上大崎アベック連続殺人事件とは? わかりやすく解説

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上大崎アベック連続殺人事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/10 05:16 UTC 版)

上大崎アベック連続殺人事件(かみおおさきアベックれんぞくさつじんじけん)とは1946年3月15日から同年4月22日にかけて東京都品川区上大崎で発生した連続殺人事件[1]

事件

3月15日夜に東京・上大崎の庭園内で女性が鋭利な刃物で刺殺される事件が発生した、翌日大崎派出所へ工員・Hが「私は犯人をみました」と届け出た[1]、Hによれば被害者であるT(39歳)と現場で密会していた時に大きな男が立ちはだかり短刀を突きつけて「金を出せ」と言ってた被害者を刺殺したとのこと[1]。4月9日には第1事件の現場付近でデート中の女性(29歳)が首や後頭部を刺されて殺害され事件が発生した[1]。4月22日の夜には上大崎でデート中のAが手をバンドで拘束され、首を刺されて死亡した、この時犯人は連れの男性にも「お前も刺してやろうか」と言ったが、男性は医学生であり「毎日死体解剖やっているから殺されたくない」と答えたため犯人から「お前はおもしろいことをいうな」と共感を得て死を免れた[1]。その後遺留品の捜索から1946年5月3日に犯人である工員・K(19歳)が逮捕された、Kはその後3件の殺人を自白した[1]

世間の反応

逮捕後Kは「アベック殺人魔」の異名をとった[2][3][4]

Kの生い立ち

Kは5人兄弟の次男であり、生まれつき特殊な性癖を持っていた[1]、前年4月から失業しており、そのため両親ら家族から疎んずられていた[1]

動機

殺人の動機としては「金ほしさから」と答えていたが、「刃物を突きつけると恐怖に震える女の姿にスリルと興味を感じた」「アベックの男女をみると、なぜか嫉妬を感じ、にくらしくも思った」とも話した[1]

判決

1958年に統合失調症を理由にKに無罪判決が言い渡された[5]

外部リンク

19歳がアベック連続殺人

関連項目

参考文書

  • 読売新聞「自供まだ一件 アベック殺しのK」1950年5月6月 2頁
  • 読売新聞「女の顔が憎らしい とんち教室で刑事をまいた 殺人魔Kと問答」

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i 東京法経学院出版『事件・犯罪大事典 : 明治・大正・昭和』1986年8月、NDLJP:11896699/208
  2. ^ 捕ったアベック殺人魔K”. 2025年8月9日閲覧。
  3. ^ 田多羅捃志『化粧の秘密 : 名刑事ノート』1956年、NDLJP:1663348/208
  4. ^ 高橋鉄『あぶ・らぶ (河出文庫)』1992年12月、NDLJP:13170362/80
  5. ^ 宮川弘『推理ノート : 真犯人への挑戦状』1968年、NDLJP:2994223/26



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