リーフェン・ファン・ラテムとは? わかりやすく解説

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リーフェン・ファン・ラテム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 01:53 UTC 版)

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リーフェン・ファン・ラテム
Lieven van Lathem
「Le Livre des conquêtes et faits d’Alexandre」のファン・ラテムの絵
生誕 1430年ころ
ヘント
死没 1493年
アントウェルペン

リーフェン・ファン・ラテム(Lieven van Lathem、 1430年ころ – 1493年)は15世紀後半にヘントブルージュアントウェルペンで働いた、画家、写本彩飾家である。

略歴

ヘントに住むフランドルの Laethem-Sainte-Marieの出身の一族に生まれた。父親は画家であったとする文献もある。1492年に54歳であったという文献から生年は1438年ころと推定されている。1454年10月末にはヘントの聖ルカ組合に画家として登録されている[1]

1456年からブルゴーニュ公、フィリップ3世のもとで働き、ブルゴーニュ公を継承したシャルル(在位1467年-1477年)のもとでも働いたと考えられている。ブルゴーニュでは、ブルゴーニュ公の廷臣で、多くの美麗な装飾写本をつくらせたルイ・ド・グルートゥーズ(Louis de Gruuthuse) のために祈祷書を彩飾し、フィリップ3世の非嫡子、アントワーヌ(Antoine de Bourgogne)のためにジャン・フロワサールの『年代記』を彩飾した[2]

金銭上のトラブルでヘントの聖ルカ組合を1459年に退会し、ユトレヒトに住んだ後、1462年にアントウェルペンの聖ルカ組合に加入し、その後はアントウェルペンで活動した。写本彩飾家で書籍商であったジャック・メイステルJacques Meysterの娘と結婚した[3]

1468年にブルゴーニュ公フィリップとイングランドエドワード4世の妹マーガレット(マルグリット)の結婚式などのための宮殿の装飾の仕事もした。この頃にはジャック・ダレーやフランク・ファン・デル・ストクト(Vrancke van der Stockt)と並んで、報酬の高い画家の一人になった。アントウェルペンに工房を開き、アントウェルペンの聖ルカ組合の要職を務めた。 1490年から、神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアン1世の宮廷画家に任じられた[4]

息子の一人は金細工師になり、息子のヤーコブ・ファン・ラテム(Jacob van Laethem: 1470–1528)は画家になった。

リーフェン・ファン・ラテムは写本の装飾で知られ、写本装飾画以外も描いたとされるが、作品は伝わっていない。

作品

脚注

  1. ^ De Schryver, p.45
  2. ^ Miniatures flamandes, p.287
  3. ^ De Schryver, p.46-47
  4. ^ De Schryver, p.45-50

参考文献

  • Bernard Bousmanne et Thierry Delcourt (dir.), Miniatures flamandes : 1404-1482, Paris/Bruxelles, Bibliothèque nationale de * France/Bibliothèque royale de Belgique, 2012, 464 p. (ISBN 978-2-7177-2499-8), p. 287-294
  • Antoine De Schryver, The Prayer Book of Charles the Bold: A Study of a Flemish Masterpiece from the Burgundian Court, Getty Publications, 2008, (ISBN 9780892369430), 310 pages (Chapitre 3 : Lieven van Lathem Biography)
  • Colum Hourihane (dir.), The Grove Encyclopedia of Medieval Art and Architecture, t. 3, Oxford (GB)/New York, Oxford university press, 2012, 590 p. (ISBN 978-0-19-539536-5), p. 65



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