価格時点とは? わかりやすく解説

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価格時点

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/07/10 11:51 UTC 版)

ウィクショナリー価格時点の項目があります。

価格時点(かかくじてん)とは、不動産鑑定評価等における不動産価格判定の基準日をいう(賃料の場合も「価格時点」という)。

以下、基本的に不動産鑑定評価基準による。

目次

変動の原則

不動産に限らず、一般に財の価格は、その価格を形成する要因の変化に伴って変動する。不動産鑑定評価基準は、こうした経済法則を基礎に「変動の原則」を規定している[1]。変動の原則においては、不動産の価格形成要因は、常に変動の過程にあることが示され、そのことから、不動産の価格判定においては、その基準日を確定させる必要がある[2]。なお、賃料の価格時点は、算定期間の期首となる。

したがって、不動産鑑定評価基準においては、鑑定評価の「基本的事項」として、対象不動産、価格又は賃料の種類[3]とともに価格時点を定めている。

過去時点、将来時点

評価を行った年月日を基準に、現在時点[4]、過去時点、将来時点に分類される。評価においては、現在時点が原則である。過去時点については、対象不動産の確認等が可能であり、必要な事例等の資料が収集可能な場合に限られる。将来時点については、全てが想定、予測による評価となるため、鑑定評価については原則として行うべきではないとされる[2]

鑑定評価書への記載

不動産の鑑定評価に関する法律第38条では、不動産鑑定評価書の記載事項として、「鑑定評価額の決定の基準とした年月日」を定めている。これは、鑑定評価額はその日においてのみ妥当するためである[5]

取引事例、賃貸事例、建設事例等の時点が価格時点と異なる場合は、時点修正が必要となることがあり[6]、それも価格決定の理由として必要である。

脚注、出典

  1. ^ 不動産鑑定評価基準総論第4章
  2. ^ a b 不動産鑑定評価基準総論第5章
  3. ^

    正常価格」も参照

  4. ^ 評価を行った年月日とは、評価額を決定し、不動産鑑定評価報告書等に記載した日をいい、一般的に、実査日からその日までは現在時点の対象となる。
  5. ^ 『新・要説不動産鑑定評価基準』p.242
  6. ^

    取引事例比較法」を参照

参考文献

  • 新藤延昭 『不動産鑑定評価の知識』 住宅新報社、2007年。ISBN 9784789227544 p.43-44。


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