笹垢離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/09 02:04 UTC 版)
笹垢離 | |
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種類 | 施設跡 |
所在地 | 静岡県富士市大淵 |
座標 | 北緯35度19分26.0秒 東経138度44分26.0秒 / 北緯35.323889度 東経138.740556度座標: 北緯35度19分26.0秒 東経138度44分26.0秒 / 北緯35.323889度 東経138.740556度 |
管理者 | 富士山興法寺(村山修験) |
笹垢離(ささごり)は、静岡県富士市大淵に位置する大宮・村山口登山道の施設跡。
概要
「笹垢離」や「瀧本」と呼ばれた、大宮・村山口登山道の経由地の1つである。学術調査から静岡県富士市大淵の地点が笹垢離跡と評価されている[注釈 1]。標高は1,865mに位置する[3]。
歴史
登山記より
羽倉簡堂『東游日歴』(1827年登山)には以下のようにある[4]。
中宮八幡堂から笹垢離まで二里とし、笹垢離には役行者の祠があるとしている。そして笹垢離から半里の距離で御室大日堂(一の木戸)に着くとしている[5]。
原得斎『富嶽行記』(1828年登山)には以下のようにある[6]。
中宮八幡宮御馬返し女人堂新小屋大もみ笹垢離不動尊
このように、中宮八幡堂以降の重要な経由地であった[7]。
絵図より
「富士山禅定図」(18世紀後半成立、各版元[8])や「富士山表口絵図」(1758年以降成立)には「タキ本」とある。「富士山社堂行所図」(1758年以降成立)や「天保国絵図駿河国」(1838年成立)には「瀧本不動」とある[9]。また「駿河国富士山表口全図」には「笹ゴリ」とある[10]。
以降、明治時代の登山記や登山案内図に確認される[11]。
脚注
注釈
出典
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 49.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 97-98.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 99.
- ^ 井上 2017, p. 68.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 167.
- ^ 井上 2017, p. 64.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 169.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 184-185.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 185-186.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 187.
- ^ 富士山世界遺産センター 2021, p. 170-175.
参考文献
- 井上卓哉「登山記に見る近世の富士山大宮・村山口登山道」(PDF)『富士山かぐや姫ミュージアム館報』第32号、2017年、62-78頁。
- 静岡県富士山世界遺産センター『富士山巡礼路調査報告書 大宮・村山口登山道』2021年。
関連項目
- 笹垢離のページへのリンク