PSOLA
概要
PSOLAを採用した音声処理ではスペクトル包絡/フォルマントを保ったまま音高や持続時間(テンポ)を変更できる。
PSOLAは次の3つの段階からなる[3]。
- 分析: 信号を短い区間の集合へ変換[4]。区間長は可変、短時間でのピッチに同期(Pitch-Synchronous)[5]
- 変換: 区間ごとあるいは区間単位で操作
- 再合成: 重畳加算(OverLap-Add)
分析では、対象の音声波形がもつ周期(ピッチ)と同期した分析窓を用い[6]、互いにオーバーラップした短い断片/区間(基本周期の2倍程度[6])に分割する。
変換例として、信号のピッチを下げるには断片を互いに遠ざけ、ピッチを上げるには互いに近付けて断片を再配置する。断片を離す/重ねる結果として信号長/持続時間が変化するため、次の補正を行う[6]。信号の持続時間を長くするには 引き続き同じ断片を複数回繰り返し、短くするには いずれかの断片を間引きする。
変換された断片は重畳加算で結合され信号が再合成される。
PSOLAを採用しかつ操作が時間領域でおこなわれるアルゴリズムはTD-PSOLAと総称され、また周波数領域でおこなわれるアルゴリズムはFD-PSOLAと総称される[7]。
利用
PSOLAは様々な目的で利用される。以下はその一例である:
脚注
注釈
出典
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a pitch-synchronous overlap-add (PSOLA) approach ... In this paper, we first present the common PSOLA framework
(Moulines 1990, pp. 453–454) - ^ 板橋秀一 (2005), 音声工学, 森北出版, p. 169, ISBN 9784627828117
- ^
The PSOLA synthesis scheme involves the three following steps: an analysis of the original speech waveform ... modifications brought to this intermediate representation ... the synthesis of the modified signal from the modified intermediate representation
(Moulines 1990, p. 454) - ^
consists of a sequence of short-term signals
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