ユート族とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ユート族の意味・解説 

ユート族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/09 22:05 UTC 版)

ユトのSevero酋長とその家族。1899年。

ユート族(Ute) (/ˈjuːt/) は、アメリカインディアンの部族の一つ[1]ユート・アステカ語族に属する。ユテ族、またはユート族。ユート族の居留地ユタ州の東部、コロラド州の南西部にある。ユタ州の「ユタ」はこのユトから来ている[1]

文化

  • 「ユト」という語はユト語ではなく、その意味ははっきりしない。スペイン人の文献に「Yuta」という名前で出てくるのが初出である。彼ら自身の自称は「ヌーチ」(「人」を意味する)である[2]
  • 大きく山岳ユート族、北部ユート族、南部ユート族の三つに分かれる。かつては南西部や平原に下りては略奪とバッファロー狩りを生業とする、山岳騎馬民族だった。
  • 氏族(クラン)社会である。春に「熊の踊り(ベアー・ダンス)」の儀式を盛大に執り行う。

経済

  • 牧畜、石油・天然ガス資源など。
  • 2000年1月14日、米政府は1916年にユート族から没収したユタ州の土地約3万4千ヘクタールをユート族に返還すると発表した。(アラスカ、ハワイ両州を除けば、過去100年間で最大の先住民に対する土地返還である。)この返還は条件つきで、コロラド川に蓄積した低レベル放射性廃棄物の除去費用として、ユート族が地下資源採掘に伴う収益の8.5%をエネルギー省に提供するというものである。これは冷戦時代のウラン精錬によるもので、この川の水を飲料水とする住民はユタ、アリゾナ、ネバダ南部、カリフォルニア南部で合計三千万人ともいわれ、問題となっていた。ユート族にはこれといった産業もなく、この理不尽な条件を飲まざるを得なかった。
  • 2007年8月、コロラドの山岳ユート族は、隣接するナバホ族保留地に建設予定中の石炭発電所について反対声明を出した。同発電所はナバホ族の雇用を促進する一方、フォー・コーナーズ一帯に甚大な環境被害を及ぼすと懸念されている。

その他

NCAAは、2005年8月に、ポストシーズンにおけるインディアン・マスコットの使用の廃止方針を打ち出したが、ユタ大学はこれを不服として同大学の「ユート族」、「走るユート族」のチーム名を商標登録し、その見返りにユート族に対し奨学金を支払うと約束した。しかし、同大学がこれを守らず、奨学金を払っていないとして、2008年12月、ユート族学生たちが同大学内でデモ行進をするなど、抗議運動が高まりつつある。

ユートの神話

著名人

脚注

  1. ^ a b ユト — Google Arts & Culture”. 2022年7月22日閲覧。
  2. ^ T. Givón (2011). Ute Reference Grammar. John Benjamins. p. 3. ISBN 9789027202840 

「ユート族」の例文・使い方・用例・文例

  • パイユート族が話したショショーニ語
Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ユート族」の関連用語

ユート族のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ユート族のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのユート族 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS