背炙り山空中ケーブルとは? わかりやすく解説

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背炙り山空中ケーブル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 08:24 UTC 版)

背炙り山空中ケーブル(せあぶりやまくうちゅうケーブル)は、かつて福島県会津若松市で市が経営していた索道東山温泉から 背炙り山・黄金丘(第1ケーブル)、 背炙り山・黄金丘から関白平(第2ケーブル)を結んでいた[1]

概要

1955年末に市議会で建設可決。1956年1月に定礎し[2]、同年8月10日に第1ケーブルが開業した[3][4]。 工費5000万円をかけて建設された第1ケーブルは、東山温泉から背炙り山・黄金丘へ延長1040m、標高差375m(沢登り)、所要時間5分、31人乗りのゴンドラ2機で、それぞれ市民公募で「あさぎり」「ゆうぎり」と名付けられ[5]、開業当時の料金は大人片道70円、往復130円だった[3]

第2ケーブルは、1961年9月に市議会で建設決定し[6]1962年9月22日に開通[7]。路線は、背炙り山・黄金丘から関白平へ700m、高低差60m(沢渡り)で15人乗りのゴンドラ2機で、それぞれ「青い鳥」「赤い鳥」と名付けた[8]

廃止

しかし、山頂への県道が進んだ1970年代頃から乗客率は低迷し、その後アスレチック施設や無料キャンプ場を設けるなどしたが、経営改善にはならず、老朽化が進んだこともあり1984年4月にはケーブルの運行を休止、1985年4月1日に廃止となった[9]

脚注

  1. ^ 鉄道編 2.索道事業一覧」『陸運要覧 昭和39年版』仙台陸運協会、1964年、33-34頁。doi:10.11501/2522370https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2522370/42 "種別:普通 事業者名:会津若松市 第1背あぶり山 建設費:49073千円 延長898m、第2背あぶり山 建設費:40000千円 延長700m"と記載
  2. ^ 会津若松 市政だより 第56号” (1956年1月20日). 2025年6月12日閲覧。 ロープウェイの写真あり。"21人乗り"と記載がある
  3. ^ a b 会津若松 市政だより 第63号” (1956年8月20日). 2025年6月12日閲覧。
  4. ^ 大竹一男「索道規則の改正について (A)普通索道一覧 32.9.18.現在」『國立公園』 97巻、自然公園財団、1957年12月、8頁。doi:10.11501/6060897https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/6060897/6 "事業者名:会津若松市 区間:東山温泉-背炙山頂 延長:920米 運輸開始:31.8.11"と記載
  5. ^ 会津若松 市政だより 第57号” (1956年2月25日). 2025年6月12日閲覧。
  6. ^ 会津若松 市政だより 第125号 九月定例市会 背あぶり山に第二ケーブル” (1961年9月10日). 2025年6月12日閲覧。
  7. ^ 会津若松 市政だより 第138号 九月の主なあしあと 21日(金)背あぶり第二ケーブル開通” (1962年10月10日). 2025年6月12日閲覧。"定員16名"と記載。写真も掲載
  8. ^ 会津若松 市政だより 第137号 八月の主なあしあと 9日(木)第二ケーブルの名前決まる” (1962年9月10日). 2025年6月12日閲覧。
  9. ^ シーズン突入を前に猪苗代湖周辺の観光行政を探る――生かせ!豊富な資源、整った条件 開発余地いっぱいの猪苗代湖」『財界ふくしま』 15巻、5号、財界21、1986年5月、18頁。doi:10.11501/2832648https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2832648/12 当時の会津若松市長が廃止に至るまでの経緯について説明している


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