的盧
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的盧(てきろ)とは、額に白い模様を有する馬、あるいはその模様である。額の白い模様が口に入り歯に達しているものを「楡雁」またの名を「馰顱」・「的盧」といい、しもべが乗れば客死し、主が乗れば刑死するという凶馬である[1]。
- ^ 盧弼『三国志集解』巻32・先主伝や『世説新語』上巻上・徳行1・劉孝標の注が引く伯楽『相馬経』による。『晋書』巻73 庾亮伝などは「的"顱"」に作る。本稿で「的"顱"」とする箇所は原文に従ったものである。
- ^ なお、「蘇学士」なる人物が以上の顛末を詠んだとする詩文が作中に引用されるが、蘇洵・蘇軾・蘇轍らの詩集には存在せず、偽作の疑いが濃い。小川環樹・金田純一郎訳『完訳三国志』(岩波文庫)訳注など参照。
- ^ 『世説新語』劉孝標の注が引く賈誼『新語』によれば大略次の通り。孫叔敖は子供の頃、「遭遇した者は必ず死ぬ」と信じられた双頭の蛇に出合い、これを後人のために斬り殺して埋めた。自らが死ぬ事を恐れて泣く孫叔敖に対し、母親は「双頭の蛇を殺して埋めた事は陰徳であり、必ず陽報がある。憂える事はありません」と言った。果たして孫叔敖は長じて楚の令尹となった。
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