イコノロジー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/23 01:13 UTC 版)
イコノロジー(英語: iconology)あるいは図像解釈学(ずぞうかいしゃくがく)[1]は図像を記述・解釈する技術だが、とくに20世紀の美術史学において、図像を生み出した社会や文化全体と関連づけて解釈するために発展した研究手法を指す。
- ^ “イコノロジー iconology”. コトバンク. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典. 2019年8月23日閲覧。
- ^ Silvia Ferretti, Cassirer, Panofsky and Warburg: Symbol, Art and History, Yale UP, 1989.
- ^ エルヴィン・パノフスキー「序論」(『イコノロジー研究 ルネサンス美術における人文主義の諸テーマ』浅野徹ほか訳、筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉、2002, pp. 27-81)
- ^ この《メランコリアI》の解釈例は、以下を参照:アーウィン・パノフスキー『アルブレヒト・デューラー』中森義宗・清水忠訳, 日貿出版社, 1984, pp. 157-172.;若桑みどり『イメージを読む 美術史入門』筑摩書房〈ちくま学芸文庫〉、2005, pp. 155-197;井面信行「イコノロジー」(神林恒道ほか編『芸術学ハンドブック』勁草書房、1989, pp. 33-38)
- ^ ゴンブリッチ「イコノロジーの目的と限界」鈴木杜幾子訳(『シンボリック・イメージ』平凡社、1991, pp. 21-58. 初出1974年
- ^ ジョルジュ・ディディ=ユベルマン『イメージの前で 美術史の目的への問い』江澤健一郎訳、法政大学出版局、2012
- ^ ディディ=ユベルマン、前掲
- ^ 「目に見えるものは目に見えないものより、物質は精神より、イメージは概念より、表層は深層よりずっと劣るもので、前者(可視的なもの=物質=イメージ=表層)は、後者(不可視なもの=精神=概念=深層)へと高められて置き換えられてこそ、真に意義あるものとなるという大前提が、暗黙のうちで「イコノロジー」という方法を支えているのです」(岡田温司『「ヴィーナスの誕生」 視覚文化への招待』みすず書房、2006, p.66)
- ^ ヤン・ビアウォストツキ「イコノグラフィ」(フィリップ・P・ウィーナー編『西洋思想大事典』第1巻、荒川磯男ほか訳、平凡社、1990)
- ^ Max Imdahl, Giotto Arenafresken. Ikonographie, Ikonologie, Ikonik, Auf. 3, München; Wilhelm Fink, 1980; 三木順子『形象という経験―絵画・意味・解釈』勁草書房, 2002年; Oskar Bätschmann, Einführung in die kunstgeschichtliche Hermeneutik: Die Auslegung von Bildern, Auf. 5, Berlin: WBG, 2001.
- 1 イコノロジーとは
- 2 イコノロジーの概要
- 3 脚注
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