秦公1号墓とは? わかりやすく解説

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秦公1号墓

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/02 04:32 UTC 版)

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秦公1号墓(しんこういちごうぼ)は、中国陝西省宝鶏市鳳翔区に位置する春秋時代後期の秦国の墓。被葬者は秦の景公と推定されている。

概要

雍城遺跡の南の三畤原で発見された。墓の平面形は中字型で、墓の全長は300メートル、深さは24メートル、総面積は5334平方メートル。墓室内の主室は、柏あるいは松の角材を木口積にした黄腸題湊で構築されていた。柱穴・排水管・瓦がみつかっており、かつては墓の上に建物があったと推定される[1]

墓は何度か盗掘に遭っていたが、金器・銅器・鉄器・石磬・漆器・絹織物・土器・玉器など3000点以上の遺物が出土した。出土した石磬からは、「天子匽喜、龔𧻚是嗣。高陽又霊、四方以鼏平(天子匽(宴)喜し、龔(共)𧻚(桓)これを嗣ぐ。高陽霊又(有)り、四方以て鼏(宓、やすらか)なり)」の銘文が確認された。このことから、被葬者は秦の共公桓公の後を継いだ景公であるとみられている[2]

脚注

  1. ^ 飯島武次「春秋戦国時代秦王陵の被葬者と変遷」、189頁。
  2. ^ 飯島武次「春秋戦国時代秦王陵の被葬者と変遷」、189 - 190頁。

参考文献

  • 黄石林、朱乃誠著,高木智見訳『中国文化史ライブラリー 中国考古の重要発見』(2003年,日本エディタースクール出版部)
  • 飯島武次『中国考古学のてびき』(2015年,同成社)
  • 飯島武次「春秋戦国時代秦王陵の被葬者と変遷」、『駒沢史学』第91号、2018年12月。



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