AMORC
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AMORC(羅: Antiquus Mysticusque Ordo Rosae Crucis 、英: the Ancient Mystical Order of the Rosy Cross)は、「バラ十字会AMORC」としても知られている友愛組織であり、20世紀初頭に米国で再興された薔薇十字団、現代の薔薇十字運動である[注 1]。
創設
この団体はフランスのトゥールーズで活動していた薔薇十字団からの指示により、米国人H・スペンサー・ルイス(1883-1939)によって1915年に創設された[1][2][3][4]。
目的
この団体が公表しているプレスキットによれば、AMORCの活動の目的は、⻑い歳⽉にわたってバラ⼗字会員が受け継いできた哲学、すなわち世界と自然界と人間自体についての 「知」を絶やさないように伝え続け、人類の意識レベルの向上に貢献することである[5]。また同プレスキットによれば、団体のシンボルは金色の十字とその中央に配された赤色のバラであり、十字は人間の体を象徴し、バラは進歩しつつあるその人の魂(soul)を象徴する[5]。
運営
組織構造
現在、AMORCは20ほどの各言語の区域に分かれており[6]、それぞれの区域に別々の本部が置かれている。たとえばヨーロッパには、英語[注 2]、 スペイン語[注 3]、ドイツ語、イタリア語[注 4]、オランダ語[注 5]、ルーマニア語[注 6]、ハンガリー語[注 7]、北欧語[注 8]などの区域を担当する本部があり、そして世界の他の地域にも、英語[注 9][注 10]、スペイン語[注 11]、ポルトガル語[注 12]、日本語[注 13]などのための本部がある。フランス語圏を担当する本部[注 14]はフランスのノルマンディーにあり、アメリカの英語圏を担当する本部[注 15]はカリフォルニア州サンノゼ市にある。
AMORCの世界総本部(仏: siège mondial、英: Supreme Grand Lodge)は、最初はニューヨーク(1915-1918)に設立され、その後サンフランシスコ(1920-1925)、タンパ(1925-1927)を経て、カリフォルニア州サンノゼ市のバラ十字公園[注 16](1927-)に移転した[1][7]。その後の一時期、世界総本部はモントリオール近郊のケベック州ラシュート市に位置していたが、現在この場所は、各言語圏を管轄する本部の代表による年次総会のみに使用されている。現在の世界総本部の公式住所は、米国カリフォルニア州サンノゼ市ナグリー・アベニュー1342(1342 Naglee Avenue - San Jose, CA 95191, United States)である。[注 17]。
AMORCは世界中に約25万人の会員を擁しており、そのうち約25,000 人がフランス語圏本部に属している[5]。「バラ十字会員」[注 18](仏: rosicruciens et rosicruciennes、英: Rosicrucian)と呼ばれる会員は、希望に応じて「ロッジ」(Lodge)、「チャプター」(Chapter)、「プロナオス」(Pronaos)と呼ばれる地域組織に参加し、そこで会合に出席したり、学習レベルに応じて段階的に行われる入門儀式を受けることができる。AMORCはまた、地域、国家、大陸、さらには世界規模で定期的に大会(「コンベンション」(英: convention)を開催しており、2011年8月24日から27日にはブラジルのクリチバで世界大会が開催された。
会員は、理由を述べることなく、いつでも退会することができる。また退会後も、希望をすれば再度入会することができる[8]。
脚注
注釈
- ^ Edighoffer(1991)の第2部第5章の題名は「薔薇十字団の再興」であり、McIntosh(1990)の第12章の題名は「現代の薔薇十字運動」であり、当該団体はこの両方で扱われている。
- ^ AMORC英語圏本部(英国): https://amorc.org.uk/
- ^ AMORCスペイン語圏本部(スペイン): https://www.amorc.es/
- ^ AMORCイタリア語圏本部: https://www.amorc.it/
- ^ AMORCオランダ語圏本部: https://www.amorc.nl/
- ^ AMORCルーマニア語圏本部: https://amorc-romania.org/
- ^ AMORCハンガリー語圏本部: https://www.amorc.hu/
- ^ AMORC北欧語圏本部(スウェーデン): https://www.amorc.nu/se/
- ^ AMORC英語圏本部(オーストラリア): https://amorc.org.au/
- ^ AMORC英語圏本部(ナイジェリア): https://amorc.org.ng/
- ^ AMORCスペイン語圏本部(メキシコ): https://rosacruz.org/
- ^ AMORCポルトガル語圏本部(ブラジル): https://amorc.org.br/
- ^ バラ十字会日本本部AMORC: https://www.amorc.jp/
- ^ AMORCフランス語圏本部: https://www.rose-croix.org/
- ^ AMORC英語圏本部(米国): https://rosicrucian.org/
- ^ Webサイト: https://www.rosicrucianpark.org/
- ^ 米国労働省ーファイル番号:70260906の非営利法人
- ^ ランダムハウス英語大辞典(1998、小学館、第2版)の「Rosicrucian」の項目
出典
- ^ a b ロラン・エディゴフェル(Roland Edighoffer) 1991, p. 134.
- ^ クリストファー・マッキントッシュ(Christopher McIntosh) 1990, p. 205-206.
- ^ Christian Rebisse 2005, p. 176.
- ^ Lanore 2010, p. 22.
- ^ a b c “Dossier de presse - Rose-Croix.org”. 2025年10月9日閲覧。
- ^ “Rosicrucian Order AMORC(バラ十字会AMORC世界総本部のWebサイト)”. 2025年11月7日閲覧。
- ^ クリストファー・マッキントッシュ(Christopher McIntosh) 1990, p. 207,213.
- ^ Christian Bernard 2001, p. 33.
参考文献
- ロラン・エディゴフェル(Roland Edighoffer) (1991), 薔薇十字団, 文庫クセジュ, 白水社, ISBN 4-560-05722-2
- クリストファー・マッキントッシュ(Christopher McIntosh) (1990), 薔薇十字団, 平凡社, ISBN 4-582-47251-6
- Lanore『バラ十字会|彼らは一体、何者なのか。(Les Rose-Croix. Qui sont-ils vraiment?)』 No.1(2010年1-2月特集号)《特集号》、ラノール社(Editions Lanore)〈歴史の現実(Actualite de L'HITSOTIRE)〉、2010年。
- Christian Rebisse (2005), Rosicrucian History and Mysteries, the Grand Lodge of the English Language Jurisdiction, AMORC, Inc., ISBN 1-893971-05-8
- Christian Bernard (2001), Questions and Answers, the Grand Lodge of the English Language Jurisdiction, AMORC, Inc., ISBN 1-893971-02-3
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