花房八重子とは? わかりやすく解説

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花房八重子

花房八重子の俳句

よく晴れて酸橘ひとつを搾りきる
われもまた十八階の懸凧
ナイフフォークポインセチアの向こう側
一族を映しきれない芹の水
中州まで靴が流れて夕焼くる
乗船の最後のひとり風花す
冬霧に溶けそう肩を叩かねば
凩の夜は耳飾り首飾
大ジョッキあけ誰からもとおい椅子
大夕焼け石積む船がのこりたる
夾竹桃のすこし手前で呼ばれたり
嫁ぐ娘の吹かれていたり薄原
寒牡丹崩さぬように薄目して
帆布裁つ大夕焼けに背をむけて
忘れ物したよう春の靴履いて
抽象画掲げホテル黄落す
指反らす仏に桜紅葉かな
揚羽とは別の道ゆく神事あと
文脈に繋がりてくる蟬しぐれ
春昼のどこへ座して烟りたる
晩鐘にすこし遅れて蛍かな
望郷の高さに鳴れり貝風鈴
桃咲いて手枷足枷ひとつづつ
桐咲いて遠目きかなくなりにけり
毛虫垂るイーゼルすこし傾けて
浮漂揚げて暗くなりたる盆の海
狐花中州ばかりが明るくて
砂時計ひっくり返せば晩夏光
神主に呼び戻されし竜の玉
穴惑い穴は太古につづきおり
窯出しの振り向くたびに花八手
緑陰に縄一本が揺れている
耳打ちをされ紋白蝶になる
耳打ちを照らしだされて薄原
花冷や絞り丸太の絞りよう
菊焚いて男ざかりを噎せている
落ちてより饒舌なりし寒椿
薄氷を踏みて失恋とはちがう
蛇穴を出て三丁目の夕日
見つづけてついに備前の花芒
躓かぬよう夕焼けのドームまで
追伸に加わりきたる牡丹雪
透きとおる声が岬に水仙花
途中まで数う列車や昭和の日
連弾のピアニッシモや山に雪
連弾のピアニッシモや山に雪
銀河濃し旅の一夜は船に寝て
雁来紅思ひすごしのやうな雲
麦秋をきて静けさの版画展
黄昏は耳こそばゆし灸花
 



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