 1 | 2023 | |
| オクラホマシティ・サンダー | 0 | 1 | 2024 |
脚注
- ^ a b “NBA In-Season Tournament renamed 'NBA Cup' with Emirates as a sponsor” (英語). CBS Sports. 2024年2月11日閲覧。
- ^ Reynolds, Tim (2023年7月8日). “NBA reveals long-awaited plans for in-season tournament that'll start in November”. Associated Press. 2023年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月8日閲覧。 “'This is a concept that has been rumbling around the league office for about 15 years,' [NBA Commissioner Adam] Silver said.”
- ^ Deveney, Sean (2023年7月9日). “NBA In-Season Tournament: Doubt Adam Silver At Your Own Peril”. Forbes. 2023年11月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月8日閲覧。
- ^ “NBA In-Season Tournament to debut in 2023-24 season” (英語). NBA.com. 2023年11月3日閲覧。
- ^ “NBA unveils format, groups for in-season tourney” (英語). ESPN.com (2023年7月8日). 2023年11月3日閲覧。
- ^ East, Tony (2024年11月6日). “NBA Cup Prize Money Has Varying Appeal To NBA Players: 'A Nice Bonus'”. forbes.com. 2024年11月6日閲覧。
- ^ “2023-24 Nike NBA City Edition uniforms unveiled” (英語). NBA.com (2023年11月2日). 2024年1月8日閲覧。
- ^ “NBAが日本時間4日に始まるインシーズン・トーナメント開催時のコートデザインを発表”. バスケットボールキング. シーソーゲーム (2023年11月1日). 2024年1月8日閲覧。
外部リンク
- NBAカップのページへのリンク