箱玉系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/26 00:55 UTC 版)
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箱玉系(はこだまけい、英: Box-ball system)とは、1990年に数学者の高橋大輔と薩摩順吉によって考案された、1次元フィルター型セル・オートマトンの一種である[1]。
代表的な離散可積分系である離散KdV方程式や離散戸田分子方程式に対して超離散化という極限操作を行うことで箱玉系の時間発展方程式が得られることが知られており,解のソリトン性や無限個の保存量をもつことなど,離散可積分系のもつ多くのよい性質を引き継いでいる。また,量子群の結晶基底からも自然に箱玉系の時間発展が導出されることが知られている。
概要

1列に並んだ箱に有限個の玉が入った状態を考える。玉を以下の規則に従って移動させる。
- 最も左の箱に入った玉を、その箱の右側で最も近い空き箱に移動させる。
- まだ動かしていない最も左の箱に入った玉を、その箱の右側で最も近い空き箱に移動させる。
- すべての玉が一回ずつ移動するまで2.を繰り返す。
単純な規則であるが,連続した箱に入った玉の列はソリトン性をもつ。
空き箱を0、玉の入った箱を1として0/1の列で状態を表すことが多い。
他の定義
概要で説明した規則と同値な時間発展規則が複数知られている。
玉を動かす順番について
概要における説明では最も左にある玉から順番に移動させているが,時刻
箱玉系の時間発展は無限個の状態
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