DENDAMA
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/21 04:48 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動DENDAMA(デンダマ)は、AXELL株式会社[1](旧:株式会社電玉)が販売する通信機能を搭載した次世代型のけん玉である。
別表記として「電玉」と漢字で書くこともある。
概要
本体内部にセンサーを組み込んでおり、繰り出した技を自動で識別することが可能である。
これをスマートフォン・タブレットのアプリとBluetoothで連携し、様々なゲームを楽しむことができる。
また、ゲームの種類によってはインターネットを通じてけん玉のリモート対戦を実現することができ、モノをインターネット接続するIoT(Internet of Things)の一つとして販売されている。
素材はプラスチック(ABS樹脂)を主とする。ひもはナイロン繊維である。
けん側面に電源スイッチとバッテリー用USBケーブル端子が付いており、充電した上で使用する。
スペック
現在発売されているバージョン
- DENDAMA Ver2.0 Gummy
第2世代。2018年7月20日発売。
本記事ではこれの仕様と特徴を紹介する。
カラー
カラーは、3つのモデルを展開する。
- ラズベリー(ライトレッドのけんに、ライトブルー&ホワイトの玉)
- マスカット(ライトイエローのけんに、ネイビーブルー&ホワイトの玉)
- サイダー(ライトブルーのけんに、イエロー&ホワイトの玉)
いずれも、けんは皿面のみ白(発光により変色)、玉は上半分と下半分で色が分かれる。
ひもは単色ではなく七色にグラデーションがかかっており、デザイン性の要点となっている。
サイズ
全長(玉を刺した状態):175mm
けん:高さ160mm 幅(小皿←→大皿):72mm
玉:直径60mm 穴最大径22mm
大皿:直径44mm 小皿直径:41.5mm 中皿直径:37mm
重量:150g(けん 75g + 玉 75g)
初代DENDAMAからの改良点
- コイルセンサーが皿のフチに玉が密着していることを感知できる
- 木製のけん玉と同等の重さを再現し、けんと玉の重量比を1:1に調整
- 3つの皿のフチがLEDにより様々な色に光る
- 玉全体をラバーでコーティングし、摩擦により静止系の技が成功しやすい
アプリについて
iOS・Android対応。
日本語/英語 切替可能。
使い方
まずユーザー名を設定し、近くにあるDENDAMAとBlutoothで接続する。
ユーザーにはレベルが設定されており、ゲームの進行具合によって経験値が加算されレベルアップする。
アプリ内では「Dendama Dollar」というポイントシステムが存在し、ゲームミッションを成功させることで入手することができる。
ユーザーネームやID検索によりフレンドを追加することができる。
項目
- GAME
12種類のゲームをプレイすることができる。
- TRICK LIST
技ごとに練習ができる。技は12のレベルに分かれており、説明・動画を見ることができる。
- QUEST
技を系統別に分け、フォローチャート形式で攻略していくゲーム。
各ブロックの技すべてを成功させることで次のステージに進むことができる。
- MOVIE
合計195の技のやり方をショートムービーで観ることができる。
なおこれらの動画はYouTubeにおいても『AXELL MAGAZINE -スマートけん玉DENDAMA』のチャンネルにて公開されている。
- けん玉検定
GROKENのけん玉検定を実際に受験することができる。
また予行演習として、失敗してもリトライ可能な模擬検定機能も用意されている。
課金システム
ユーザーはけん玉型のアバターを設定することができ、デザインパーツの購入において課金を行う「アイテム課金制」である。
なおアバターにはゲームによって獲得できるポイント「Dendama Dollar」を使用することもでき、これが不足した場合に課金を行うことになる。
プレイできるゲーム一覧
現在DENADAMAでは12種類のゲームをプレイすることができる。うち2種類がオンライン対戦に対応している。
また『OTO DAMA』を除くすべてが1~2人でプレイ可能であり、2人対戦の際は2つのDENDAMAが必要になる。
DENDAMA01
技を決めることで課題ポイントを減らし、ゼロにするゲーム。
- トリックレベルを12段階から選択する。各レベルには5~6種類の技が登録されており、選択時に確認することができる。高難度の技ほど大きくポイントを減らすことができる。
- スタートポイント(減らさなければならないポイント)を「101」「301」「501」「701」の4段階から選択する
- 3種類の技と減らせるポイントが表示されるので、制限時間内にこれらを成功させる。3種類すべて成功させるとボーナスでさらにポイントが減る。なお3種類成功できなくても次の画面に切り替わる。
- スタートポイントをゼロにするとスペシャルステージに移動し、指定された技を一発で決めればゲームクリアとなる。
SHIBUYA AFTER DARK
技を決めることでモンスターを倒していくシミュレーションホラー型ゲーム。
- 難易度を「EASY」「NORMAL」「HARD」「VERY HARD」の4段階から選択する
- Ⓐモンスターが1体出現するので、表示された技一覧を上から順に決めていく。プレイヤーにはライフゲージがあり、各技制限時間内に決められないとライフが減り、ゼロになるとゲームオーバーとなる。
- Ⓑモンスターが4体出現するので、各モンスターに表示されている技を成功させて撃退する。制限時間内に殲滅できないとゲームオーバーとなる。
- ⒶⒷⒶⒷⒶと、合計5ステージを攻略するとゲームクリアとなる。攻略時間と獲得ポイントが表示される。
一発チャレンジ
「超基礎技を一発で決められるか」を試す最もシンプルなゲーム。
- 「大皿」「中皿」「とめけん」の中から挑戦する技を選ぶ
- 制限時間5秒以内に技を決められれば「成功」、決められなければ「失敗」となる
難易度選択はなく、普段けん玉をやらない人でも遊ぶことができる初心者向けのゲームと言える。
COUNT UP6
6つの技を交互に挑み、かかった合計タイムで勝敗を競うゲーム。
- 難易度を「EASY」「NORMAL」「HARD」の3段階から選択する
- コイントスで先攻後攻を決定
- プレイヤーは互いにお題となる技を3つずつ選択する
- 選ばれた合計6つの技を交互に挑戦する。30秒以内に決められないと失敗となる。
- かかったトータル時間と相手との差分が表示され、最終的に総合経過時間が短い方の勝利となる
なお50秒の差がつくとノックアウト(コールド勝ち)となる。
KEN GAME
自分で指定した技を相手に挑ませる挑戦型ゲーム。
- コイントスで先攻後攻を決定
- 30秒以内に挑戦する技を12段階のレベルの中から選択する。また事前にマイデッキを作成でき、その中から選ぶこともできる。
- 自分のターンにおいて、選んだ技を自分が制限時間内に成功させたのち相手が同じ技に挑む。これを交互に行う。
- 「自分が成功し、相手が失敗する」と相手のライフが一つ減り、「自分が失敗する」か「自分が成功しても相手にも成功される」と自分のライフが一つ減る
- 4つのライフが先になくなった方の敗北となる
タイム競技D
指定された技5つを成功させるまでのタイムを競うゲーム。
- 「世界一周」「けん先すべり」「飛行機~はねけん」「灯台とんぼ返り」「月面着陸~さか落とし」を順に成功させる
- 1人プレイの場合はより短いタイムを出すことが目的となり、2人プレイの場合は先にすべての技を成功させた方の勝利となる
なお技は上記の5種類に固定されているため、中級者以上推奨のゲームと言える。
ATTACK OR CURE
※オンライン対戦対応
技を成功させて相手のライフゲージを削る格闘型ゲーム。
対戦キャラが3Dグラフィックで制作されており、しばしばDENDAMAのメインゲームとして用いられる。
- レーティング(ゲームレベル)を選択する。なお現在の自分と同一のレーティングを選ばないとレート変動の対象にならない。
- コイントスで先攻後攻を決定
- 「攻撃」か「回復」を選択し、攻撃なら技を成功させると相手のライフが減り、回復なら自分のライフが増える
- 1ターンにつき3の技がミッションとして出される。パスして次の技を先に行うことも可能。
- これを合計4ターン行い、最終的にライフの多い方が勝利となる
RUSH HOUR
※オンライン対戦対応
画面にブロックが次々に落ちていく落ちものパズル型ゲーム。
- 難易度を「VERY HARD」「HARD」「NORMAL」「EASY」の4段階から選択する
- コイントスで先攻後攻を決定
- 自陣と敵陣の両方に自然にブロックが落下していき、徐々に積み上がってゆく
- 技を自由に繰り出し、その難易度に応じた量のブロックを敵陣に送り込むことができる
- 先にブロックが画面上部まで積み上がり、窒息した方の負けとなる
JIN DASH
自分の陣地で相手の陣地を挟むリバーシ型ゲーム。
- レベル(10段階)とターン数(2/4/6/8)を選択する
- 技の書かれた3×3=9つのマスが表示され、マスを選び技を決めるとそのマスを自陣にできる。また敵陣に書かれた技を決めると空き陣地に戻せる。
- リバーシの容量で、自陣で敵陣で挟むとそのマスは自陣にすることができる
- 交互にこれを行い、最終的に陣地が多い方の勝利となる
OTO DAMA
リズムに合わせて基礎技を決める音楽ゲーム。
- 難易度を「VERY EASY」「EASY」「NORMAL」「HARD」の4段階から選択し、プレイする楽曲を選ぶ
- 楽曲と共に流れてくるマークにタイミングを合わせて、大皿・中皿・小皿・けんのいずれかを決める
- 演奏終了後にスコアとコンボ数が表示される
なお選べる楽曲は次の通り
- SHOT / アノ娘リズム。
- ふたりよがり / アノ娘リズム。
- ウサギとカメ(Classic)
- ボレロ(Classic)
- くるみ割り人形(Classic)
- カルメン(Classic)
- 威風堂々(Classic)
ZOMBIE ATTACK
迫り来るゾンビを技を決めることで倒していくガンシューティング型ゲーム。
- 難易度を「VERY EASY」「EASY」「NORMAL」「HARD」「VERY HARD」の5段階から選択する
- 画面奥から技名の書かれたゾンビが近づいてくるので、技を決めて撃退する
- ゾンビが眼前まで到達するとライフポイントが減り、ライフがゼロになるとゲームオーバーとなる
- 難しい技ほど高得点が入り、制限時間120秒以内により高得点を得ることを目標とする
TIME ATTACK
制限時間以内に次々に表示される技を成功させるタイムアタックゲーム。
- レーティング(難易度)を選択する。なお現在の自分と同一のレーティングを選ばないとレート変動の対象にならない。
- 制限時間は60秒。成功タイムと難易度に応じたポイントが入り、技10種類を成功させれば終了となる
- 2人プレイの場合は各技につき15秒以内に相手より先に技を成功させることでポイントが入る
なお分からない技が表示された場合、1人プレイの場合に限りタイムアウトして解説動画を見ることができる。またパスすることも可能である。
登録されている技一覧
ここではアプリTOPのTRICK LISTに登録されている技を記載する。
Lv 1
手のせ大皿 / 手のせ小皿 / 手のせ中皿 / 大皿 / 小皿 / 中皿 / 大皿ジャンプ / 小皿ジャンプ / 中皿ジャンプ / 大皿~小皿 / 大皿~中皿 / 小皿~大皿 / 中皿~大皿
Lv 2
とめけん / 村一周 / 大皿~小皿 / 小皿~大皿
Lv 3
日本一周 / 県一周 / 野球けん大皿(ヒット) / つばめ返し / 小皿~大皿~中皿
Lv 4
世界一周 / 空中ブランコ / はやて中皿 / とんぼ(フライパン) / 飛行機
Lv 5
ふりけん / 灯台 / 地球まわし / おみこし / すくいけん / とんぼ(フライパン)~けん
Lv 6
はねけん / うぐいす / ダウンスパイク / ヨーロッパ一周 / 中皿~ダウンスパイク / 灯台~さか落とし
Lv 7
けんフリップ大皿 / 1回転飛行機 / 1回転灯台 / 灯立 / 大皿~けんフリップ大皿 / 飛行機~はやて中皿~ダウンスパイク
Lv 8
月面着陸 / 風車ふりけん / けんフリップ小皿 / 前ふりうぐいす / アンダーバード / 灯台~灯台とんぼ返り
Lv 9
ジャグル大皿 / USA一周 / ワールウィンド / 2回転はねけん / たけうま / うぐいす~小皿うぐいす~けん
Lv 10
ターンテーブル / 2回転飛行機 / けんフリップ灯台 / 宇宙遊泳 / 中皿極意 / 月面着陸とんぼ返り
Lv 11
ジャグルとめけん / 1回転月面着陸 / 1回転すくいけん / デンマーク一周 / 2回転灯台 / 月面着陸半回転ひねり / うぐいす~地球まわしうぐいす
Lv 12
裏世界一周 / 1回転たけうま / すくいはねけん / たけうま / たけうま~谷渡りたけうま
けん玉検定受験機能
一般社団法人グローバルけん玉ネットワーク(GLOKEN)が監修するけん玉検定を、専用アプリの機能を使って検定員なしに受験することができる。
2019年5月14日、けん玉の日に合わせて導入された。
けん玉検定には5段階のクラスが存在するが、DENDAMAではこのうち第2・第3段階目の「ベーシック」「アドバンス」のみを受験できる。
各クラス3級・2級・1級に分かれており、低い級から順にチャレンジし、失敗するとその日は再受験不可となる。
通常の受験では「各技につき5回中1回の成功」をクリア条件とするが、DENDAMAでの受験においては「100秒の制限時間以内にすべての技を成功」という特別ルールで行われる。
また、合格証の発行(記録の正式登録)もアプリ内のマイページから申請可能である。
なおここで言う「けん玉検定」とは、GLOKENが実施するものであり、公益社団法人日本けん玉協会のものとは異なる。
DENDAMA+
同社が経営するけん玉・ダーツバー『RE/D』(東京都渋谷区)に設置されているDENDAMAのアーケード機。
専用のカードを使うことで戦績を記録することができる。
脚注
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