スレットスコア
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/24 15:47 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動スレットスコア (Threat Score, TS) とは、稀な現象・事象を2値のカテゴリで予報・推定する手法についてその性能を評価する指標の1つである。天気予報などの分野で主に用いられ、Critical Success Index (CSI, 重要成功指数) と呼ばれることもある。
解説
例えば年間360日以上晴れている地域では、人工衛星やスーパーコンピューターなどを用いなくても常に晴れの予報を出しておけば適中率は99%近くなる。しかしこの場合に価値があるのは、この地域では稀な現象である降雨を予報し適中することであるため、適中率という指標では予報手法の性能や価値を評価できない。このような場合、稀な事象を適中させる性能を評価する指標の1つとしてスレットスコアが用いられる。
スレットスコアは、情報検索技術の性能評価に用いられるF値 (F-score, F-measure) と類似した指標であり、統計学における第一種及び第二種過誤の考え方に基づいている。
定義
ある事象を2値のカテゴリ(発生する/発生しない、有る/無い、等)で予報・推定し、実際の結果・状態との関係を見た場合に、その件数を以下の様な分割表で表す。
実況、実際の結果、実際の状態 (Observation, Results) | |||
---|---|---|---|
発生した、有った | 発生しなかった、無かった | ||
稀な事象に対する 予報、推定 (Forecast, Estimate) |
発生する、有る (Positive, 陽性) |
TP 真陽性 (True Positive) 稀な事象を適中した重要な正解 (hits) |
FP 偽陽性 (False Positive) 第一種過誤 (type-I error) 空振り,誤警報 (false alarms) |
発生しない、無い (Negative, 陰性) |
FN 偽陰性 (False Negative) 第二種過誤 (type-II error) 見逃し (misses) |
TN 真陰性 (True Negative) ありふれた事象を適中した正解 |
以下の数式では、TP, FP, FN, TN がそれぞれ TP, FP, FN, TN の件数を表す。
通常の意味での正解率(Accuracy、精度とも)は以下の様に定義される。
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